かつて日本車のドアハンドルは、開ける際に引くフラップタイプが主流でした。
メリットとして挙げられるのは、部品点数が少なく済み、それに付随してコストが下げられること。
また、ドア表面がフラットとなるため空力にも貢献することから、スポーツタイプにも採用例が多かったようです。
一方、ヨーロッパ車はというと・・・
≪画像は拝借しました。≫
かなり古くからグリップタイプが主流です。
その理由について調べてみると、興味深い記事を見つけたので以下引用します。(リンク先は下に貼りました。)
>ドアハンドルグリップ式であれば、ハンドルの上からでも下からでも、手を差し入れることができる。フラップ式では指先に力を入れる必要があるが、グリップ式は手でしっかりと掴みやすく、力が入れやすい。平均的な成人であれば、フラップ式とグリップ式で力の入れ具合の違いを感じることは少ないかもしれないが、握力の弱い人や子どもなどでは差が出てくるという。また、爪を伸ばしていたりするとフラップ式は扱いづらいが、グリップ式であれば握りやすい。厳寒地などで厚い手袋をしたままでも操作しやすいのだという。
(引用終了)
まとめてみると、次のとおり。
①ハンドルの上からでも下からでも、手を差し入れることができる。
②手でしっかりと掴みやすく、力が入れやすい。
③爪を伸ばしていても握りやすい。
④厳寒地などで厚い手袋をしたままでも操作しやすい。
①と②は関連しますが、子供や高齢者など多少握力の弱い人がドアを引いても開けやすいというのはメリットと言えるでしょう。
④は運転時にも必須の厚い手袋を装着する北欧などの極寒の地では、グリップタイプの方が握りやすいですし、引きやすいはず。
以前、ボルボディーラーでグリップタイプのドアハンドルについて、なぜ採用しているのか質問した際にセールスマン氏より同様の回答が得られました。
彼の地ではきっとメリットが高く、恩恵を受けているということなのでしょう。
③については甚だ疑問に思いますが、大した理由ではないのではないかなぁ。。。
実は上記には取り上げられてはいませんが、グリップタイプのメリットのもう一つ大事な理由があります。それは、ドアが開かないほどの衝突事故が発生した場合。
乗員の救出の際に、グリップにロープを引っ掛けて、引っ張ることができるということ。
古くから安全性に積極的に取り組んでいるヨーロッパ車らしい高いメリットと言えるでしょう。
さて、今回調べていて、もう一つわかったことがありました。続いて引用します。
>では、グリップ式ドアハンドルのメリットとは何であろうか。その点について一家言あるメーカーといえばフォルクスワーゲンだろう。初代ビートルから現代にいたるまですべてのラインアップがグリップ式ドアハンドルというのは同社の伝統だ。その理由はユニバーサルデザインであること。
(引用終了)
つい先日までVW車を所有していたのですが、これは不勉強でした。知り得ていませんでした。
ヨーロッパ車ゆえグリップタイプを採用しているのは理解していましたが、伝統をとても大切にしていることを考えさせられました。
最後に。冒頭写真は先ごろ日本でも発売開始となったタイプ992のドアハンドル。一見すると、フラップタイプのようですが、実は開閉時にドアハンドルがせり上がるギミックな仕掛け。
空力を最大に意識したスポーツカーらしく、グリップタイプだったタイプ991からは大きく変貌を遂げました。
≪画像は拝借しました。(上:タイプ992 下:タイプ991)≫
おそらく高速走行時の空力がこれまでの課題だったのかもしれませんね。ドアハンドルの自動化によって空力は解決したことでしょう。
たしか、ランドローバー ヴェラールもタイプ992の如くせり上がるグリップハンドルでしたっけ。
グリップタイプはデメリットよりもメリットの方が上回るようですし、国産Kカーにも採用しているのをみると、世界中のさまざまなメーカーで拡充していくのかもしれませんね。
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