ドイツの名門オペル社はグループPSA傘下に収まったことで、その後の動向が注目されていました。
去る2月18日のこと。グループPSAジャパン(旧:プジョーシトロエンジャポン)によれば、2021年からオペルブランドを日本市場で再販するという報道がありました。
それによると、まずは大都市部から販売を開始し、その後、都市部での販売に移り、少しずつ日本国内の販売網をカバーしようというもの。
オペルは2006年に日本市場で販売したのを最後に撤退していますが、実に15年ぶりの再参入ということになります。
(参照: オペル15年ぶりの日本市場再参入に思うこと )
記者会見ではオペル社CEOが、今度は日本市場撤退はないと明言しています。なぜ言い切れる? 果たしてそのココロは・・・
そもそもなぜ15年前にオペルが日本市場から撤退したのかを紐解いてみる必要があるのではないかと思うに至りました。だいたいの理由は理解はしていますが。
と言うことで、ちょっと調べてみました。
以前からオペルは東邦モーターズが正規輸入販売を担っていました。その後、GMグループの関係にあった、いすゞ自動車も正規輸入販売を開始。
輸入販売最大手のヤナセが1992年にVW・アウディの正規輸入販売を終了したことで、オペルをパートナーに選びました。その際、東邦モーターズやいすゞは撤退。
ヤナセがオペルを販売開始したのは1993年
これは当時の日刊自動車新聞の広告。両者にとって思惑が一致したことが垣間見えます。ちょっと誇らしげですよね。
日本のオペル車の販売台数をwikiから。(ヤナセが取扱う前年から)
1992年 1371台
1993年 17042台
1994年 19145台
1995年 32493台
1996年 38339台
1997年 34397台
1998年 24223台
1999年 19433台
2000年 15318台
2001年 12626台
2002年 7846台
2003年 3890台
2004年 1694台
2005年 1800台
2006年 803台
2007年 14台
ヤナセが取り扱いを始めた1993年から12倍の販売台数と飛躍的に伸びました(驚 さすがはヤナセ。全国の隅々まで販売網を網羅しているのは大きなアドバンテージです。
メルセデスベンツを所有する上得意客にとって、同じヤナセで購入できるドイツ車ということで興味あるブランドだったことでしょうね。
しかし、ヤナセの販売開始から3年後の1996年に38000台強の実績を残して以降は、下降の一途をたどる一方。これは何があったのか。
wikiには次のことが書かれてありました。引用します。
>故障が多く修理費用も割高であること、それによる中古車市場での人気低迷とリセールバリューの低さ、さらには折からの輸入車ブームにより目が肥えた日本のユーザーから「他のドイツ車と比較して地味であり、信頼性や高級感も劣りプレミアム性にも欠けるブランド」と認知されてしまったことなどから、オペルの日本での販売は激減した。
(引用終了)
故障が多く、修理費用がヤナセ価格というのはウワサでは聞いていました。ブランドイメージが日本市場では浸透しづらかったのかもしれませんね。
つまり・・・「日本では知名度は高くないのに、故障が多くて修理代が高いとなると、選ぶ理由が見当たらない。」・・・というのが日本市場の評価だったと言えるのでしょう。
ヤナセの販売力を以てしても販売実績を伸ばせなかったのは、やはりオペル車自体のブランドイメージと一致しなかったということでしょう。
たった3年で販売台数が下降した理由。これは推測の域を出ませんが、最初にヤナセでオペル車を購入した顧客(上得意客)がイメージと違って、手放したことによるものかなと。
2000年に輸入権を日本ゼネラルモーターズに移管し、独自のディーラー網を整備したものの、ブランドイメージの構築には至らず終い。。。
2006年にはついに日本におけるオペル車の販売は終了しました。
それにしても、1993年からは販売が見事に伸び、1996年からは見事に販売台数が減り・・・というわかりやすい販売実績を上げたのですね。
日本市場晩年の頃に販売していたオペル車。
■メリーバ
≪画像は拝借しました。≫
■アストラ
≪画像は拝借しました。≫
≪画像は拝借しました。≫
他ブランドのような明確で強い、見る者に訴えかけるブランドイメージが感じ取れるかと言うと、あまりないのが残念なところです。
冒頭画像は言うまでもなく、スピードスター。これを日本市場でも正規輸入販売していたのは今思えば、凄いことかもしれません。
かつての苦い経験(…という言い方が適切かどうかわかりませんが、、、)があるので、15年経った2021年以降のオペル車の販売動向はどのようなものかは、とても気になるところです。
過去の実績を徹底的に調べ上げたうえで販売戦略を打ち出した方が良いかもしれませんね。二の舞にならないことを切に願いたいものです。
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