• 車種別
  • パーツ
  • 整備手帳
  • ブログ
  • みんカラ+
イイね!
2016年06月25日

70年の歴史に幕を下ろすサーブに思うこと

70年の歴史に幕を下ろすサーブに思うこと つい先日、サーブ900(クラシック)についてブログで取り上げたばかりです。

改めてサーブというブランドの歴史を確認することができ、また、900(クラシック)の良さを再認識することができ、とてもよいきっかけをつくることができました。
(参照: サーブ900というクルマ

ブログに記してから10日余りのうちにサーブブランドが消滅するというショッキングなニュースが世界中を駆け巡りました。

関連ニュースを抜粋引用します。

「サーブ」ブランド来年消滅 70年の歴史に幕   2016.6.23 05:00

個性的な車体で日本でも根強い人気を誇ったスウェーデンの自動車ブランド「サーブ」(SAAB)が2017年に消滅することになった。経営破綻したサーブ・オートモービルを継承した中国傘下のナショナル・エレクトリック・ビークル・スウェーデン(NEVS)が21日発表した。

NEVSは、電気自動車(EV)に注力している。「多くの主要市場ではEVにとって転換点が近づいている」として、ブランドも「NEVS」として売り込みを強化する方針だ。

サーブは1947年、航空・軍需品を手掛けるサーブの自動車部門として誕生。1980~90年代には、日本でも高級志向の消費者を中心に個性的なデザインが人気を集めた。その後は米ゼネラル・モーターズ(GM)のグループの傘下に入ったが、販売の低迷が続いた。曲折を経たブランドは70年で歴史に幕を下ろすことになる。(ロンドン 共同)
    (引用終了)

NEVS社の買収によって復活劇を心から信じていましたが、近頃サーブが鳴りを潜めている感が否めなかったので気に掛けていた矢先の事態です。

これまでの事の経緯を簡単に記しておきます。1990年にはサーブ・スカニア社から自動車部門だけが独立し、2000年にはGM傘下で子会社化。2009年にはGMが経営破綻し、不採算部門のサーブを手放すことに。

2010年にオランダのスパイカーズ資本の下、販売を再開するも業績は上がらず、2011年には経営破綻。引受先を探していたところ、翌2012年にスウェーデンのNEVS社(中国の傘下)が買収。その後はサーブブランド復活に向けて模索検討していたようです。  (ここまでWikipediaの情報。)

NEVS社によれば、2018年までにサーブブランドのEVカーを5モデル発売すると公式にアナウンスがありました。

  ≪サーブ99≫
そして、2016年6月21日のNEVS社からのオフィシャルなアナウンスが上にある記事のとおり。今後はサーブブランドではなく、NEVSブランドで電気自動車を開発発売していくということのようです。

サーブブランドの使用は今後はなく、つまりそれは事実上サーブの終焉を迎えるというのが事の真相のようです。

振り返ってみると、GMの傘下に入ったことがサーブにとって大きなターニングポイントだったのかもしれません。リーマンショックに端を発する世界不況により、GMの経営が上手くいかなくなったことで、サーブは目指すべき指針を見失ったような印象を受けます。

ところで、私はサーブというブランドが好きです。以前のブログでも記しましたが、フランス車が好きになるずっと以前からスウェーデンのクルマが好きでした。サーブは航空機メーカーから出発したという点で特に惹かれました。

なので、古くからカタログを一所懸命集めてはカッコいいなぁと思いながらよく眺めていました。ほんの一部を並べてみました(^^)v

左上の1983年900カタログから右下2003年9-5カタログまで。販売がヤナセに移ってからは敷居が高く入りづらくなったので残念ながらサーブを見に行くことから遠ざかってしまいました。

私にとって好きなサーブ トップ3です(^^)♪

■9000

9000は1984年デビュー。900の兄貴分としてひと味違ったデザインですね。ティーポ4プロジェクトにより、アルファ164とフィアットクロマ、ランチア・テーマと兄弟の関係にありました。特にCDはセダンらしいデザインが素敵です♪

■9-5(ナインファイブ)

2010年デビューの第二世代9-5。13年ぶりのFMCによってボディサイズが一回りも二回りも大きくなりました。5mを超える全長は存在感あります。何と言ってもデザインが美しい。残念ながら実車を一度も見たことがありません。

■900(クラシック)

やっぱり外せません。サーブと言えば初代900は忘れてはならない名モデル。サーブをメジャーに押し上げるきっかけとなったモデルと言えるでしょう。


さて、NEVS社についてネットで調べていたら気になる記事と画像を見つけました。

なんと、サーブエンブレムのない9-3(ナインスリー)! これはいったい??

