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徳小寺 無恒のブログ一覧

2021年08月15日 イイね!

相反 二硫化モリブデン 外伝 

相反 二硫化モリブデン 外伝  久々に書きたいと思えるテーマが湧いて来て、まぁ、それはもう30年以上も前の学生時代の懐かしい昔話だったのだが、今思えば、あの頃は本当に教える方も、教えられる方も必死だったように思う。

 教える方も、単純な教育者では無く、東洋工業で企業戦士としてREの開発に没頭したり、REをどう作るかを必死に考えていた「エンジニア」だった事が、あの「モリブデン事件」の伏線だったような気がする。

 廣島大学には内燃機関の大御所「廣安博之」氏が居たり、その卒業生には 伊藤修冷 氏と言った内燃機のエキスパートが居るが、ウチの学校には、そんなスーパーマン居なかったが、現場で苦労した経験者が多かった為か、何かを成し遂げようとする妙な一体感というか、教える方と教えられる方との不思議な一体感が今思えば心地よかったような気がする。

 だから、「モリブデンみそぎ」メンバーも徹夜でエンヂンを回す時、今だから告白するが、デスラー教授ではないが、教える側とも一緒に、自作の鉄板で「焼肉」をツツイていたりした。


卒業後は、まったく学校に行ってないので デスラー教授 は、今何をしているだろうか分からない。


 その時も、どうしたら鉄板全面が均一に熱が伝わるかとか、伝わる方法はとか楽しみながら実は学んでいた。いい思い出だ。

 さてさて、最近は色々な意味で忙しく、気力的にも以前の様なパワーが無いのだが、そんな中、UP し忘れたブログや、修正をしようと思いそのままになっていたブログをサルベージしたりと細々と続けている。

 まぁ、今回のテーマは、久々にスルスルと筆が・・、キーボードを叩くのが楽しかったのだが、「モリブデン」の世界には、これまでUPしなかったスピンアウト的なモノもあったりする。

 今回は、そんな「二硫化モリブデン 外伝」的なブログを一席。

 過去から現在まで、「二硫化モリブデン」を扱った添加剤は星の数ほど現れては消えてを繰り返している。

 それは、やはり「二硫化モリブデン」が「固体」であり、「沈殿」の問題をクリアーできない事が多いのではないのかと思う。

 しかし、中には、「固体」である「二硫化モリブデン」を拡散(分散)していると声高々にうたい上げる製品もあるのだが、


エネルギー粒子を拡散させるくらい、二硫化モリブデンの拡散(分散)は難しい。

その製法は、まるで戦前の「人造石油」、石炭の液化くらい謎で表に出てこないが、学生だった僕が思ったのは、単純な「超」微細粉末化じゃあないかと思ったのだ。

 つまり普通に売られている「二硫化モリブデン」の粉末は小さくとも「0.2μ」くらいなんだが、それを「0.1μ」以下にして潤滑油に混ぜれば、
「ブラウン運動」で、未来永劫とは言わないが、かなりの時間、沈殿せずに潤滑油中に「拡散(分散)」するのではないかと思っていた。



いやいや、こっちでは無く!!


こっちの「ブラウン運動」だ。

 今でも、その考えは変わっていないのだが、沈殿しないだけで「固体」には変わりなく、件の「三酸化モリブデン化」と「硫化水素」の生成は避けられない、ただ、単純に「二硫化モリブデン」を突っ込むより、ベースに油に混ぜているので、「硫化水素」やスラッヂの生成時の、元々入っていたオイルの添加剤への負荷が減るんじゃないかと思っているのだ。

 果して、その論議は正しいのか・・残念ながら機械屋の僕には、科学の世界の様子は「謎」のままなんだが。

 さてさて、「二硫化モリブデン」の添加先で驚いたのは、なんと「ブレーキ」の材料だった。

 これも詳しくは分からないのだが、「二硫化モリブデン」を調べている最中に、そんな論文を発見してガジリ読んだのだが、かいつまんで言うと、ブレーキ材としては、「摩擦材」が主なんだが、実は単純な摩擦材だけでは、ブレーキング時に焼き付いたり、グッとグッと断続的な喰い付きが起きてしまう。

