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2006年06月04日

一枚 板 トヨタ2000GTの密かな悩み・・・

一枚 板 トヨタ2000GTの密かな悩み・・・









カローラ48万円、フェアレディ79万円、大学卒の初任給3万円・・・

そんな時代に車両価格「238万円」というプライスが、いかに桁外れだったか。。。

そのクルマの名前は「トヨタ2000GT」

僕は、このクルマは「ヤマハ2000GT」といっても差し支えないクルマだと思っている。
ヤマハは、トヨタと手を組むまで実は日産と本格的なスポーツカーの開発を進めていた。

復活!ブルーバード「日産とプリンスの光と影(日産の幻影フェアレディS)」

そのヤマハが、トヨタと手を組んで生まれたスポーツカが「トヨタ2000GT」だ。

正直に言って、当時のトヨタには「本物のののインパネ」を作る技術など微塵も無かったし、ましてや「ツゥインキャム」など夢のまた夢の技術であった。

トヨタ2000GTのデザインは、まったくもってトヨタの内製で、デザイン力という点では、大いに評価してよいが、その他の部分ついては、 ヤマハ無くして2000GTは無し と言えるだろう。

トヨタ2000GTにはコーションプレートが二枚付けられている事はツトに有名なハナシだ。
一枚は「トヨタ自動車工業株式会社」のモノであり、もう一枚は「ヤマハ発動機株式会社」のモノである。

生産は静岡県の磐田市にあるヤマハの工場で、一台一台職人が手作りで作り、ピアノなどの楽器の技術を駆使してローズウッド製のインパネとスティアリングホイールを作り上げた。

エンジンは、ヤマハモータサイクルのツィンキャム・エンジンのノウハウを駆使し、最短で開発を終えるために、クラウンのエンジンをベースにヘッドをツィンキャム化して、これもヤマハが製造した。

ヤマハは、トヨタ2000GTのことを「技術供与」という形で、社歴などで紹介しているが、こういった前記の事からも、ヤマハは声を大にして、「自社開発」と言っても良いと思っているのだが。。。

さてさて話題変わって、このトヨタ2000GTは、一度大きなマイナーチェンジがされており、エクステリアなどが大きく変わった。

その中で、実はマイナー前のオーナー(羨ましい・・)にとって、もっとも変わったと言わしめた部分がある・・・それはインパネだ。

もちろん意匠も変わっているが、何よりも「木」の内容が変わっているのだ。

実は初期型は、今では考えられない 「ウォールナット一枚板」 で造られており、その美しさ、精度の高さは、後に世界を席巻する「三音叉」のマークが燦然と輝くピアノの木工技術が生かされている他にならない・・・


栄光のヤマハ「三音叉」マーク。ツウな君は「ヤマハ」と「ヤマハ発動機」の「三音叉」の違いが分かるかな!?・・・・閑話休題

しかし高温多湿の日本の風土で、しかもクルマという特殊な環境化では、その「ウォールナット一枚板」の収縮で「ひび割れ」が発生してしまうという、まさに前期型2000GTならではの問題があったのだ。。。

後期からは、「ローズウッド合板」が用いられる様になって「ひび割れ」の問題が無くなった・・という訳だ。

ボディサイドの「切り欠き」といい、

切欠 トヨタ2000GTのフェンダーの切欠きってなんだ!?
http://carlife.carview.co.jp/User.asp?UserDiaryID=285773&Year=2005&Month=6

その神戸製鋼と共同で開発した「マグネシュウムホイール」を復刻版でトヨタが見積もりを取ったら現代の価格で、一台分¥1,200,000 も原価が掛かる事が判明して断念しただの・・・

約40年前に造られたクルマとはいえ、まだまだ僕達に話題を提供してくれそうである。。。



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Posted at 2006/06/04 21:59:55

