前回からの続き...
営業氏から出た信じられない言葉とは...
「1時間枠を取ってありますから、テキトーに乗ってきて下さい!」
えーっ、イイんですか? それじゃ遠慮なく!
って事で、ゆ☆ささんと2人で、911カレラを借りちゃいました。
ただ、ここからは、ちょっと我を忘れた感じです。
知っている人も多いかと思いますが、私は左ハンドル車のドライブって苦手なんですよ。
しかも、今回の試乗車は、マニュアルミッション。当然ながらクラッチ操作も必要となります(汗)
慣れていないクルマ 高価なクルマ 左ハンドルのクルマ マニュアルのクルマ...
これは...4重苦ですよ~
まぁ、そんな訳で試乗中にも、結構 ”やらかした!” んですが、それについては後日書きますね。
今日は、素のカレラ と 7MTを中心とした試乗レポートだけにしておきます。
まず、ドラポジなんですが、これが私にはちょっと合わない。
私は、マニュアル車をドライブする場合、ABCペダルとステアリングを中心にポジションを合わせます。
この時も、いつもと同じようにポジション合わせ。
ペダルの位置もステアリングも、ほぼ自分の好みの位置に合わせる事が出来ました。
ただ、シフトレバーの位置が合いません。
もうちょっと前方に位置して欲しいのですが手前過ぎます。
2速と4速に入れる時が、けっこう窮屈です。
シフト位置にポジションを合わせるとABCペダルが遠くなります。
もしくはシートバックをフラットにする必要があるんですよね。
アップライトなポジションが好きな私には、ちょっと合わないかな。
さて、ドラポジは、そこそこに妥協してスタートします。
クラッチは、反発力はそれほどキツくないですが、軽くはないかな。
(比較対象がエリーゼになっちゃうから、一般的には重いクラッチではないと思います)
クラッチのミートポジションは判り易いし、極低速トルクが太いので、アイドリングでクラッチを繋いでも発進は可能でした。
7速ミッションですが、街乗りだと4速までしか使わないですね。
極論すると2速と3速だけで十分かも。
やっぱり大排気量には、ライトウェイトスポーツとは違った魅力がありますよね。
アイドリングからアクセルを踏んでいけば、十分なパワーで走る事が出来ます。
カレラSのような暴力的なパワーではなく扱い易いトルク特性です。
と書けば聞こえは良いですが、ボクスターSと同じエンジンでパワーが35ps上乗せされている割には、トルク感が無いというのが正直な感想です。
あっ、これは、2000~3000回転付近の印象ですよ。
車両重量は、ボクスターS PDKよりも60kg程度重いから、その影響なんですかね?
マニュアル車だから、エンジン特性変えているのかも?と考えて、試しにスポーツモード と スポーツプラスモードを試しましたが、同じような感じでした。
試乗後に、営業氏が「あの試乗車遅くないですか?」と云っていました。
他のカレラは、もうちょっとパワー感があるようです。
試乗車は、10000km近く走っており、いわゆるファーストロットなんで、エンジンの出来がイマイチなのかも知れませんね。
でも、アクセルを更に踏み込んで5000回転以上回してやると、さすが350ps
ココロの底から、もう十分。 お腹イッパイです...って加速をしてくれます。
使い古された言葉だけど、”カムに乗る” って感じで気持ちのよいエンジンサウンドです。
試乗時間が1時間以上あったので、東名川崎から東京インターまでの区間を走ったのですが、
○速で、レッドゾーンまで回したら、もう気持ち良いのなんのってね(汗)
エヴォーラも3.5Lエンジンなんで、カレラの3.4Lと性能的に被ります。
だけど、官能度?で云ったらポルシェが確実に上回りますね。
ココが、市販エンジンを買ってきて載せているロータスと自生エンジンでサウンドまでチューニングしているポルシェの違いかな。
次にシャシーですけど、やっぱりマルチリンクサスペンションを装備している911は、 路面のアンジュレーションを綺麗にトレースしてくれます。
これに乗っちゃうとストラットを採用するボクスター/ケイマンとの差は明らかです。
昨年試乗した911カレラSには、PASMが装備されていましたが、今回試乗した911カレラは、PASMなしです。
乗り心地は、PASMありよりは、若干ですがゴツゴツ感があります。
だけど、ボクスターSよりは、遥かに乗り心地が良くて快適でした。
ステアリングの応答も狙ったとおりのラインが取れるので、文句ありません。
これも確実にボクスターよりも良い感じです。
リアサスの重要性を改めて知った一台となりました。
ここまで良く出来ていると、エヴォーラと比較するためにも首都高の代々木付近を走りたかったかな。
個人的には、ボクスター/ケイマンのリアサスにもマルチリンクを採用して欲しいんだけど、911を優位に置いておきたいメーカの意向があるから無理なんでしょうねぇ。
ポルシェには、ミッドシップレイアウトを採用したスーパースポーツを期待したいですが...
最後に、やっぱり絶賛しておきたいのがブレーキです。
最近はあまり使わない表現でしょうけど、”真綿で締め付けるような制動力” です。
踏めば踏んだだけ効いてくれます。 このブレーキフィールは絶賛に値しますね。
やっぱりポルシェのブレーキは世界一なんだって再認識しましたよ。
以上で今回のインプレを終わります。
本当は、もっと情報を取りたかったのですが、左ハンドルのマニュアル車だと他の事に神経が行ってしまって余裕がありませんでした(汗)