 そこで、多くの場合では、焼き付き防止とフィーリング改善の為に、潤滑剤(摩擦調整剤)として カーボン を使うが、カーボン は湿度によって摩擦係数が安定しない。


ブレーキには、摩擦の調整と焼き付き防止に「固形潤滑剤」がブレンドされていた。

 そんな湿度による不安定性を回避するために、「二硫化モリブデン」を使う場合もあるという。

 まぁ、ブレーキ材への「固形潤滑剤」のブレンドは、入れ過ぎると効かなくなるという事もあり、そのさじ加減は、各メーカーのノウハウになっている。

 面白いのは、ブレーキパッドも使用を続けると、こうした固形潤滑剤の効能が低下してくるので、途中で固形潤滑剤をブレーキに「微量」吹き付けてやると、摩擦係数が安定してフィーリングの向上が見込める場合もあるらしい。

 こうしてみると、我々の生活の中に「二硫化モリブデン」は意外な程生活の中に入り込んでいると実感した次第なのだ。

Posted at 2021/08/16 08:43:08 | コメント(4) | トラックバック(0) | クルマ | クルマ
2021年08月14日 イイね!

壱回 ようやく コロナ ワクチン接種

壱回 ようやく コロナ ワクチン接種 ネット予約 2回目 にして、ようやく 予約 が取れて、本日 1回目 の「コロナウィルス・ワクチン」接種完了。

 ここだけのハナシなんだが、「注射」に関しては、半世紀生きて来ても嫌いなモンは嫌いで、接種前に看護師さんが丁寧に色々と説明してくれるのだが、うわの空で、なおかつ鬼気迫る顔つきだったらしい。

 イザ!接種という段になって、看護師さんが思わず



「痛くないでちゅからね。」

と言ってしまい、思わず二人で爆笑してしまった事は内緒だ。

しかし、いつまでこんな状態が続くんだろう、そして、これからどうなるのかねぇ。


Posted at 2021/08/14 15:48:27 | コメント(1) | トラックバック(0) | 日常 | 日記
2021年08月14日 イイね!

化反 モリブデン はエンヂンで何かに変わっている

化反 モリブデン はエンヂンで何かに変わっている「機械屋の観点でしか見ていない」と言われてもと一瞬思ったが、実は思い当たる節があった。

 と言うのは、化学合成油を使った試験では、オイルのブランドによって「二硫化モリブデン」による摩擦低減の効果に幅があったのだ。

 そこで調べてみると、どうも「基油」の違いが差になっている様な感じなのだ。

 簡単に言うと「PAO」がベースの合成油は、「二硫化モリブデン」の投入量が少なくても摩擦低減の効果が出るのだが、「エステル」を主とした合成油は結構な量を投入しなければ摩擦低減の効果が出てこないのだ。

 そこで、そこは餅は餅屋という事で、「モリブデンみそぎ」メンバーの知り合いの、ケミカルメーカー入社の OB に電話を入れると、快く、その謎を解くヒントを教えてくれた。

 正確には「面倒」なので、かいつまんで言うと、「基油」には「極性」があるものと、そうで無いモノが有るというのだ。

 基油の内、「エステル」には「極性」があって、「PAO」には無いというのだ。当時の資料はすでに無いので、ネットで検索してみると、それを裏付ける資料が見つかった。


「Webike WEB」より。基油の性格が良く分かる表だ。表を作った人には感謝しかない。

 この「極性」を簡単言うと、「金属に付着する力」という事で、「エステル」は金属への付着力が強いので、「二硫化モリブデン」より先に金属に付着してしまい「二硫化モリブデン」の横滑りによる摩擦低減作用が起きにくくなる・・・という事らしい。

