
遂にジュリエッタに試乗してきました。
以前のブログにも書きましたが、アルファロメオに試乗するのは、エリーゼを買うときに天秤に掛けた156のV6に試乗して以来となるので10年ぶりです。
試乗車は、スプリントでした。
スプリントは、ジュリエッタのベースグレード
エンジンは、1.4Lターボ 直噴ではなくマルチポイント・インジェクションです。
1.4Lのシングルターボながら、最大トルクは250Nm(Dynamicモード時)を絞りだします。
VWのTSIエンジンよりも強力なスペックではありますが、発生回転数が高め(2500rpm)です。
さぁ、早速試乗スタートです。
なお、今回は3名で試乗に押しかけた事もあり、営業氏と共に4名乗車となりました。
いつもの試乗よりは、条件的に厳しいって事ですね。
シフトレバーをDに入れて、まずはNormalモードで走り始めます。
そうそうミッションは、DSGとほぼ同じ機構のツインクラッチタイプです。
湿式多板クラッチなんで、GTIと同じタイプですね。
[訂正]乾式クラッチなんで、1.4L系と同じタイプですね。
アクセルを踏み込むとクラッチの繋がるポイントが判らないくらいにスムーズに発進しました。
乾式クラッチなのに、この繋がりスムーズさは素晴らしいですね。
4名乗車ですが、トルク感は十分以上です。
アクセルを踏み込まなくても綺麗に加速していきます。
TSIエンジンでも感じた事ですが、これって本当に1.4Lなのかと思いますね。
最大トルク発生回転数が高い事は、全く判りません。
下からキッチリトルクが出ているように感じます。
(「何でだろう?」 と思いましたが、謎は後で解けました)
横から営業氏が 「Dynamicモードも試して下さい」 と言いながらモードを変更
す・る・と、今まで以上にエグゾーストノートが高まり、そしてトルク感が強い
「これが本来の俺様の実力さ!」 とさも言っているようでした。
雰囲気としては、DSGをSモードに入れた時と同じような走りですね。
ただDSGがミッションの変速モードを変更しているだけなのに対して、
ECUのマネジメントも変更していて特性そのものが変化します。
これぞ現代のアルファって事なんでしょう。
アクセルから足を軽く離したくらいでは、シフトアップせずに低いギアで引っ張ってくれます。
そこである事に気が付きました。
これこそがTSIエンジンよりも低速トルクが薄いはずのエンジンでそれを感じさせないマジックです。
それは...1速がかなりローギアードな設定です。
あとでギア比を見てはっきりしました。1速と2速のギア比がかなり離れているのです。
1速をローギアードとする事で低速トルクの薄さをカバーしている訳ですね。
そういセッティングなものですから、アクセルを踏み込むと結構な回転数の上がり方になります。
1速は、発進用として考えているんでしょうね。
7速DSGの1速ギアもローギアードになっていますが、それと同じです。
残りのギア数が1段少ないので、ギアの繋がりはDSGよりも劣ります。
ステアリングは中立位置を意識し過ぎている感じがします。
中立付近が重く、そこからステアリングを切り込むのに少々気合が必要?かな。
おそらく曲がるという事を意識的に演出しようとしてのの事なんでしょうけど、ちょっと不自然さを感じるレベルです。
言い方は悪くなりますが、ステアリングフィールで楽しさを演出して欲しくないです。
ブレーキは、カックンブレーキにはならず、とても自然なフィールです。
片持ちキャリパーでこのフィールならブレンボを装着したコンペッツォーネ以上は更に期待できるでしょう。
全体的に良く出来たドイツ車に乗っているという表現が判り易いかも知れません。
走行モードをDynamicにしない限り非常に落ち着いた走りを披露してくれます。
イタ車に乗っているという不安感?は全くないものの、
イタ車にそしてアルファに特別なものを求めている人からは物足りないと感じるかも知れませんね。
アルファロメオがガチで世界標準のゴルフを見据えて作ってクルマです。
価格帯もゴルフを意識しているのは誰の目からみても明らかですね。
質実剛健なゴルフに対して、遊び心を入れたジュリエッタ
そのプラスアルファを理解できる人には、お奨めかも知れませんよ。