記事はことし1月のようです。この時点ですでにサーブエンブレムのない9-3がネットに流れているということは、これをそのまんま中国国内向けに市販するのでしょうか。

NEVS社の社長らしき人物が口づけしているのは何を意味しているのでしょうね。

もう一つ興味深い画像を見つけました。

サーブバッヂがグリルに貼られた9-3。エンジンルーム?にはバッテリーが収まっています。プロトタイプなのでしょうか。本当はコレを2018年までに販売しサーブブランドを継続してほしかったですね。

1947年に創業したサーブは来年2017年をもって70年の歴史に幕を閉じることとなりました。私にとってサーブブランドが消滅するというのはたいへん悲しいことです。

もしあのときGMではなく違う企業の資本の下で再生を果たしていたら…。今となっては理想論でしか語ることはできませんが、もしかしたらサーブはまったく別の道で生き残っていたかもしれませんね。

現在の自動車業界の厳しさを端的に知らしめた今回の一件。今後もブランドが消滅することは十分あり得ることを改めて思い知らされました。今後サーブブランドをまとったモデルが二度と現れないのかと思うと寂しい限りです。
ブログ一覧 | スウェーデン車 | 日記
Posted at 2016/06/25 17:30:38

イイね!0件



今、あなたにおすすめ

ブログ人気記事

青く澄んだ空が気持ちいい✨
ゆきんこ23さん

4/30 水曜日の朝‼️
ミッキーたんさん

Yellow Ducks 新ミーテ ...
Wat42さん

ウェットブラスト初体験な件
☆よっけさん

色々メンテナンス〜
楽しく改造さん

やっぱり可愛いなぁ〜❣️
SELFSERVICEさん

この記事へのコメント

2016年6月25日 17:56
ただ、最近ではあのお馴染みのエンブレムのまま、SCANIAの看板を見ることができるようになったのは、ちょっと嬉しかったりもします。
http://www.scania.jp/
コメントへの返答
2016年6月25日 22:09
サーブスカニア社から自動車部門が独立した時点で資本関係にないものの、航空機部門他は残されていますからね。サーブブランドは消滅しますが、こうしてスカニアの看板が見られるのは嬉しいものですね^^;
2016年6月25日 18:08
こんばんは。
同じスウェーデン車に乗っているものとして、スウェーデンの2大ブランドの1つが消えるのは残念です。サーブのデザインは好きでした。

ボルボもフォードからリーマンショック後に中国のジーリーに売られてどうなるのかと思っていましたが、ジーリーから設備投資の資金を出させて、口は出させないというクレバーさで、当面しぶとく生き延びていけそうですね。

ボルボには安全安心という確固たるブランドポリシーがありましたが、サーブにそのようなものが無かったのが、この結果になったのかもしれませんね。
コメントへの返答
2016年6月25日 22:30
スウェーデンに二つしかない自動車ブランドのうちの一つが消滅してしまうというのは何とも寂しいですね。

ボルボは中国企業の資本の下、再生し、これまでのボルボモデルのイメージとは違ってずいぶんとスタイリッシュになりましたね。

>ジーリーから設備投資の資金を出させて、口は出させないというクレバーさで、

「カネは出すけど口は出さない」やり方を巧く賢く成し遂げているわけですね。新しいイメージも定着しているようです。

>サーブにそのようなものが無かったのが、この結果になったのかもしれませんね。

サーブの名誉のために申し上げると、たしかにボルボのように安全に関する特許を有していたわけではないようですが、着実に安全性に対してポリシーをもったブランドでした。
2016年6月25日 20:21
こんばんは!

