
華々しいBSのモータースポーツの証人たちを間近で眺めた後は、ある意味で現在のBSのモータースポーツ系のタイアの揺るがない地位を築いた 「POTENZA」 の懐かしいモデルたちを見て、よいよタイアの細かい世界に足を踏み入れることになった。
そこには、まずタイアのパターン毎についての一般的な、要求性能とパターンとの相関関係が表された立体的な展示があり、
基本中の基本。パターンとタイアの役割付け、性格の差を並べて説明している。
それを踏まえて、BSの二大巨頭「レグノ」と「POTENZA」の歴代のパターンが並んでいるのを見ると、
POTENZA の キーワード は「SPORTS」 。グリップ重視だったり、排水性とどう両立させるかで進化し続けた姿が垣間見れる。
まずは 「POTENZA」 が一つ一つのブロックを大きめに取り、ブロック剛性と、接地面の面積を稼いでいるのが分かるが、一時期、排水性を犠牲にしてまでグリップ力重視のパターンに走ったり、グリップよりコントロール性を重視した
DAGG なんていう、POTENZAの歴史の中でも異色なモノがあった事が懐かしくもあり非常に興味深かった。
そして 「POTENZA」 が登場したら 「REGNO」 もと言う事で、
1981年に登場したレグノ。それまでプレミアムタイアと言う概念が無かった中、レグノは新しい高級タイアとして登場した。
今でも登場した時のことをよく覚えているが、それまでプレミアム・タイアという概念が無かった中、1981年に初めて静粛性と乗り心地の良さを追求した REGNO GR-01 が登場した。
日本で初めてのプレミアムタイアとなった REGNO 。ベルトに「アラミド繊維」を採用して乗り心地と剛性感を両立していた。
REGNO の型式 「GR」 は、 「GREAT BALANCE」 から命名されており、BSの並々ならぬ自信が垣間見れるが、まだまだ静粛性では断トツではなかった。
GR-01 から進化を進めてゆく過程で、パターンそのモノの位相をずらしたりして共振を防止したり、そして振動をさらに吸収するベルト素材へと進化したり、パターンそのものも、静粛性を上げるとブロックが小さくなり剛性感や排水性が落ちるのを防止するものへと進化したり、BSのREGNOというブランドに対する熱意が見て取れるものであった。
こうしてパターンそのものにも、細かく、機能や性能に関する細かい説明がなされているのもメーカー博物館ならではの拘りを感じる部分であった。
Posted at 2015/11/14 15:55:29 | |
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