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2020年03月16日

オペル日本市場再参入で気になること

オペル日本市場再参入で気になること

ドイツの名門オペル社はグループPSA傘下に収まったことで、その後の動向が注目されていました。

去る2月18日のこと。グループPSAジャパン(旧:プジョーシトロエンジャポン)によれば、2021年からオペルブランドを日本市場で再販するという報道がありました。

それによると、まずは大都市部から販売を開始し、その後、都市部での販売に移り、少しずつ日本国内の販売網をカバーしようというもの。

オペルは2006年に日本市場で販売したのを最後に撤退していますが、実に15年ぶりの再参入ということになります。
(参照: オペル15年ぶりの日本市場再参入に思うこと

記者会見ではオペル社CEOが、今度は日本市場撤退はないと明言しています。なぜ言い切れる? 果たしてそのココロは・・・

そもそもなぜ15年前にオペルが日本市場から撤退したのかを紐解いてみる必要があるのではないかと思うに至りました。だいたいの理由は理解はしていますが。

と言うことで、ちょっと調べてみました。

以前からオペルは東邦モーターズが正規輸入販売を担っていました。その後、GMグループの関係にあった、いすゞ自動車も正規輸入販売を開始。

輸入販売最大手のヤナセが1992年にVW・アウディの正規輸入販売を終了したことで、オペルをパートナーに選びました。その際、東邦モーターズやいすゞは撤退。

ヤナセがオペルを販売開始したのは1993年
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これは当時の日刊自動車新聞の広告。両者にとって思惑が一致したことが垣間見えます。ちょっと誇らしげですよね。

日本のオペル車の販売台数をwikiから。(ヤナセが取扱う前年から)

 1992年   1371台
 1993年  17042台
 1994年  19145台
 1995年  32493台
 1996年  38339台
 1997年  34397台
 1998年  24223台
 1999年  19433台
 2000年  15318台
 2001年  12626台
 2002年   7846台
 2003年   3890台
 2004年   1694台
 2005年   1800台
 2006年    803台
 2007年     14台

ヤナセが取り扱いを始めた1993年から12倍の販売台数と飛躍的に伸びました(驚 さすがはヤナセ。全国の隅々まで販売網を網羅しているのは大きなアドバンテージです。

メルセデスベンツを所有する上得意客にとって、同じヤナセで購入できるドイツ車ということで興味あるブランドだったことでしょうね。

しかし、ヤナセの販売開始から3年後の1996年に38000台強の実績を残して以降は、下降の一途をたどる一方。これは何があったのか。

wikiには次のことが書かれてありました。引用します。

>故障が多く修理費用も割高であること、それによる中古車市場での人気低迷とリセールバリューの低さ、さらには折からの輸入車ブームにより目が肥えた日本のユーザーから「他のドイツ車と比較して地味であり、信頼性や高級感も劣りプレミアム性にも欠けるブランド」と認知されてしまったことなどから、オペルの日本での販売は激減した。
(引用終了)

故障が多く、修理費用がヤナセ価格というのはウワサでは聞いていました。ブランドイメージが日本市場では浸透しづらかったのかもしれませんね。

つまり・・・「日本では知名度は高くないのに、故障が多くて修理代が高いとなると、選ぶ理由が見当たらない。」・・・というのが日本市場の評価だったと言えるのでしょう。

ヤナセの販売力を以てしても販売実績を伸ばせなかったのは、やはりオペル車自体のブランドイメージと一致しなかったということでしょう。

たった3年で販売台数が下降した理由。これは推測の域を出ませんが、最初にヤナセでオペル車を購入した顧客(上得意客)がイメージと違って、手放したことによるものかなと。

2000年に輸入権を日本ゼネラルモーターズに移管し、独自のディーラー網を整備したものの、ブランドイメージの構築には至らず終い。。。

2006年にはついに日本におけるオペル車の販売は終了しました。

それにしても、1993年からは販売が見事に伸び、1996年からは見事に販売台数が減り・・・というわかりやすい販売実績を上げたのですね。

日本市場晩年の頃に販売していたオペル車。

■メリーバ
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  ≪画像は拝借しました。≫

■アストラ

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  ≪画像は拝借しました。≫


■シグナム
alt

  ≪画像は拝借しました。≫


他ブランドのような明確で強い、見る者に訴えかけるブランドイメージが感じ取れるかと言うと、あまりないのが残念なところです。


冒頭画像は言うまでもなく、スピードスター。これを日本市場でも正規輸入販売していたのは今思えば、凄いことかもしれません。


かつての苦い経験(…という言い方が適切かどうかわかりませんが、、、)があるので、15年経った2021年以降のオペル車の販売動向はどのようなものかは、とても気になるところです。

過去の実績を徹底的に調べ上げたうえで販売戦略を打ち出した方が良いかもしれませんね。二の舞にならないことを切に願いたいものです。

ブログ一覧 | ドイツ車 | 日記
Posted at 2020/03/16 22:24:42

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この記事へのコメント

2020年3月16日 23:30
その昔(FR時代)、オペル・カデットは、ヴォクスホール・アストラや、いすゞ・ジェミニと兄弟車でしたね。この先、どんなオペル車が輸入されるのか楽しみです。
コメントへの返答
2020年3月17日 20:08
こんにちは。
カデット、懐かしいですね。FRオペルはセネターやオメガなど古くは存在していました。本当に懐かしいです!