日本ではバブル時代に900がオサレの代名詞になった頃もありましたね。
黒いボディーの900.がやたら走ってました。
あの頃サーブを知った方は多かったと思います。
あれからブームが去って段々と見る事もなくなり、日本では仕方が無いと思っていましたが、日本だけでは無かった様ですね。
残念です。
独特なサーブサウンドは今も心に残ります。
ブランドは無くなってもデザインなど一部でもサーブが感じられれば楽しいと思うのは私だけでしょうか?
自動車は社会の要求で大きく変わって行くそんな曲がり角なんですね。
私の知る自動車がどんどん無くなって寂しい限りです。←ジジイの戯れ言ですm(__)m
コメントへの返答
2016年6月25日 22:41
>日本ではバブル時代に900がオサレの代名詞になった頃もありましたね。

バブル期は900はたくさん売れて、オシャレのイメージがついたようですね。

サーブの本質を知る人にとってはそうした一時のブームとはもちろん無縁で、変わらず愛し続けたのでしょう。

サーブは地味ながらもブランドとしてのポリシーはしっかりしていました。

>ブランドは無くなってもデザインなど一部でもサーブが感じられれば楽しいと思うのは私だけでしょうか?

過去のモデルを思い起こして振り返るのもまた楽しみの一つだと思います。

>自動車は社会の要求で大きく変わって行くそんな曲がり角なんですね。

フォードの場合は日本だけの特殊な事情ですが、サーブの場合消滅することは一つの時代が終わったと感じます。何とも残念でなりませんね。
2016年6月25日 23:51
サーブほど安全面に対して異様なまでの執着心を持ったブランドはないでしょう。
93はオペルがベースですがいつもGMを無視した車を作ってました。
安全性の為にはホイールベースを伸ばし各所に補強を加えサーブが納得いくまで車の質を上げてました。
今では当たり前の小排気量にターボを付けて排気量の多い車と昔から渡り合ってきました。
ターボのパイオニアではないでしょうか。
サーブ哲学を通した技術屋集団にお疲れ様と言いたいです。
私もサーブの復活を期待してましたが今乗ってるサーブでさよならという気持ちになっています。
最後まで大事に乗りたいです。
ユーザーを騙して販売台数を稼ぐメーカーとは違いますしユーザー想いのメーカーが無くなるのは如何なものかと思います。
コメントへの返答
2016年6月26日 7:58
ようこそお越しくださいました。サーブオーナー様のご意見ありがとうございます。

>サーブほど安全面に対して異様なまでの執着心を持ったブランドはないでしょう。

カタログには「世界トップレベルの安全設計」などと謳っています。調査機関による安全性の高いクルマとして常にランクインしていることからもサーブは安全性が高いクルマであることがわかります。

また、サーブが自動車生産に着手する際に「安全であること」をテーマに掲げています。こんなところからも安全に対して真摯に取り組んでいることがわかりますね。

>93はオペルがベースですがいつもGMを無視した車を作ってました。

初めて知りました。安全性を追求するサーブらしい話ですね。安全性に対して一切の妥協を許さない姿勢は素晴らしいですね。

>ターボのパイオニアではないでしょうか。

サーブは古くからターボに価値を見出していましたね。先駆的に取り組んでいました。

>サーブ哲学を通した技術屋集団にお疲れ様と言いたいです。

同感です。サーブが世に問うた意義はたいへん大きいと感じます。ブランドが消滅することは残念でなりませんね。
2016年6月26日 16:27
近所に900カブリオレに乗っている人がいるようでたまに見かけます。
あと会社には9−3カブリオレ(?)に乗っている人がいます。
サーブ結構好きだったのですが、ボルボのように成功することはできませんでしたね。

9−3Xを中古で買うことを少し考えたことがありましたが、確かなかなか値段が下がらず現実味がなかったような記憶があります。

コメントへの返答
2016年6月26日 19:23
今でも900カブリオレや9-3カブリオレにお乗りであるというのは好きであるからこそ所有なさっているのでしょうね。

ボルボもサーブももともと企業規模としてはそれほど大きくはありませんでしたが、ボルボは中国企業の資本傘下に入ったことでラインナップが増えたようです。サーブは歩むべき道を見失った感が否めず、経営危機を何度も迎え、ついには破綻。NEVS社資本の下、復活を探っていたようですが、それもかなうことはありませんでした。

9-3Xは日本国内で販売台数はわかりませんが、タマ数はかなり少なそうです。手放す方はそう多くはいなさそうですね。
2016年6月27日 16:23
本当ですか…残念です

