エンジン
型式は、12Cと同じなのですが、別モノと思えるほど進化を感じました。
詳しい構造は全く判っていないのですが、650Sは、排気系も含めてすべて再チューニングしたんじゃないですかね。
エンジンは、フリクションを感じないですし、エンジン音と排気音は、素晴らしく改善されてました。
御幣はあるかも知れませんが、MP4-12Cがターボ過給で無理やり回していたのが、650Sは給排気とエンジン本体のフリクション低減でパワーを出している感じですかね。
ターボラグも少なくなっているようで、スポーツモードだとアクセルのツキもかなり良いです。
タイヤが温まっていない状態だとグリップしないので気をつけるように言われてはいたのですが、ちょっと踏み込んだ瞬間にリアタイヤがブレイクしてしまったほどです。
もちろんボディ剛性が高く、シャーシのコントロール性能が高いので、全く問題ありませんでした。
しっかし、ドライ路面の試乗でリアを滑らせたのは人生初ですね。
プロアクティブシャシーコントロール(以下、PCC)
650Sの最大の特徴とも云えるのがPCCです。
通常のスタビライザーは装備せずに、前後左右のダンパーの伸び側と縮み側を接続し、4輪を制御するようです。
これにより直進状態では、柔らかく、コーナリング時には、外側は踏ん張り、内側は伸びないという制御が可能になり非常にフラットな乗り味を実現しています。
良くフラットな乗り味って言葉を欧州車に使いますが、それは前後方向のピッチングが少ないとして使います。 しかし、マクラーレンのそれは、前後方向だけでなく左右にも当てはまります。
縦Gや横Gが掛かっても、車体は常にフラット!
路面が荒れていても、それを全く感じさせずにクリア出来ます。
これは、他のメーカでは味わえません。
マクラーレンならではですね。
このPCCもMP4-12Cから650Sとなり、セッティングが変わっているようでした。
具体的には、ダンパーの減衰力が上がっているようで、より増大したパワーを受け止めやすくなっているようです。
ブレーキは、踏力に応じて効きを調整するタイプ
もうストッピングパワーも強いですが、コントロール性も抜群です。
セラミックカーボンブレーキでしたが、温度変化による効き味の変化もかなり改善されていました。
踏力の調整を失敗すると減速Gが変化してしまうので、運転の上手い下手がハッキリと判るブレーキです(汗)