
よいよ、明日、旅立って行ってしまう C26 セレナ。
長いようで短ったような約5年の変化の様子を辿ってみたい。
それまでセダンしか乗った事が無かった徳小寺が、子供の病気の進行で、クルマ椅子もラクラクと積載できるクルマという事で、初めて乗ったミニヴァンが C26 セレナ だった。
致し方ないとはいえ、こだわったのはボディカラーだ。
「白や銀のボディカラーのクルマには乗りたくない」
と思い探していると、偶然なんだが岐阜で彼女を見つけた。
福祉車両といえば、地味な鉄板カラーしかないと思っていたらナチュラルハーブな彼女を見つけてしまった。
会社を休み、1日をかけて岐阜の彼女に会いに行き、助手席とリヤのダブルリフターという珍しい仕様もあって購入を決意した。
ボディカラー以外は、まったく「素」の C26 の底辺モデル 20S だった。
まったく素のC26でだったが、レア色のナチュラルハーブがいたく気に入ってしまった。これなら少しイジれば面白いクルマになると。
岐阜から陸送をかけ、こちらに来て最初に行ったのが車高調とブレーキの交換だ。
まだ調整前なのでめいいっぱい下がった状態になっている。
なんたって、リヤには 150Kg の油圧リフターを載せているのだ、単純に車高を下げるというより、車高調でリヤ下がりを改善したいと思って用意した訳だ。さらに重量増でブレーキも心配だったのでブレーキもスリットディスクと、ちょいフェード性の高いパッドを交換したのだ。
次のステップは、タイヤとホイールにフォグランプの装着だ。
ナチュラルハーブにブラックのホイール。イエローのバルブのフォグをインストール。
さてさてこれで、まぁ何とか見栄えも単純な福祉車両じゃないぞ・・・と言いたかったのだが、どうもショルダーラインから下のボリューム感が足りない様な気がしてならなかった。
じゃあハイウェイスターのエアロでもという声もあったが、そんなモンは街にあふれているし、仮に装着するにしてもポン付けでは面白くない。
という事で、エアロを探してみるが、これが意外に気に入ったモノが無い。
派手な路線なモンは幾らでもあるが、それも僕の嗜好には当てはまらないと悩んでいる最中に見つかったのがブランノアールのエアロのセットだった。
出るところは出て、引っ込むところは引っ込んで、最小限の加飾でも雰囲気はえらく変わった。
形状は奇をてらうことなく、メリハリの利いたデザインで、見た目はちょっと古典的な雰囲気なんだが、これぞ、純正のボディデザインを殺すこと無く、弱い所をちょいとサポートするという感じが気に入った次第なのだ。
さらに、徳小寺旗艦色である 「グレー」 で塗り、ちょっとしたツゥートンの雰囲気も演出してみた。
そうそう、ルーフエンドには「インパル」の羽根も用意して、こちらもグレーで塗色して、上下の視覚的なバランスをとってみた。
こうしてセットされたエアロパーツで、上屋との見た目のバランスが取れて気に入っていたのだが、フロントのリップのみは、もう少しボリュームを落としたいとも思っていたのだが、なかなか「さりげない雰囲気」のフロントリップが見つからなかったのだが、ある時フト、ハイウェイスターのノーマルバンパーの画像の下の部分をpcで、色を塗ってみると・・・。
そこで、程度の良いハイウェイスターのバンパーを探すと、これがまた、東広島に極上の一品を見つけた。
さっそく広島から現品を送ってもらうと、とにかく程度も良く、仮合わせをしてみても実に良い感じであった。
このまま乗り出しても面白いんじゃないかという声が上がったくらい程度の良いモノだった。
モノは揃ったという事で後は、板金塗装の匠
植木モーター に仕上げを託した。
単色ではなく、色分けという高度な塗分けが必要。色の違う部分の段差は手で触っても分からないくらいだ。
そして完成したのが現在の形だ。
色分けだけなのに、あたかもエアロを装着したような雰囲気を出してみた。
純正の形状なのだが、色分けをするだけでも、あたかもフロントリップを装着したような雰囲気が出ている。
何が何でもエアロパーツを装着しなければではなく、カラーリングだけでも十分に存在感のある姿形に出来るんだという雰囲気が出来たと思っている。
何が何でも黒一色に塗りつぶしたりとかではなく、効果的にメッキ部を残してメリハリをつけたのも、他とは違う個性を出した「勝因」だろう。
リヤ周りについては、
テールは定番の純正クリアテール。ハイマウントはわざとクリアー化していない。
定番の純正クリアテールに交換して、ハイマウントは、バンパーのリフレクターの「赤」と視覚的に対峙する様にクリアー化しなかった。
ほぼこれが最終形。
毎年、少しづつ自分のイメージに近づける様にイジッてきて、ようやくという所で自分の手元を離れる事になってしまった。
昨日まで、新しいオーナーへ行っても恥ずかしくない様に、ボディを磨き上げ必要な部分は手を入れ、取説や整備記録も一冊のフォルダーにまとめてグローブボックスへしまっておいた。
いつものように、朝起きて窓を開けると、ナチュラルハーブのボディが、当たり前のように見える景色も今日まで。
明日の17時には新しいオーナーの元へと旅立って行く。
また、そこで福祉車両としての機能と、クルマとしてのカッコよさで愛されて欲しいモノだ。
あと1日。
残された時間を、この C26セレナ と買ってからの昔話をしながら大事な時間を過ごして行きたい、そう思って止まないのだ。
Posted at 2021/12/24 08:51:10 | |
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