同郷のボルボは滅茶苦茶頑張っているのに

近所にサーブの中古販売がありますが
(買えませんが)一度見に行ってみようかと思います

失礼いたしました
コメントへの返答
2016年6月27日 19:29
ボルボは中国資本の下、上手く経営をしているのに対し、サーブの場合は今に至る経緯で経営危機が何度かありました。GM傘下に入ったことで、その後の方向性が決まったように感じます。

今だからこそサーブの良さを再認識するよい機会かもしれませんね。
2016年6月27日 22:49
こんばんは
新900でしたが、SAAB に十数年乗っていた者からするととても寂しく感じます。
家族との思い出が詰まった、愛着のある個性的なクルマでしたからね。
寂しい限りです(涙)
コメントへの返答
2016年6月28日 19:38
決して派手さはありませんが、実直でありながら芯の通ったクルマだと思います。

私の場合は自己所有ではありませんでしたが、実家で900(クラシック)を所有していた時期があったので思い入れは強いです。わずかでもサーブを愛した者からすれば寂しい限りですね。
2016年6月28日 12:08
残念な結末になってしまいましたね

サーブは昔から興味があって
最終の9-5の美しさは、憧れさえ…


そんな矢先のお家事情
最期はボルボとは対極の運命となってしまいましたね…
コメントへの返答
2016年6月28日 19:44
NEVS社に買収されてから表立った動きがしばらくなかったので気に掛けていたところへ消滅というニュース。

同じスウェーデンのボルボが元気を取り戻したのに比べると差は歴然です。残念でなりません。

>最終の9-5の美しさは、憧れさえ…

ボディサイズが大きくなってしまいましたが、デザインは美しいですよね。日本には輸入台数が少ないはずなので、お目に掛かることがあまりないのが残念です。
2017年10月2日 19:57
こんばんは。
私は先代前期・中期の9-5エステートが好きです。
残念ながら試乗は叶いませんでしたが、当時のメルセデス(W210)よりSAABの方が良いという声をネットで見たことがあります。
コメントへの返答
2017年10月2日 20:52
こんにちは^^;

名車と誉れ高き先代のW124からモデルチェンジした際に、コストダウンを指摘されたかと思います。クオリティの面でサーブが高かったのでしょうかね。

9-5エステートはラゲッジルームが広大で荷物を積む機会の多い人にとって選ばれたのでしょうね。

サーブには9000CDや9-5セダンがありました。当時の同郷の960やS80などのボルボセダンよりセダンらしいデザインで好みでしたね。

プロフィール

「@こまじろう さん、つまるところ、OEMによるモデルなんですよね^^」
何シテル?   03/09 10:57
クルマ大好きです。日本車、ドイツ車、イギリス車、イタリア車、フランス車、スウェーデン車などなど。ブログではいろいろなことを記していて、時には違った切り口で記して...
みんカラ新規会員登録

ユーザー内検索

<< 2025/4 >>

  12345
678910 1112
13141516171819
20212223242526
27282930   

リンク・クリップ

[スバル レガシィ アウトバック]スバル(純正) ウィンドウガラス 
カテゴリ:その他(カテゴリ未設定)
2025/04/14 20:27:36
車両企画(原価企画)の崩壊?。 
カテゴリ:その他(カテゴリ未設定)
2025/04/06 21:50:40
シトロエンC3のスマートカープラットフォーム(SCP)考、PF1は死なず。 
カテゴリ:その他(カテゴリ未設定)
2024/06/19 12:46:29

愛車一覧

スバル レガシィ アウトバック スバル レガシィ アウトバック
積雪地在住につき、冬期の降雪時の移動は常に懸念材料です。今シーズンの冬は数年ぶりの大雪に ...
プジョー その他 プジョチャリ (プジョー その他)
2001年秋頃に307がデビューした際に、モニターキャンペーンを実施していて、プジョーの ...
マツダ ロードスター マツダ ロードスター
NDが発売開始されたのが2015年5月のこと。それ以来、ずっと気になる存在でした。 途中 ...
プジョー 406 セダン プジョー 406 セダン
左ハンドルかつMTという稀有な存在。日本仕様は「Sport」とネーミングされたグレード名 ...
ヘルプ利用規約サイトマップ

あなたの愛車、今いくら?

複数社の査定額を比較して愛車の最高額を調べよう!

あなたの愛車、今いくら?
メーカー
モデル
年式
走行距離(km)
© LY Corporation