• 車種別
  • パーツ
  • 整備手帳
  • ブログ
  • みんカラ+
イイね!
2017年04月26日

帝人ボルボが取扱ったボルボ総合カタログ【1985年モデル】

帝人ボルボが取扱ったボルボ総合カタログ【1985年モデル】 自動車業界を取り巻く環境は厳しいもの。考えられなかった買収劇などが珍しくない時代となりました。

ボルボもその例に漏れず。スウェーデンの自動車メーカーとして、特に高い安全性を謳ってアピールをしてきたブランド。

これまでに、フォードのグループ企業となった時期がありましたが、現在は中国企業の吉利という企業の傘下にあります。

日本には旧くからヤナセ(北欧自動車)などがインポーターとして取扱ってきました。1974年からは繊維事業で有名な帝人が引き受け、「帝人ボルボ」を設立し、インポーターの役目を担いました。

帝人ボルボがボルボ車を取扱ったのは、1974年から1986年までの22年間と永きに亘っていました。異分野の大企業が輸入車の輸入販売を手掛けたのは珍しい例だったかもしれませんね。

今回ご紹介するのは、帝人ボルボが取扱ったボルボ総合カタログなんですが、最晩年の1985年モデルカタログです。冒頭写真はカタログ表紙。


当時としてはデビューしたばかりの740シリーズが見開きを占めています。


『人間尊重の哲学と、先進のテクノロジーとの融合。’85年、ボルボは、安全で高品質、そして感性豊かな車に成長しました。』

ボルボは高い安全性を武器に市場に訴求しています。その思想はブランドの創業当時から現在に至るまで一貫していることが凄いこと。

インパネ周りの写真があります。注目すべきはステアリングなんですが、エアバッグの装備がまだない時代。カタログにはこんな記載があります。
  
  ・14mの絶壁から落下したときの衝撃をも吸収してしまう前後部のクランプルゾーン
  ・7トンのブルドーザーを乗せてもつぶれない屋根
  ・1トンの鉄球が激突してもはねかえすドアに示される頑丈なケージ構造


当時のボルボは、ボディを強固なものにして乗員の安全を確保するという考え方だったんですね。凄いエピソードです。


フラッグシップ760モデルは搭載エンジンの違いで3グレード構成。740は装備違いで2グレード構成。740モデルはちょうどデビューしたばかりで「新登場」の文字が誇らしいですね。

245GLは200シリーズのワゴンモデル。この当時は下一桁が5を名乗っていたんですね。旧いボルボはそういうネーミングでしたっけ。


245GLのセダン版が240GL。本来であれば244を名乗るはずですが、ネーミングが変わったちょうど端境期なのかもしれません。角目四灯がシブくて珍しいですよね。

360はひっそりと影に隠れた存在。オランダのDAF(ダフ)というメーカーを吸収合併した工場で造られたモデル。なので、スウェーデン製に非ず。

360シリーズは4ドアセダンのGLEと5ドアHBのGLTという2グレード構成で5ナンバーサイズの小型車。5MTのみの設定というのも特徴でした(^^)♪

小粋で手頃な360やロングセラーの240、ラクジュアリーの740、フラッグシップの760。現代ボルボのラインナップと見比べてみると、必ずしも一致しているわけではないけどどこか似ているか。

V90やV60、V40などVシリーズはフルラインナップですが、当時はワゴンモデルの需要がそれほどなかったのか充実しているわけではないですね。当然XCシリーズのようなSUVやクロスカントリーなんて存在すらしていません。

  ≪VOLVO V90≫
1985年当時のボルボのデザインはスクエアそのもの。安全性をクルマが形で表していてわかりやすいもの。現代のボルボは角が取れながらも、存在感や安心感があります。

  ≪VOLVO 240Station Wagon≫
ところで、時代によって安全性に対する考えは変わるものだと思いますが、時代に合わせてパッシブセーフティ(衝突安全)とアクティブセーフティ(予防安全)との両方の視点から追求しているのでしょう。いつの時代もボルボは凄いと感心させられます。

カタログ巻末には…

「帝人ボルボ」の文字が。帝人ボルボがボルボ車を取扱ったのはこのカタログの1985年モデルが最後の年。翌年からはボルボ社100%出資のボルボ・カーコーポレーションに移管されました。

グローバル化が進み、現代のボルボは中国資本となり、グローバル視点でつくられていることでしょう。32年も前のボルボは、まだボルボらしかった良き時代だったのかもしれませんね。
ブログ一覧 | スウェーデン車カタログ | 日記
Posted at 2017/04/26 21:36:54

イイね!0件



今、あなたにおすすめ

ブログ人気記事

激安過ぎる寂れた宿へと突撃ス!! ...
アーモンドカステラさん

「さんふらわあ さつま」で迎えた翌 ...
kitamitiさん

さよなら北海道、ただいま九州w
Jつのさん

秘密にしたいツーリング (((*゚ ...
エイジングさん

大荒れなキャンプイベント
ふじっこパパさん

大人の修学旅行 愛媛編
愛島福さん

この記事へのコメント

コメントはありません。

プロフィール

「@こまじろう さん、つまるところ、OEMによるモデルなんですよね^^」
何シテル?   03/09 10:57
クルマ大好きです。日本車、ドイツ車、イギリス車、イタリア車、フランス車、スウェーデン車などなど。ブログではいろいろなことを記していて、時には違った切り口で記して...
みんカラ新規会員登録

ユーザー内検索

<< 2025/5 >>

    123
45678910
11121314151617
18192021222324
25262728293031

リンク・クリップ

[スバル レガシィ アウトバック]スバル(純正) ウィンドウガラス 
カテゴリ:その他(カテゴリ未設定)
2025/04/14 20:27:36
車両企画(原価企画)の崩壊?。 
カテゴリ:その他(カテゴリ未設定)
2025/04/06 21:50:40
シトロエンC3のスマートカープラットフォーム(SCP)考、PF1は死なず。 
カテゴリ:その他(カテゴリ未設定)
2024/06/19 12:46:29

愛車一覧

スバル レガシィ アウトバック スバル レガシィ アウトバック
積雪地在住につき、冬期の降雪時の移動は常に懸念材料です。今シーズンの冬は数年ぶりの大雪に ...
プジョー その他 プジョチャリ (プジョー その他)
2001年秋頃に307がデビューした際に、モニターキャンペーンを実施していて、プジョーの ...
マツダ ロードスター マツダ ロードスター
NDが発売開始されたのが2015年5月のこと。それ以来、ずっと気になる存在でした。 途中 ...
プジョー 406 セダン プジョー 406 セダン
左ハンドルかつMTという稀有な存在。日本仕様は「Sport」とネーミングされたグレード名 ...
ヘルプ利用規約サイトマップ

あなたの愛車、今いくら?

複数社の査定額を比較して愛車の最高額を調べよう!

あなたの愛車、今いくら?
メーカー
モデル
年式
走行距離(km)
© LY Corporation