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イイね!
2018年04月01日

かつて日本で正規輸入販売していたルノー19(ディズヌフ)

始めに正直に言います。私はルノー車は過去に一台のみ、短期間所有していたので、ルノーについて未だ不勉強なところがあり、あまり理解できていません、、、

そういうわけで、今回取り上げる19(ディズヌフ)も以前から興味は持っていましたが、実のところ成り立ちについてほとんど知り得ていません。と言うことで、wikiでちょっと調べてみました。引用します。

>1988年にルノーの前輪駆動(FF)の小・中型車であるルノー9およびルノー11の後継型として発売された。基本デザインはイタリアの名門・ジウジアーロが手掛けた。
(引用終了)

今から30年も前にデビューしたモデルだったんですね。ジウジアーロが手掛けたということはまったく知りませんでした。端正なデザインはさすが名門が関わっただけあります。

ところで、19は現在では当然存在しませんが、メガーヌが実質的後継モデルとなります。現行モデルは第四世代ですから、やっぱり時代の流れを感じます。

実は19がかつて日本で正規で輸入販売していたということは案外知られていないかもしれません。CG誌(1992年2月号)にはPR広告が掲載されていました。
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当時のインポーターだったJAX(ジヤクス)の広告。

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「名門より、上質のルノー19」

記載内容によると、「ヨーロッパで大好評のルノー19、日本に到着」と記載があるので、タイミングとしては日本に到着したばかりということか。

ちなみに、この号の巻末価格表を見てみると、19は「11月発売」との記載が。ずいぶん待たされるわけですねww 

※参考までに価格を記しておきます。
  ・19TXE(AT Rhd 4dr/5dr 11月発売) 259万円
  ・19 16V(MT Lhd 3dr/5dr 11月発売) 322万円/329万円

ボディラインナップは3ドア/5ドアハッチバックと4ドアセダンの3つものラインナップ。後継モデルのメガーヌではセダンは導入が叶わなかったので、良き時代だったんですね。

また、CG誌(1991年11月号)には、ルノー19、BMW3シリーズ、ランチア・デドラのライバル対決で特集を組んでいました。
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その号で気になる記載内容を見つけたので、以下引用します。

>販売サイドから見て、R19の投入はサンクからの買い替え需要を促すことにつながり、期待は大きいはずだ。しかも9月号のリポートにもあるように、来期ルノーは日本市場への積極的な参入を表明。それを裏付けるようにR19 16Vに付けられたプライスタグも非常に野心的だ。本国でのフェイスリフトを間近に控え、輸入開始が来年6月まで延期されてしまったのは残念だ。
(引用終了)

ここで一旦整理しておきましょう。CG誌1991年11月号の記載によると、1992年6月まで販売が延期される。また、同じく1992年2月号の価格表には11月発売との記載が。

日を追うごとに、19の発売が延期しているようですね。上述の引用記事にあるとおり、ちょうどフェイスリフト版との端境期にあるというタイミングが要因としてあるようです。

でも、wikiにはこんなことが書かれてありました。引用します。

>前期型が当時のインポーターであったジャクス・カーセールス(JAX)の手により4/5ドアのTXE仕様(1,721cc)が計60台程度と3/4ドアの高性能16V仕様をごく少量輸入していた。
(引用終了)

結局のところ、極わずかの期間で計60台程度が正規で輸入販売されていたということがわかります。極めて希少な存在ですよね。

実はみん友さんの凌志さんが何シテル?に写真で情報提供してくださったんですが、何とそこに写っていたのは19の前期型!
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まず、凌志さんには写真掲載のご許可をいただきありがとうございます。30年近くは経つであろう19前期型の車両が今でも現存していたとは驚きです! 

この車両は先に取り上げた広告掲載車両と同色かなぁ。

いかがでしょうか^^;

凌志さんによると、とあるルノーディーラーに停まっていたそうで、おそらく当時のインポーターJAX(ジヤクス)の正規輸入車両でしょう。感心させられます。

さて、後期型の日本への正規輸入について。wikiにはこんなことが書かれてありました。引用します。

>後期型も当時新設されたばかりのヤナセのルノー取り扱い子会社、フランス・モーターズが輸入を計画していたが、それが本決まりにならないままメガーヌに代替されてしまった。
(引用終了)

ここで、1993年版フランス・モーターズのルノー総合カタログが興味深いのですが、持ち合わせがあったのでご紹介します。
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フェイスリフトによって後期型となった19がしっかり載っているわけです。特に「発売予定」といった記載があるわけでもなく、まるで販売車両かのような扱い方。

ちなみに当時のルノー車は、サフラン・ルーテシアPh.1・トゥインゴというラインナップ。

そもそも、JAX(ジヤクス)時代のルノー販売は決して好調ではなかったので、それが原因で撤退したようなもの。後を引き継いだフランス・モーターズとしては、ルノー車の販売にあたって、一旦すべて見直しを迫られたのだろうということは容易に想像がつきます。

19というモデルはもちろん良いクルマであることに異論を挟む余地などありませんが、残念ながら日本ではインポーターの販売戦略が大きく影響したこととインポーターが安定しなかったことで、不運な運命にあったように思われます。

いつの時代にあっても、販売戦略はとても重要だということを19で改めて知った次第です。それを考えると、あえてニッチを狙うFTS戦略はある意味巧いなぁと感じます。
ブログ一覧 | ルノー | 日記
Posted at 2018/04/01 22:33:00

