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イイね!
2021年12月13日

もし日本市場でVW e-up!を発売していたならば

もし日本市場でVW e-up!を発売していたならば
今から7年前の2014年10月のこと。

e-up!とe-Golf(第7世代)の記者発表の席で、日本市場に導入するとしていました。

それによると、翌2015年2月1日にe-up!の受注開始。e-Golfは2015年年央発売予定とのこと。

記者発表と同時に、e-up!の販売価格も発表され、366万9,000円とのこと。

ICEのhigh up!が200万円をちょっと切る販売価格だったことを考えると、e-up!の価格設定の位置付けがわかるというもの。

当時コンパクトクラスのBEVにとても興味を持ったのですが、日本市場に発売されると知れば早く情報を知りたいと思ったものです。

そのような折、最寄りのVWディーラーにe-up!の試乗車が配備されたと知り、早速試乗に出向きました。(当時の写真はなし)

7年も前のことなので記憶は鮮明ではありませんが、とても静かでアクセルペダルを踏めば比例してパワーを発揮してくれるというのがe-up!の率直な印象でした。

但し、ICEのup!よりも240kgも車重が増えてしまったことで、どっしりとした重厚感はあったものの、軽快感が薄れてしまったのは残念なところ。

フロア下に230kgのリチウムイオン電池を搭載し、このクラスの車としての重量増はネガティブであることは決して否めません。

e-Golfと合わせて日本市場の輸入車のリーダー的な存在となることを担当してくれたセールスマン氏は発売に期待をしていた車のようでした。

結局はe-Golfと共に一旦白紙となったようでした。e-up!は導入を見送るという判断を下しました。(e-Golfに至っては後に改良型を発売しています。)

当時のニュースから引用します。(ニュースのリンクは下に貼っています。)

(引用開始)
○e-up!導入は見送り eモビリティ戦略の主軸をPHEVシフト
 2016.1.12  response

フォルクスワーゲン グループ ジャパン(VGJ)は1月12日、「フォルクスワーゲンの安全に対する考え方の訴求」「パワートレインの新方針」「ライフスタイルに合わせたモデルバリエーションの拡充」の3つを軸にした、今後のプロダクト戦略を発表した。

VGJのe-モビリティ戦略については、これまで、2014年10月に電気自動車(EV)『e-up!』と『e-ゴルフ』の導入を発表したものの、急速充電システムが国内の急速充電器のすべてに対応していないことが判明し、デリバリーを延期。一方、VW初のプラグインハイブリッド(PHEV)である『ゴルフ GTE』をe-モビリティ商品の第一弾として昨秋に販売を開始した。

今後は、e-モビリティのモデルラインアップを見直したうえで、当面は利用環境を選ばないPHEVを主軸に据えた展開を進めていく。今年は、昨年導入したゴルフGTEに続いて、『パサートGTE』を導入。一方、EVについては、e-up!の導入を見送り、e-ゴルフについては、より長い航続距離を実現する新型にて導入を検討する。

(引用終了)

危うくスルーしそうですが、この記事の中にはとても重要なことが書かれてあって、

>急速充電システムが国内の急速充電器のすべてに対応していないことが判明し、

VGJは2015年2月1日の受注開始という期日の設定までしていながら、結局はそれが叶わなかったということなのですね。日本仕様車のためにかなり投資はしていたはずです。何とも残念なことです。

実はVGJは国内発売するためにe-up!のカタログまでつくるという力の入れよう。(2014年10月発行 全22ページ)

本気で発売しようとしたことがわかりますね。正真正銘日本語のカタログです。


航続距離はカタログ値185km。但し、聞くところによると、実際にはエアコンを使用したり加速が多かったりすると100kmも走らなかったとか。


車重の増加分はほぼリチウムイオンバッテリーの重量。230kgは間違いなく影響しますね。


急速充電はCHAdeMO方式で右リアフェンダーに配置され、30分で80%を充電。普通充電200Vはボンネット内に配置。

せっかく日本発売に向けて作成したカタログは残念ながら夢と幻に終わりました(涙

ちなみにe-Golfのカタログも合わせてもらいました。表紙はほぼ同じつくり。e-Golfは発売が一旦白紙となったのですが、カタログも後の市販化の仕様と異なります。

今もし仮に、改良版のe-up!が日本で発売されていたならば、多少価格の上昇はあったとしても、ホンダeと良きライバル関係にあったかもしれません。

そういうことを考えると、e-up!は日本市場のコンパクトクラスのBEVに多大な影響を与えたのかもしれませんね。
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Posted at 2021/12/13 23:43:23

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この記事へのコメント

2021年12月14日 0:27
こんばんは。 
この頃の輸入EVは欧州のCCSからチャデモへの仕様変更に際して普通充電コネクターがボンネット内になってしまっていましたね、
BMWi3もですが、CCSは急速も普通も一つの口の拡張で済むのに対してチャデモは別途必要というのが、給油ハッチにコネクタが2つ入らないもどかしさ。
プジョーが208から2ポート並べても問題ない特大給油ハッチを標準装備してくれたおかげで発表の際に急速と普通コネクタが綺麗に給油ハッチ内に収まっているのを見たときは正直安心しました。
コメントへの返答
2021年12月14日 20:58
こんにちは。
急速充電規格が世界統一されれば良いのでしょうけど、なかなかそうもいかないのはそれぞれの思惑があってのことでしょうね。

日本独自のCHAdeMO規格は欧州からの輸入EVにとってマストアイテムで変更を余儀なくされます。

EVが世に送り出された当初は世界統一も予想しながらの取り組みだったと思われるので、対応は難しかったのでしょうか。

208はどちらも一つのハッチに収まっているようですのでスマートですよね。
2021年12月16日 12:50
この車のパンフレットは持っていますし、試乗もツタヤに行ったり、5回ぐらいしました。

それで、e-Golfが出たらどちらかを購入と思っていたら、e-Golfは発売延期になり、突然出てきたハイブリッド版のGTEにしたわけです。
今ではそれで良かったかと。

次はID.3とID.4が出揃ったら完全電気を検討します。
ただし、VWもテスラのように急速充電器をIC近くに設置しなければだめかと思います。
チャデモの性能が低いのが難点。
コメントへの返答
2021年12月16日 21:30
こんにちは。
当時のVGJとしては本気で販売するつもりでしたので、全国のVWディーラーに試乗車を配備し試乗会まで実施するくらいですから、力の入れ様が窺えます。

その一方で、充電器が一部対応できていないという致命的なミスが発覚していますが、導入をキャンセルしたのはそれだけではないはずです。実際の航続距離もそれほど延びないのも理由の一つだったのではないかと推測されます。

個人的にはBEVを検討しているので、今はPHEVとBEVを研究中です。一旦減ってしまった急速充電器のインフラ網も再整備して欲しいところです。

ところで、e-up!カタログは幻の激レアな存在ですが、これと同じく頒布していた発売延期版のe-Golfカタログも意外にレアかもしれませんね。

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