
よいよ 『新潟車両センター見学会2020』 の一番の楽しみ、検修庫 での車両1両を、油圧ジャッキを使って リフトアップ して、台車を取り出す作業の実演の開始と相成った。
電車の車体 4カ所 のジャッキポイントに、油圧ジャッキを掛け、合図とともに車体を持ち上げるのだ!!
車両は懐かしい 115系 の湘南カラー。
仕事柄、巨大な建物や、構造物のジャッキアップは見慣れているが、やはり間近にこうしてジャッキアップする様子を見ると迫力あるモノだ。
簡単な説明の後、よいよ合図とともに電車がジワリジワリと上昇を始めた。

↓

合図とともに車体が徐々に上昇。やっぱっり間近で見ると迫力満点だ。
そしてよいよ、台車が車体から離されて、見学者の前に移動。

切り離された台車を前に、見学者に構造などを説明するのだが・・・
ほぼ1mと無い近い距離で切り離された台車を見る事が出来るのだが、残念だがクルマ椅子に座っていると、のぞき込めないし、近づいても車輪の高さの目線でしか台車を見る事が出来なかった。
「ここまで近くで、ジャッキアップが見れたし、台車も近くで見れたからよかったぁ~」
という子供に、サポートをして頂いている社員の方がタブレットを手に子供のところへやって来て、
クルマ椅子の目線では見えない台車の様子をタブレットで説明して頂いた。
「事前に今の状態の台車を撮影した画像があるので、それで説明させて頂きます」
という事で、実物を見ながら、タブレットの画像と合わせながら細かく説明して頂く事が出来た。
クルマ椅子では、例えば上から見た台車の様子や細かいディテールを見るのは無理だと諦めていたので、これには子供も大感激で、食入るようにタブレットの画像と目の前の台車を見入っていた。
普通だったら、条件によっては見られないと諦めたりするのだが、限られた条件で如何にクルマ椅子でも見学会を楽しめるかと、センターの皆さんで知恵を絞って工夫して頂いているんだなと、もう感激、感謝の気持ちと言葉しかなかった。
今回のイベントでは車椅子のお客さまのエントリー・ご参加をお断りするものではございません。
ご来場いただきます際には、出来得る限りの対応で関係者一同お迎えいたしますので・・・
という事前に頂いていたメールの言葉を再び思い出した。
せっかくセンターに来てもらったのだから、クルマ椅子でも楽しんでもらおうという JR東日本 のセンターの皆さんの気概がひしひしと伝わってきた。
「鉄道マンのやり遂げるんだ」と言う意気込みとプライドには敬服するしかなかった。
実は、このタブレット以外にも、ここまでやってくれるんだと感動したのが、実際に車両に乗ってドアの開け閉めを体験する場面では、
車両に付いているスイッチボックスと同じスイッチボックスを子供に渡し、子供がスイッチを押すと、車両に乗っている社員さんが車両のスイッチを押してくれる・・・「疑似的」にドアの開閉を体験できた!
車両に付いているドア開閉のスイッチボックスと同じスイッチボックスを子供に手渡して、子供が、そのスイッチを押すと、車両に乗っている社員さんが同じスイッチを押して「疑似的」にドアの開閉を体験できるた。
これだって、わざわざスイッチボックスを用意しなければならないし、対応する社員さんも余計に必要となる手間と人が必要な工夫だ。
「直接スイッチは、触れませんが、これならスイッチの感触と開閉のイメージを感じて頂けると思います」
と、如何にして楽しめるかとトコトン考えてくれているんだと実感。
本当に頭が下がる思いだった。
それから実際に車両に乗り込むと、運転席の体験乗車ができた。
事前に運転席のレイアウトや装備の機能の説明をうけて。
事前に運転席の写真のパネルを見ながら、運転席のレイアウトやスイッチやレヴァーの機能や操作の仕方の説明を受けてよいよ運転席に。
実際に実動車の運転席に座れるなんて・・・電車好きにはたまらないモンだ。
これがパンタで、これが・・・と実際に操作はできないが触る事が出来たので、ひとつひとつを確かめなら触って運転席からの景色も堪能した。
こうした見学会を行うだけでも、日常の業務に加えての作業なので大変なのに、さらにクルマ椅子でも、どうしたら楽しめるか懸命に考えてくれたことが伝わって来て、ここまでに出会ったセンターの皆さんは、だれも懸命でどうしたら参加したみんなが楽しめるかという熱意が感じられた。
本当に楽しく、クルマ椅子のハンディを感じさせない多くの 鉄道マン の熱意とプライドに頭が下がる思いがいっぱいだった。
Posted at 2020/12/25 12:22:50 | |
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