 ここで、デスラー教授が口を開いた。

「二硫化モリブデンの劣化とはどういうことだろうかね。」



 「二硫化モリブデン」の劣化は、オイル中の水分などによって「酸化」、「三酸化モリブデン」になるのだが、この「三酸化モリブデン」は「二硫化モリブン」と変わらない摩擦係数を持っているという説と、そうで無いという論文もあって、この辺りが評価が分かれているが、自分が思うに、酸化後の摩擦係数の変化を考えると、「二硫化モリブデン」と結合した「水分」が層状結晶間で滑りを阻害していると考える方が自然と考えている。

 そう考えれば、使用している間に酸化し、モリブデンの効果が無くなったと感じて、モリブデンを追加、増量すると、可動部の間隙に新しいモリブデンが入り込み、摩擦係数が下がる。
 
 しかし、この時に、君たちが言う様にオイルも劣化、水分を抱えているので効果が長続きしない、で、さらにモリブデンを投入という循環に至ると考えている。

 まぁ、偉そうなことを言っているが、私も機械屋なので、見た目の現象で、そう推測しているだけなんだがね。

 ただ、機械屋として見逃せないのは、「二硫化モリブデン」から「三酸化モリブデン」に酸化が進む際に、「硫化水素」が生成される事だ。

 ご存知の通り「硫化水素」は「強酸性」で、


デスラー教授は、故郷ガミラスの濃硫酸の海を思い出しているのだろうか(苦笑)

長期間の概念で観れば、エンヂンの金属部品やそのほかのシールが劣化する。

 これはエンヂンの寿命が 10年から5年 と言った近々の問題では無いが、少なくとも使い続ければ 10年から8年くらいのダメージがあるだろう。

 さらに問題なのは、オイルには「酸化防止剤」、これは「清浄分散剤」とも言うが、これはスラッヂなどを処理する作用もあるが、実はガソリンなどの燃料燃焼時に発生する硫黄酸化物などを中和する効果も持っている。

 これが、さらに「二硫化モリブデン」の添加、「三酸化モリブデン」反応時の「硫化水素」にも反応し、オイルの「酸化防止剤」の負荷も増加するので、オイルの劣化が加速度的に進む。

 これに君たちが突き止めた、オイルスラッヂの拡散が加われば・・・どうなるのかな。

 オイルそのものには、実は「有機モリブデン」が含まれている事が多く、そうした化学変化を加味した、「酸化防止剤」などが添加されているのに、そのバランスが崩れる可能性が高い。

 市販の添加剤が、二硫化モリブデンのみではなく、基油、つまり何某かのオイルに拡散、添加されて市販されているのは、こうした元々のオイルのバランスを、極端に崩したくないからと考えられるのだが如何だろうか。

 ここに来て、ようやく、

「なんでシロウトが、モリブデン(二硫化モリブデン)を添加してはいけないか」

という命題の、長い長い旅の終結地なのかもしれないと「モリブデンみそぎ」メンバーは思ったのだ。

 ただ、これらは、実は諸説あって、まだまだモリブデンの世界は謎が多いのだ。

 謎が多いから、ある意味、直接、「二硫化モリブデン」を突っ込むことの危険性があるとも言えるのだろう。

 これで、我々の「作文」の時間は終わったのだが、デスラー教授は、

「モリブデンに興味を持って、その道に進む人間が出れば」

と言ったが、その後のメンバーは、半数が中学や高校の先生になり、ひとりは保険会社の社員、工業用研削材営業、自動車販売、中には長距離トラックのドライヴァーと教授の願いも空しく違った道を歩んでいる。(笑)

ただ言える事は、この体験が、それからの考え方や、身の置き方に影響を与えたことは間違いないと僕は思っている。

 まぁ、何度も言うけど、「二硫化モリブデン」を直接オイルに突っ込むのは個人の責任で自由だ。

 ただ、それがどんな影響があるか、考えながら実行する考察力は忘れないで欲しいと思うのだ。

なんたって、まだ「二硫化モリブデン」の世界は解明し切れていないのだから。


Posted at 2021/08/14 00:13:34 | コメント(2) | トラックバック(0) | クルマ | クルマ
2021年08月13日 イイね!

