
2009年東京モーターショウが終わった。
100万人の入場者を目指すと言っていたが、実際には61万人余り、入場者で言えば正直、成功とはいえない数字だった。
これを単純にツマラナイとか華が無かった、参加メーカーが少なかったというひと言で済ませるのは如何なものだろうか。
この結果は従来の祭り気分で、深い思慮が無かったからではないだろうか?
東京モーターショウは世界三大モーターショウで、招待状を出せば、間違いなくやって来るという安易な考え方は無かったか?モーターショウを開催する事で、何かを発信するではなく、然したるコンセプトもなく、これまでの延長線上でやってきたツケが回ってきただけではないだろうか?
正直、参加メーカーが激減する最中、付け焼刃的であったが、入場者参加型のイヴェントもチラホラと行われ、実はまずまずの参加者が集まっていたのは見逃せない事実ではないだろうか。
「自動車ジャーナリストと巡る東京モーターショー」の開催意義は大きかった。双方向コミニケーションの試金石だ。
東京と違って、同時期に行われた亜細亜地域でのモーターショウは活気を呈していたが、それらは、これまでのお祭りで良いのだ。
これから、モータリゼーションが発展して、どんどんクルマが売れる市場だから、売れる、売上げが伸びると分っていれば、どこのメーカーだって力を入れて出品、参加するのは当たり前だ。
モーターショウの開催そのものも見送られるのか!?画像は日産ブースでのエンディングの様子
正直、東京、いや日本に、これから販売台数が伸びる要素は少ないのが現実だ。
じゃぁ、東京でモーターショウを開催する意義はなくなったしまったのか?
いや、僕はそうは思わない。
ただ、以前もブログしたが、
真価 今年のモーターショウは、その意味を問われている。
https://minkara.carview.co.jp/userid/124785/blog/15465557/
これまでの様な、お祭り騒ぎでは人は集まらないだろう。かつての様にクルマを見るだけで夢が得られた時代は終わったのだ。
これからは、それを見る事によって「何」かを得られなくては入場料を払ってまで人は集まらないと思うのだ。
さらに、今回多くの人を集めた「試乗会」も大きなキーワードだろう。一度に多くのメーカーのクルマに乗れる。つまり体験型だ。
この二つを顧みれば、きっと次回へ繋がる何かを得られると思うのだ。
東京モーターショウに行けば何かを得られるという、確たるコンセプトな無ければ、成熟した日本市場での拡販の実感の無い集まりに世界中から人が集まるとは思えないのだ。
COTY30周年記念は懐かしさと共に、短時間で進化する日本車の凄さを見せ付けた
参加型で大切なのは、一般の人にも分かりやすいシュミレーターの導入や、コンパニオンもただ笑顔を振りまくだけでは済まないだろう。
ショウ同様に派手さが無くなったと言われるコンパニオン。でも説明できるコンパニオンが増えたのも事実。
事実、今年のモーターショウではかなり専門的な解説ができるコンパニオンが結構居て、見るだけでなく受け答えが出来る事で、これまでとは違った楽しさがあった。
次回は白紙、もしくは「中止」という便りも聞かれるが、ここで止めてしまっては、ますます日本のクルマ文化の地盤沈下は避けられないだろう。
他所とは違った、上辺だけのテーマではなく、これから日本だけでなく世界へクルマ文化のありようを発信できるモーターショウへ脱却への、今年は試練の年だったと、ショウの関係者を初め、ジャーナリストや、我々クルマが大好きな連中が、考えなくてはならない良いきっかけとなった考えられないだろうか?
工作機械にも、モーターショウに似た大きなイヴェントがあるが、クルマに比べて一般的でないのに、今年のモーターショウ以上の活気が溢れている。
そこでは、メーカー主体の勉強会やシンポジウム、発表会が毎日無数に開かれ、それだけでも多くの参加者を集めている。
メーカーが最新技術や、市場動向、機械加工にまつわる色々な問題などを投げ掛け参加者が集まってくる。
第25回日本国際工作機械見本市
http://www.jimtof.org/jap/index.aspx
中には有料の講習会、シンポジウムがあるが、それとて結構な人が集まる。
まぁ見本市という性格上、展示された機械の売り買いも、これだけ人が集まる要因だろうが、それだけでない何かが集客力に繋がっているとは思えないだろうか。
ぜひ、モーターショウ関係者やカージャーナリストの皆さんにも、こうした盛況を呈しているショウを見て頂いて何かを感じて頂ければと思うのだが。。。。
ジリ貧となるのか?新しい価値観を見出して、世界に新しいクルマ文化を発信できるか?クルマ好きの我々も単純に「面白くない」「ツマラナイ」というのではなく、じゃあこうしたら・・という双方向的な発想で盛上げに一役買われなければいけないとも思うのだが、皆さんはどう感じただろうか?
ぜひ、考えて、行動できればと僕は思うのだが。。。
ブログ一覧 |
クルマ | クルマ
Posted at
2009/11/07 22:48:48