2021年日本発売はコルサを始め3モデルが発表されています。それ以外には、アストラやアダムなども導入を期待したいですね。
2020年3月16日 23:55
確かに日本に導入が予定されている3車種を見ても今ひとつ訴求点に欠けるんですよね。華やかさが無いというか。。導入前にナンですがだいぶ苦戦しそうな気がします。
コメントへの返答
2020年3月17日 20:14
こんにちは。
コルサは同じグループの208にとてもデザインが似通っているように感じますし、コンボ ライフもベルランゴ&リフターとの違いがわかりにくいです。

日本市場でオペルを選択するメリットを強く打ち出さなければ、販売は苦戦しそうですよね。
2020年3月17日 0:09
こんばんは。ピカソの前の2台がオペルだったので私の思いを・・・(^^)アストラとゴルフはサニーとカローラのごとくで、ゴルフを手放したヤナセは代替が欲しかったのですね。ゴルフはヤナセのおかげで高級車というかちょっとステータス的なイメージが定着してたでしょう。オペルはとても地味でした。でも質実剛健でドイツらしくしっかりとした造りでノーメンテナンスでも故障も全くなかったです。数年間毎週のように名古屋ー奈良・大阪を行き来しておりましたが疲れ知らずでした。(確かあの質素な純正シートはレカロ製だったかも) 上級グレードでさえ質素なのにその廉価版と国産同クラスの派手なフル装備車と同じ値段でした。スバル・トラビックが、ザフィーラより仕様・装備が良くて20~30万円ほど安かったからヤナセのぼったくり感があらわになりました。また、ヤナセのサービスフロントは、ベンツはソファのある立派な待合いがあるのに、オペルは裏の工場の片隅の扱いでした。大衆車をベンツと同じサービスを受けられるかのような高級路線で販売も修理もヤナセ価格なのに裏切られた感があるところにも問題があったと思います。だから私はヤナセに良いイメージはあまりありません。クルマそのものはとても良いクルマでしたよ。
コメントへの返答
2020年3月17日 20:33
こんにちは。
ゴルフ&アウディの販売を取りやめたヤナセにとって、ドイツ車をどうしても取り扱いたかったのでしょうね。オペルに白羽の矢が立ったのは当然のことだったのかもしれません。

しかし、以前の東邦モーターズ(といすゞ)時代は販売実績がそれほど多いわけではなく、いくら盤石な販売網を持つヤナセにとってもきっと未知の世界だったことでしょう。結果的には以前の12倍の販売台数を売り上げたのはさすがヤナセの力ですね。

その後の販売実績は上記ブログのとおりですが、ヤナセの絶大な販売網でも、オペルのブランドイメージを高めるには至らなかったようでしたね。但し、質実剛健なところはドイツ車ならではだと思います。

ザフィーラよりも安価でスバルからトラヴィックを発売したことは、顧客にとって不信感を抱いたのかもしれませんね。日本GMを取り扱うヤナセにとっても面白くはなかったのかもしれません。

>ヤナセ価格なのに裏切られた感があるところにも問題

同じディーラーにも関わらず、取り扱う車が異なるだけで、差別化が図られるというのは酷いものですね。そういった姿勢がヤナセに対する不信感に繋がり、結果、オペル車に対する不信感に繋がったのではないでしょうかね。

おっしゃるように、車自体には何の罪もないのに、ヤナセが取り扱ったことがオペルにとっては悲劇だったようですね。
2020年3月17日 7:36
今回はオペルには頑張ってもらいたいです。やはり多くのブランドが存在していく事が豊かな輸入車というか自動車業界の発展・継続に大切だと思うので。
さてスピードスター懐かしいです。当時、多ブランドを並べていた某ヤナセで乗換購入をしていた頃でした。他のオープンやクーペ検討中に、在庫車でスピードスターがあり担当営業に好条件でのオファーがありました。最後の2台まで残ったのですが、当時のオペルの失墜したブランドイメージがネックで購入に至らなかったのは今思うと残念です。コッソリ試乗では、日常使いでも困らないのに楽しめそうな印象でした。
またこんなモデルをと思いますが、現在のオペラの立ち位置では難しいでしょうね。
コメントへの返答
2020年3月17日 20:43
こんにちは。
サーブがブランド自体が消滅し、フォードが日本市場から撤退し、自動車業界に閉塞感が漂う中で、オペルの再販は期待したいところです。但し、かつての事情を知る者としては、不安要素はどうしても拭えません。

スピードスターの販売時期は日本GMに移管した後のことで、決して状況は良い時ではありませんでしたが、それでも80台限定で正規輸入販売したのは驚いたものです。

それにしても、こっそり試乗もできたのですね。ファンなモデルですから、楽しそうですよね。
2020年3月20日 20:27
興味深い分析ですね!
しかし日本では本当に難しそうなブランドですね。
さらに気になるのはPSA特にプジョーのラインナップとバッティングしそうな車種ばかりな事です。アダムとカスケーダなら被らなそうなので良いのではと思ったらどちらも昨年で生産終了なんですね...。
コメントへの返答
2020年3月21日 10:43
こんにちは。
21年ぶりの再参入は嬉しい話題ですが、かつてのヤナセ取り扱いの時代とそれ以前の時代を考えた時に、メルセデスベンツが販売実績首位という特異な市場なだけに、ブランドイメージが高められるかが課題となりそうです。

同じグループのプジョーラインナップに近いため、かなり難しそうです。ショールームを並べるのは良くないかもしれません(苦笑

アダムは生産終了していたのですね。適度なサイズなので惜しいですよね。

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「@こまじろう さん、つまるところ、OEMによるモデルなんですよね^^」
何シテル?   03/09 10:57
クルマ大好きです。日本車、ドイツ車、イギリス車、イタリア車、フランス車、スウェーデン車などなど。ブログではいろいろなことを記していて、時には違った切り口で記して...
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