麻薬 二硫化モリブデン添加は クセ になる。

麻薬 二硫化モリブデン添加は クセ になる。 「シロウトが何故、二硫化モリブデンを勝手にオイルに突っ込んだらダメか」という命題の答えを捜す旅も、よいよ大詰めになってきた。

 とうとう、オイルの実験まで試験機や、試験用にどっかからやって来きたに違いない東洋工業の TC型 エンヂン を使って自由に試験をやらせてもらった。

 特にエンヂンを直接分解したり、組み立てたりできたのは貴重な体験だった。

 そんな中、「モリブデンみそぎ」メンバーの誰という事も無く、

「「二硫化モリブデン」って個体じゃん。オイルの中で溶けないのにエンヂンの中ではどうなってんだろう」

その言葉にメンバー全員がハッとした。

 投入した「二硫化モリブデン」は、呼びで「0.5」、つまり 0.5μ のパウダーらしい。


僕の直接のエンヂンとの関りは、この東洋工業の TC型 だった。とにかくシンプルで分解しやすかった。(笑)

 単純に混ぜ混ぜしただけでは、オイル中に分散しないんじゃないかという事で、これでもか!というくらい自動拡散機にかけてオイルと「二硫化モリブデン」を混ぜてビーカーを置くと、程なく底に「二硫化モリブデン」が沈殿した。

 そこで考察したのが、

・固形なのでオイルフィルターが詰まるのでは。
・エンヂンが停止するとオイルパンに溜まるのでは

早速、オイルフィルターをエンヂンから取り外して流動抵抗を測定してみると、意外にもオイル単体と変わらない・・それじゃという事で分解してろ紙を顕微鏡などなどで見て見たが、顕著な不純物は見られなかった。

 何故か。フィルターのメーカーなどに問い合わせると、


オイルフィルターの簡単な仕組み。最初はフィルターでオイルを濾すけど、詰まるとリリーフバルブが開いてオイルが直接流動するようになる。

一般的なオイルフィルターの濾過性能は「30μ前後」という事で、僕たちが添加した「二硫化モリブデン」は「0.5μ」なんで ツウツウ に通過する事が分かった。

 ところがだ、劣化試験をやっている連中から、面白いもんがあるというハナシが来て、劣化したオイル中でスラッヂが生成されると、「二硫化モリブデン」が添加されたオイルは、通常よりスラッヂの生成が早くなる、そうなると、フィルターのリリーフバルブが早く開いて、スラッヂがエンヂンに回り、さらにそのスラッヂに「二硫化モリブデン」が引っ付くという悪循環を生むらしいことが分かった。

 まぁ実験なんで、フツウの状態であればスグには影響は出ないだろうけど、長く「二硫化モリブデン」を添加し続ければ、オイルのラインで動脈硬化が起きて潤滑不良もという事が想定された。

 さらに、新油に交換しても、新油の洗浄性で、オイル通路やエンヂン内にへばりついたスラッヂも、ある程度は新油内に拡散されるが、それが仇になって潤滑油の寿命が短くなるという事も分かった。

 オイルの劣化試験をやっている連中は、エンヂン内に残った、スラッヂなどが新油内に拡散して、オイルの寿命を短くして、どんどんスラッヂがさらに生成される状態を「油が腐る」と言っていたのが印象的だった。

