
(冒頭画像は日本仕様ではありません。)
先日、グランドC4ピカソのタッチスクリーン非表示の件で、ディーラーに預けた数日の間、代車として508SW GT(BlueHDi仕様)をお借りしました。
508SW GTに乗ったのはこれが2回目。初めて乗ったのは、ちょうど一年前にBlueHDiが発売されたばかりのタイミング。
(参照:
待望のプジョーBlue HDiモデルに試乗【2016.7】)
試乗車でわずかの距離を試したに過ぎませんでした。
今回は4日間でのべ150kmを走り、一年前のわずかの試乗ではわからなかったことや発見があったので、違った視点で試乗記や印象を記してみたいと思います。
試乗記はレビューに記せば良いのかもしれませんが、このクルマの場合、印象を短くまとめる自信がなかったので、ブログで書き起こすことにしました。
まずカタログ上のディメンションを調べてみました。
全長 4,830mm
全幅 1,855mm
全高 1,505mm
ホイールベース 2,815mm
車両重量 1,700kg
最小回転半径 5.9m
タイヤサイズ 235/45R18
ヨーロッパDセグメントに属するモデルなので、やはり大きいというのが数値でもわかります。
■乗り味
普段Dセグメントクラスに乗る機会がほとんどないためなのかもしれませんが、総じて「重い」と感じるのが率直な印象。18インチかつ235の極太サイズのタイヤを履いているせいかゴツゴツした突き上げる乗り心地。
タイヤ銘柄はミシュランのプライマシーHP。タイヤサイズは235/45R18。

“MADE IN FRANCE”の刻印ありました!
よく考えたら、今所有するグランドC4ピカソSHINE BlueHDiと同じ銘柄でした。ただし、ドイツ製。当然インチサイズや幅も扁平率などすべて異なります。まるでミシュランではないかのような印象でした。
実はすでに日本では販売終了してしまったガソリン仕様のGriff(グリフ)やAllure(アリュール)と大きく違うのがフロントサスペンション。
ガソリンモデルのマクファーソン・ストラット式に対して、ディーゼルモデルはダブルウィッシュボーン式。
ディーゼルエンジン搭載によって、サスペンションを変更したのは、重いエンジンに対応するための措置なんでしょうね。ちなみに、ガソリンエンジンに対して140kgもの重量増。
※追記 7/5 5時45分
vertinさんより、407のサスペンションに関する詳細図解をご紹介いただきました。
出展先: Moror Fan Illustrated
(追記終了)
■エンジン
グループPSAの2L直4ターボディーゼルは2種類あって、508GTや308GTは高出力の方を搭載。

最高出力 133KW(180ps)/3,750rpm
最大トルク 400Nm/2,000rpm
車内にも若干エンジン音が聞こえてくるので静粛性が高いとは言えないのでしょう。むしろ聞こえてくるくらいの方が好ましいとすら感じます。
また、1,700kgもの車重を難なく引っ張る力強いエンジンというのが印象。トルクフルですねぇ。普段乗るグランドC4ピカソは同じ2Lディーゼルでも150ps仕様の方。車重はC4ピカソの方が100kg軽いですが、羨ましく思ってみたり。
まぁ、508GTのキャラクターに合っているエンジンなのでしょう。ボンネットフードを上げるときに感じたこと。それが・・・

なんとダンパー式なんですね! クラスの違いを感じます。
■シート
ガソリンモデルではグレードによってファブリックとレザーの2つのタイプの用意がありました。一方、ディーゼルモデルはハーフレザー。

左右の張り出し部分はレザーで、座面背面はファブリックを使用。
レザーの硬さはないものの、そうかと言って柔らかさがあるわけでもないんですよね。シートについては特段優れているとは感じませんが、おそらく長距離を走っても疲れはないのでしょうね。
■ラゲッジルーム
ハッチゲートを開ければ、そこには広大なスペースが^^;

たくさん荷物の呑み込んでくれそうなほどの広さ! さすがはDセグメントのステーションワゴン。
ちょっと気になったので、荷室容量を調べてみました。2ndシートを畳んだときの容量(VDA方式)。
508SW 1,598L
308SW 1,660L(※フロア下収納含む。)
これらはすべてカタログから拾った数値。308SWはフロア下収納を含みますが、微々たるものでしょう。むしろ、308SWの方が荷室容量は大きいと言えるでしょう。
ただし、508の設計年次が旧いことは念頭に置く必要はあります。それを差し引いても、このクラスとしては荷室容量が大きいことに変わりがないわけで、508SWは積載性に優れていると言ってもいいでしょう。
■パッケージング
先述しているとおり、「重さ」を強く感じるのが印象の508なのですが、どっしりとした安定感と言えば聞こえは良いのかもしれません。
508のデビューは2011年なので、今から6年も前のこと。現代PSAのプラットフォームはEMP2と呼ばれる次世代のプラットフォームを採用。
2014年にC4ピカソや308に初めて採用されたのを機に3008・5008と順次採用しています。つまり、508は世代が旧いプラットフォームを採用しているということ。
308Ⅰが308Ⅱへとフルモデルチェンジした際にEMP2を採用したことで車両重量は10%程度軽量化が果たされています。次期型508も次世代プラットフォームEMP2の採用は確実なので軽量化が期待できそう!
■総合的印象・まとめ
デビューからすでに6年が経つ508は、途中フェイスリフトを実施し現在に至っています。6年も経っていることから、もはや熟成の粋に達したと言えるでしょう。
でも残念なことは、308には標準採用される アクティブクルーズコントロール・エマージェンシーブレーキサポート と言った主要な安全装備が採用されないこと。設計年次が旧いことがすべてなんでしょうけど、これは何とも残念なこと。
どっしりと安定した走りは秀逸であり、また、乗り味は硬さがある中にもしなやかさがあるのも事実。ボディは大きいものの、プジョーを感じる部分。

今回はせいぜい150kmのドライブに過ぎませんでしたが、ヨーロッパ車の常で走り込めば走り込むほど、クルマの素性がわかるのでしょう。500・1,000km程度走って初めてクルマを語れるのかもしれません。
さて、464万円というプライスタグは決して買い求めやすいものではありません。もし仮に懐に余裕があるならば、ぜひとも所有してみたい一台です。そのときは何の当てもなく、ふら~っと遠出してみたいですね(^^)♪
ブログ一覧 |
プジョー | 日記
Posted at
2017/07/04 21:42:55