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この記事へのコメント

2006年6月4日 22:11
このインパネの話し、オーナーならずともクルマ好きには有名な話ですね。

 拘って職人が作り出したローズウッドのインパネも、乾燥と温度変化には中々対応しきれてなかったんですよね。

 なので、初期型のオーナーの方は定期的に霧吹きで湿気を与えてあげるのは当たり前で、更に拘った人は車庫に専用のエアコンまで入れて対応しているのを聞いた事があります。

 所詮私みたいな貧乏人が乗るクルマではないんですが、一度でいいから実際にこのクルマに乗って操ってみたい物です。
コメントへの返答
2006年6月5日 9:55
そのクルマ好きなら・・というハナシもだんだん遠いモノになりつつありますよね。。
トヨタ2000GTが、なぜ後世においても輝き続けているか、もちろん宝石の様なデザインもそうですが、こういった日本の「匠」の技術があってからだっていう事を、伝えてゆきたいですね。
またクルマに対して、こうまでして愛着を持って維持する・・という「モノを大事にする」という気持ちも、今の出来すぎた現代車のオーナーにも分かって欲しいですよね。

さらに顧みて、何十年か後に「乗りたい!」って思わせるオーラを持った現代のクルマが皆無な事も心配です。

そんないろいろな事を考えさせてくれるトヨタ2000GTは、日産党として悔しいかな、ライヴァルが作り上げた、クルマという範疇を超えた「工芸品」として日本の誇りだと思いますね。
2006年6月4日 22:12
私は、この事実を知った時またT社が嫌いになったりしたりして・・・;。ヤマハの記念館に2000GTが飾ってあるのはせめてもの抵抗だったりするのかな?
コメントへの返答
2006年6月5日 10:01
まさに社会の縮図の様な関係ですね。。
2000GT以降、ヤマハはトヨタのツィンキャムのエンジンを作り続けることになりました。
正直、ヤマハ単独では2000GTは世の中にリリースして、名声を得る事は難しかった・・・ヤマハは「名を取るより実を取った」というのが事実でしょうね。
企業力・・・まさに社会の縮図でしょうね。。。
確かにヤマハホールに飾られた2000GTには、そんな複雑な思いを払拭する、自らの思いと技術力というオーラが発散されていますね。
2006年6月4日 22:25
今でもトヨタの可変バルタイはヤマハ製ですよね。ヤマハはショックの技術も確か持っていますよね。本当にすごい会社だと思います。F1もトヨタよりも先に出ていたので、技術はすごいと思います。

2000GTは今見ても、時代遅れを感じさせない車だと思います。死ぬまでに1度は動かしてみたい車です。
コメントへの返答
2006年6月5日 10:15
あの流麗なボディを、5ナンバーという枠で実現させたトヨタのデザイン力は凄いですよね。
さらにエンヂンについては、現在もフォードグループなどに供給していますよね。
2000GTは、工業製品ではなく、日本では珍しい「工芸品」だと僕は思っています。
それを動かすには、それ相当の技量と社会的なマナーをもっと身につけないといけない・・と痛感しています。
まぁ口の悪い連中に言わせれば、あれもコレも「重い」手の掛かるクルマ・・とした評価していませんが、それこそが日本と言う国のモタリゼーションの全てを語っているな・・と残念でしかたありませんね。
いつかは、お互いに2000GTが似合う紳士となるように競いましょう(笑)
2006年6月5日 1:56
2000GT
 良い味が出まくっている車ですね、ヤマハのエンジン、Xボーンフレイム、今だ人気の有る車ですよね、ただ一つだけ、どうしても、気に成る所がサイドブレーキ、現代の目から見ると、ちょとなぁ~と(汗)
相模原にも大事に空調設備付きのガレージに保管されてます、白の2000GT、タマに近くの整備工場に入っていますよ。
コメントへの返答
2006年6月5日 10:19
ステッキタイプのサイドは、やはり英国の影響でしょうね。
僕は510で、さんざんステッキタイプのサイドを使っていましたから、違和感は少ないのですが、いやぁ・・それでも使い勝手は・・・です。
関東には、2000GTを大事にされている方が多いのですね。
インパネもそうですが、一台一台手作りの為に、微妙にプレスラインが異なって、おいそれと部品交換・・なんてできないクルマですから、そういった点からも、2000GTは「工芸品」にふさわしいクルマだと僕は感じています。
もう一度、間近で時間の許す限り眺めてみたい・・・そんなクルマですね。

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「後視 いやぁこんなに簡単なバックカメラがあったなんて!! http://cvw.jp/b/124785/23876370/
何シテル?   01/04 14:54
無類のクルマ好きで、日産車を愛してやみません。 徳小寺 無恒のHNを引っさげ、かつての愛車、ワインレッド・パール・ツゥートンのU14ブルーバードの話題を軸...

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