 試験用のエンヂンのオイルパンを剥がしてみると、やっぱり、添加した「二硫化モリブデン」がオイルパン底に沈殿して、オイルパン内に溜まっていた。

 悪い事に、その沈殿した「二硫化モリブデン」にスラッヂがまとわりついて、ドロッとした液体とも何とも言えないモノに 一部 なっていた。

 この沈殿した、「二硫化モリブデン」と「スラッヂ」が、また、せっかく入れた新油の洗浄性によって、新油中に拡散され、新油の寿命を短く・・・と踏んだり蹴ったりの状況に。

 まさに、ゾンビでは無いが、腐ったミカンの様に、一部オイルとしての機能不純なモノが存在すると、「オイルも腐るんだ」と、それを言い出したメンバーの感性に関心しきりだった。

 「二硫化モリブデン」の単純な添加によって、当初は、摩擦低減の効果を実感できるが、それがオイルのスラッヂなどと結合して、それそのものも悪さをするが、加えてオイルの寿命を短くしてしまい、オイルの劣化が加速度的に進んでしまうのだ。

 そうなると「二硫化モリブデン」の 摩擦低減代 より オイル劣化 の影響で、ある時点から「二硫化モリブデン」の効果より、オイルの劣化によるフィーリングの悪化、つまり摩擦の増加が見られるようになって、それを補うためにさらに「二硫化モリブデン」を添加、さらに「増量」とまるで覚せい剤か麻薬の様な状況になる・・・のではないかと。

 

 そこまでの結果を、デスラー教授に報告すると、

「そこまでは君たち機械屋の観点でしかない、科学の目で見るとどうなんだ」

と言われてしまった。


 さて、どうしたモンか。。



君たちは、まだまだ機械屋の観点でしか見ていないな。科学的な観点では・・・



Posted at 2021/08/13 14:51:21 | コメント(1) | トラックバック(0) | クルマ | クルマ
2021年08月12日 イイね!

潤滑 モリブン を知るにはオイルを知らねば

潤滑 モリブン を知るにはオイルを知らねば  デスラー教授より、二硫化モリブデンを素人がオイルに混入した事が何故 NG なのかという課題を突き付けられて途方に暮れてしまった。

 言われた瞬間に、もはやこれまでという絶望感に際悩まされてしまった。

 なぜなら、もはや「モリブン」だけでなく「オイル」についても知見を増やさなければ、何故混入がダメかという説明が付かないからだ。

 ただ、モリブデンと違ってオイルについては、資料が豊富で、調べるには困らなかったのだが。

 さらに、学校の試験機も使ってよいという、もはや総力戦の様相を呈して来てしまった。

 まずはオイルの種類なんだが、

「植物油」、「鉱物油」、「部分合成油」、「合成油」の4種類に大別される。

驚いたのは潤滑性で言えば「植物油」が最強で、俗に言う昔の「カストロール」がレースシーンで有名だったのは、「植物性」の優れたレース用オイルを作っていたからだ。


1899年に創立されて1960年に社名が商品名と同じ「Castrol」になった。レースシーンを始め航空機でも「Castrol」の名は潤滑油の代名詞となっていた。

 しかし、耐酸化性などの劣化が早く、レースには盛んに使われたが、一般には「植物油」は広まらなかった。

 次にオイルって何でできているんだろう?

という基本に立ち戻ると、おいおいオイルは油で出来ているんだろう、確かにごもっともなんだが、それだけでは 過酷 なクルマの 潤滑油 としては成立しない訳で、ざっと言うと、

「ベース油」、「粘性維持剤」、「酸化防止剤」、「消泡剤」、「清浄分散剤」、「流動点改良剤」で構成されている。

 これらはメーカーによって、内容や量が微妙にチューンングされていて、これらのバランスがオイルの性能やフィーリングに影響しているという事だ。

 ここでフト思ったんだが、オイルの劣化って何だろうという事で、石油メーカーの資料や、潤滑油のメーカー、偉い人の論文などを漁ったが・・・難しすぎて理解しきれなかったのだが、尻の青い大学生の僕が出した結論は、まず、劣化って何かと言えば、

