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2015年12月04日

高い安全性としてのメルセデスの哲学

高い安全性としてのメルセデスの哲学 元来私はクルマ好き。幼少のころからカタログを眺めてはそのブランド(メーカー)の考えを学んだものでした。

ドイツの名門ブランドたるメルセデス・ベンツは、日本では「ベンツ」と持て囃されて、お金持ちの証とも言えるステータスシンボルな存在です。

そのような捉え方について否定するつもりはまったくありませんが、私はメルセデスに対して、安全性という観点で以前から着目していました。なので、「ステータスシンボル」というよりも、「高い安全性」としてのメルセデスに興味を持っています。ただし、それは30年から20年昔のこと。

ところで、個人的に今でも好きなメルセデスたち。

W201 190E


W124 ミディアムクラス&Eクラス。

とにかくこの当時のメルセデスにはものすごく惹かれます♪

W201 190Eの1987年モデルの当時のカタログから。(表紙写真は割愛)

ひと言で言うならば、「質実剛健」でしょうか(^^)

この当時のメルセデスにはしっかりとした哲学があり、筋が通っていました。それらが好みでもあり、特に興味深いところでもあります。


シングルアームワイパー。


ジグザグゲート式フロアシフト(左上)&左右非対称ドアミラー(左下)。

先日、Newスマートを見にメルセデスディーラーへ訪れたついでに、セールスマン氏に疑問に思うことを問い掛けてみました。

まず、W205 Cクラス始め、すべてのメルセデスがシングルアームワイパーをあっさりと止めてしまったわけ。セールスマン氏によると、拭き取り効率が悪いらしいとのこと。それで採用を止めてしまったとのこと。CクラスではW203以降は普通のダブルアームワイパーを採用。

写真の説明書きには・・・

『ウインドシールドの実に86%を拭き払います。雨天時にも広い視野を確保し安全性を高める、メルセデス独自のアイデアの一つです。』

何度も何度も実験を重ねて採用に至ったのでしょうが、結果的にはダブルアームワイパーの方が効率的に勝ったのでしょうね。嗚呼、残念。

また、ジグザグゲート式のフロアシフト。W204まではフロアにあったシフトノブが、W205ではステアリングコラムに移されました。セールスマン氏によると、フロア上からシフトノブなどの突起物があると安全上危ないからなくしたとのこと。

なるほど、聞けば納得です。カタログには詳しい記載は見当たりませんでしたが、ジグザグゲート式を採用しているのは誤操作を防ぐためだと以前聞いたことがあります。シフトノブが当たり前にある見馴れた景色は、フロアから消えてしまったことによって未来的なイメージに変わってしまったようです。

さて、左右非対称のドアミラー。外観上のデザインとしては均衡がとれてるわけでもなく、どちらかというと不格好にも見えます。しかし、これもしっかりとした考えに基づいているようです。


『(左右)それぞれ最適の視覚を得られる』 との記載が見られます。実はそのような意味があったとはカタログから読み取るまで知りませんでした。凄いぞメルセデス!

そして、忘れてならないのが・・・

凹凸テールレンズ。これはこの当時のメルセデスには当たり前のように装備されていたもの。泥や雪が付着しても落ちやすいように、あえて凹凸にしてあるというのは有名な話。

ところが、W203以降は不採用となったよう。この理由についてセールスマン氏に問い掛けたところ、空気抵抗を減らすためだとか。泥や雪が付着しても風によって流れるようなデザインのレンズになったのかもしれませんね。

それでは、W201と最新のW205の外観を並べてみます。



W201



W205

インパネ周りの様子。

W201


W205

洗練された最新のW205 Cクラスは良いのですが、私は武骨で質実剛健な190Eの方がやっぱり惹かれるし、好みだなぁ(^_^;)
ブログ一覧 | ドイツ車 | 日記
Posted at 2015/12/04 23:19:41

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この記事へのコメント

2015年12月4日 23:49
本文を読んで納得できたのは
>フロア上からシフトノブなどの突起物があると安全上危ないからなくした
だけでした(苦笑)

MBは、「クラスをまたいで別の車種に乗り換えても違和感なく運転できる」と聞いていました。
同じ時代のクルマはそうなんでしょうが、W201とW205ではその原則も無くなっているんですね。

W201と同時代(1980年代後半頃)のライバルだったBMWのE30から最新の3シリーズに乗り換えてもMBほどの違和感はなく運転できると思います。
コメントへの返答
2015年12月5日 8:00
コメントありがとうございます。

セールスマン氏の回答がメルセデスからの公式な回答なのかよくわかりません。ただ、フロアシフト上の突起物は安全上危険という理由で排除したというのは、目から鱗でした。

衝突時に体にかかる重力は相当なもので、たとえシフトノブのような突起物に当たろうものなら怪我を負う確率はかなりの割合で高いことでしょう。

>W201とW205ではその原則も無くなっているんですね。
30年も時が経てば、操作系はかなり変わってしまっているようで、まったく別ブランドに乗り換えるようなものかもしれませんね。

その点、BMWは世代が代わっても操作系は難なくクリアできそうですね^^;
2015年12月5日 8:20
激しく同意します。

初めてW124に乗せてもらったときに、全く高級感は感じませんでしたが、
モノとしての完成度は素晴らしかったです。
あの頃のなら、独車に乗る意味も充分ありましたね。仏車や国産とは明らかに違いが判りますし。