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ヒロ坊おじいちゃんさん

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narukipapaさん

まさかの展開
ふじっこパパさん

この記事へのコメント

2018年4月2日 5:03
おはようございます(^ ^)
早朝からコメ失礼します。

19の写真を見た時に反応してしまいました。姿は写真で知っていても、その素性や日本での実態は何も分からず。

非常に興味深く拝見させて頂きました。

本来シトロエン派なんですが、ルノーも大好きな、キャニオンでした〜
コメントへの返答
2018年4月2日 20:44
こんにちは。コメントありがとうございます^^;

19について興味を持っているのですが、素性などほとんど知り得ているわけではなかったので、調べたことをまとめて取り上げてみました。新たなことを知ると同時に、もっと日本で販売実績があれば良かったのにと残念に思いました。

ご覧いただきありがとうございました。またどうぞ(^^)

2018年4月2日 7:33
おはようございます。いまなお国内にR19の前期型、しかも5ドアが存在していることに驚きました。これは正規輸入時もきわめて限られた数量しか流通していなかったはずです。私も当時は4ドアセダンのシャマード(セダンにはそのような呼称が付けられていました)は何度か見ましたが、5ドアHBは見た記憶がないです。
この19実車、できることならすぐにでも見てみたいくらいです。グリルレスのさっぱりした顔がたまりません!

19はルノー21からの流れを汲んだイタルデザイン(ジュージアーロ)の端正なスタイリングを持ちますが、それがルノーとしてはあまりに無国籍だと、その頃ルノーでデザインマネージャーを務めていたパトリック・ルケモンのクリエイター魂に火を付けた?モデルにあたります。それで19以降のルノー各車のスタイリングは大きく趣を変えましたよね。

19もMC後は顔だけが妙に表現的になり、全体のバランスが崩れてしまったなあ。。と当時は感じたものでした。
コメントへの返答
2018年4月2日 20:59
こんにちは^^;

前期型の販売期間に関する資料が見つからないので定かではないのですが、おそらく1992年下半期頃から1993年にかけて販売されたのではないかと推察されます。

当時の販売台数が60台+αということなので、極めて少ないですが、25年ほど経った現在でも現存しているとは驚きですね!

グリルレスマスクは当時の5や21、25などの他のルノーモデルにも共通採用されていました。今となっては懐かしさも感じます。おっしゃるように、シンプルで良いですよね。

後期型は後の初代メガーヌ前期型にもどこか通ずるデザインですよね。

ジウジアーロが手掛けたことは今回調べて初めて知りました。一見するとごく普通のデザインなのですが、先を見据えた飽きの来ない普遍的デザインは惹かれます。でも、ル・ケモン氏にしてみれば、ツマラナイ?デザインだったのかもしれませんね(^_^;)

ご教示いただきありがとうございました^^;
2018年4月2日 20:43
こんばんは。
実は路地裏カーウォッチングしている最中にこの車を見かけ、写真を撮ろうと思ったのですが周囲に人がいたので躊躇ったのが初見で、以後2,3回路地を見渡したのですが出会わず、つい先日カングーとトゥインゴを試乗した際にディーラーの片隅に置いてありました。
色目は、5バカラのイメージカラーと同じかやや濃いめのベージュ系でした。
19シャマードは、2013年にパリに行った時に見かけました。現地では、何でもない普通のセダンやハッチバックに惹かれました。何シテル?にアップしますね。
コメントへの返答
2018年4月2日 21:08
こんにちは^^;
このたびは写真提供いただき、またご許可いただきありがとうございました。

件の写真は凌志さんの執念が実った傑作だったんですね。何度も同じことを言うようですが、30年近く経つというのに、未だに現存していることは驚きです。とても良いモノを見せていただき心より感謝いたします。

おっしゃるように、実際ご覧なられた車両と広告の車両とはカラーの色合いは違うようですね。

ヨーロッパでは旧いクルマはまだまだ元気に走り回っているようですね。私も目立たない普通のグレードの車両の方がより惹かれます! シャマードはぜひ拝見したいです(^^)
2018年4月4日 8:40
こんにちは。
ディズヌフ、私も当時はかなり興味を持っていたクルマです。
JAX時代の取り扱いは知りませんでした!が、
フランスモータースにて3ドアハッチの16Vが"発売予定"という新聞広告を見たけど、
待てど結局販売されず…ということ、記憶にあります。
ディズヌフは欧州ではBTCCなどのツーリングカーレースにも参戦していて、
スポーティでカッコいいという印象かありました。
懐かしいです!
コメントへの返答
2018年4月4日 19:34
こんにちは^^;

そもそも19が正規で輸入販売していたのかということがわかりませんでした。フランスモーターズのカタログには出ているのですが、販売実績がないことを知り、19は本当に正規で輸入販売していたのかとますます疑問に思いました。

そうしたところ、CG誌にJAXの前期型掲載広告を見つけたわけです!

wikiによると、販売実績としては60台+αとのことですが、大々的に広告を打ち出していたことは驚きました。

デザインは普遍的で惹かれますが、日本でしっかりと販売してほしかったなぁと30年ほど経った今、改めて思いますね(^^)

プロフィール

「@こまじろう さん、つまるところ、OEMによるモデルなんですよね^^」
何シテル?   03/09 10:57
クルマ大好きです。日本車、ドイツ車、イギリス車、イタリア車、フランス車、スウェーデン車などなど。ブログではいろいろなことを記していて、時には違った切り口で記して...
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