「物理的」、「酸化」、「熱」によってオイルの性能が落ちるという事らしい。

 物理的というのは主に「合成油」で、粘性維持剤の「ポリマー」が、可動部で圧力がかかると、どんどん分子が「せん断」されて粘度が下がる事らしい。

 驚いたのは、鉱物油にはポリマーが無いから(少ないから?)物理的な劣化が少ない。だから熱的にも可動部が多いREには「鉱物油」が合っているとか。

 酸化は、地球上の酸素があるところではどんな物質も避けれれない化学反応で、オイルの場合は酸化すると「水分」と結合しやすくなる、「水分」と結合しやすくなると、スラッジやヘドロになって潤滑性などなどが悪くなるし、オイルの通路や、本来オイルが入り込む可動部にオイルが入り難くなる、潤滑性が悪くなるらしい。

 熱による劣化とは、酸化して水分を含んだオイルが熱によって分子の大きさが大きくなってゆき、オイルの中で拡散される事なく溶けずに不純物となり、それがスラッジになって、さらに進行すると熱によって「カーボン」になって潤滑不良やオイル通路の詰まり、異常燃焼の元になるんだそうだ。


「二硫化モリブデン」を何の知識なくオイルに混ぜたのが何か悪いからオイルの基礎を学ぶハメ(事)に・・・

 ココまででも「モリブデン」のハナシから大きく逸れているが、脱線ついでに面白い事も分かった。

 オイルの交換時期については、欧州車を中心に長い短い、3000Km だ 5000Km だ、いやいや 15000Km だと論議が絶えないが、結論は距離は目安で、正確に分析しなければ、交換のタイミングなんて分からないというのが本当らしい。

 例えば「油温」なんだが、学校の試験機で試験をしてみたら、(ここからは記憶の世界なので正確な温度ではないが)90℃くらいが性能も、性能持続性も一番良かった。

 一番驚いたのは、オイルは「油温」が低くても「高く」てもダメで、なんと20~30℃で稼働させた場合と、120℃以上で130℃以下で連続使用した場合の劣化速度は同じだったのだ。

 さらに、どうしたらいいんだ!?と「モリブデンみそぎ メンバー」が頭を抱えたのが、低温から仮に適温の90℃まで加熱、加熱停止、加熱を繰り返した場合にも、90℃定常運転より30%前後オイルの劣化が進む事が分かった。

 という事は高温で劣化するのは当然の事、端的に言えば、エンジンの ON - OFF を繰り返す、短い時間でエンジンを掛けたり切ったり、日ごろの買い物や送り迎えなど短時間でそれを繰り返す場合が一番、オイルの寿命を縮めさせるというのだ。

 じゃぁアイドリングのままだったらと思ったのだが、アイドリングは未燃焼ガスが出やすくて、燃料がオイルに混入しやすく、希釈してしまう・・・潤滑性が落ちるということで、これもまたという事でオイルの難しさを実感した次第なのだ。

そう言えば、ハイブリットなどエンヂンの停止作動を繰り返すパターンはオイルにとって最悪なんだろうって今になって思うのだ・・・・閑話休題。

ちょっと、かなり遠回りしたが、ようやくオイルの基礎も洗い出したし、それと、「二硫化モリブデン」添加の是非についてまとめられそう・・だ、たぶん。



そろそろ作文のタイムリミットが近付きつつありメンバーに焦りが・・・



モリブデン 二硫化モリブデン オイル 潤滑油
Posted at 2021/08/12 00:20:58 | コメント(0) | トラックバック(0) | クルマ | クルマ

プロフィール

「後視 いやぁこんなに簡単なバックカメラがあったなんて!! http://cvw.jp/b/124785/23876370/
何シテル?   01/04 14:54
無類のクルマ好きで、日産車を愛してやみません。 徳小寺 無恒のHNを引っさげ、かつての愛車、ワインレッド・パール・ツゥートンのU14ブルーバードの話題を軸...

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