新しいクルマの方が安全なのは身をもって分かっているつもりですが、
クルマが伝えてくることが判りやすかったのは、あの頃の方が…。
MB伝統のコクピットドリルが崩壊してからは、あまり興味がなくなりました。

W201、ヤナセのリフレッシュメニューかけても、W205位で収まるらしいですね。
コメントへの返答
2015年12月5日 14:15
コメントありがとうございます。

>全く高級感は感じませんでしたが、モノとしての完成度は素晴らしかったです。
高級感や洗練度にかけては最新のW205の方が勝っているのは言うまでもありませんよね。ただ、おっしゃるとおり完成度という点ではW201の方が上だと思います。

>クルマが伝えてくることが判りやすかったのは、あの頃の方が…。
「最善か無か」の哲学がまだあった頃のメルセデスが好きですし、シンプルな中にもしっかりとした理念に基づいて設計されていてわかりやすかったですね。

W205を新車で購入するのであれば、W201をリフレッシュして永く乗る方が知的に感じますよね(^_^;)
2015年12月8日 11:00
はじめまして、こんにちは。
この頃のメルセデスの安全性に対する哲学というものは、他車と比べても違ったものがありましたよね。私自身SクラスW140を可愛がっていますが、乗る度に感動さえしてしまいます。
パノラマワイパーは伸縮式なので一本で2本分の拭取面積をカバーするものでしたが、拭取速度が問題なんですよね…。SクラスW140はフロントガラス面積が大きいのでパノラマワイパー+補助ワイパーの2本になっていますが、拭取面積は90%に達しており、ウォッシャーも一個増設されています。

スタッカートゲート式ATは仰るとおり手首の動きだけで誤操作を防ぎ安全に操作出来るように開発され1967年に特許を取得して採用されました。特許が切れた途端他のメーカーも高級感があるとしてこぞって採用したのは有名ですね。セールスマンの安全性上での廃止という話も納得が出来ます。というのも、室内の安全性に早く取り組んだのもメルセデスだからです。1959年に世界で始めて内装に衝撃吸収用の安全パッドを組み込み、内装から怪我をするような箇所を出来るだけ排除(例:ダッシュボード形状やスイッチ形状など。このため突起物が少なくなっています)、ウッドパネルはアルミニウム板を組み合わせ、折れにくくしなるように設計(万一の際乗員にウッドパネルが刺さりにくくなっています)しています。これの延長線のような考え方なのでしょう。

実はW202も共同所有みたいな感じで触れる機会が多いのですが、W201/W124のような左右非対称ミラーにはなっていません。というのもミラー端が湾曲ガラスになっており、視界を広げているのでその必要がないのですね。しかも、ミラーカバーを見てみるとレインランネルがあり走行時の雨水がミラーガラスに巻き込まれないようになっています。
こういう細かいところでもとことん拘っているメルセデス、改めて凄いなと思います。
コメントへの返答
2015年12月8日 19:33
初めまして。ようこそお越しくださいました。コメントありがとうございます。

また、拙ブログに対するメルセデスオーナー様の生の声をいただき誠にありがとうございます。

メルセデスに一度も触れたわけではなく、知っている知識だけで記しているに過ぎないので、たいへんお恥ずかしい限りです。

>パノラマワイパーは伸縮式なので一本で2本分の拭取面積をカバーするものでしたが、拭取速度が問題なんですよね…。
2本分が動く仕事を1本で動かしているわけですから、どこか無理がありそうと思いながら見ていました。カタログによれば、「画期的」と謳われていますが、結果的には廃止に至るわけですね。


>スタッカートゲート式ATは仰るとおり手首の動きだけで誤操作を防ぎ安全に操作出来るように開発され1967年に特許を取得して採用されました。
安全の思想をしっかりもったメルセデスらしく考えられていますね。特許を持っていたことは知りませんでした。

>特許が切れた途端他のメーカーも高級感があるとしてこぞって採用したのは有名ですね。
こうした経緯があって各メーカーが採用したのですね。今やコンパクトカーですら採用していますね。

>1959年に世界で始めて内装に衝撃吸収用の安全パッドを組み込み、内装から怪我をするような箇所を出来るだけ排除
上には書いていませんが、ステアリングコラムもわざと折れるように設計されているなど安全に対する考えは当時からしっかりしたものですね。

>ウッドパネルはアルミニウム板を組み合わせ、折れにくくしなるように設計(万一の際乗員にウッドパネルが刺さりにくくなっています)
細かなことですが、乗員の怪我を軽減するために考えられているのですね。感心します。

>W201/W124のような左右非対称ミラーにはなっていません。というのもミラー端が湾曲ガラスになっており、視界を広げているのでその必要がないのですね。
左右非対称ミラーは個性でもあり象徴でもあると思いますが、その後の技術開発で採用の必要がなくなったようですね。

>ミラーカバーを見てみるとレインランネルがあり走行時の雨水がミラーガラスに巻き込まれないようになっています。
これは知りませんでした。メルセデスらしい気配りですね。

このたびはご教示いただきまして誠にありがとうございました。

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「@こまじろう さん、つまるところ、OEMによるモデルなんですよね^^」
何シテル?   03/09 10:57
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