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2025年02月22日

遺産 日産ヘリテージコレクション 激レア 編

遺産 日産ヘリテージコレクション 激レア 編  自分的に、ここには 「記念車庫」 と呼ばれる時代から何度も足を運んでいたんだが、何度ここに来ても飽きないモノだし、それぞれのクルマの生い立ちを考えながら眺めると、より一層楽しんで見られるものだ。

 まずは、「レア度」 の高いクルマを眺めてみる事にした。

 総生産台数 53台 で、当時の販売価格 クウペ が 185万円 と言えば 「スカイラインスポーツ」 がそうだ。

185万円なんてと思うかもしれないが、1962年の大卒の平均初任給が ¥18,800- だったことを考えると、

 ちょっと乱暴だけど、去年の 大卒の平均初任給が ¥225,457- だったので、現代のレートで買えば 約2200万円 と考えても良いのかもしれない。

そんな 超高額車 で、さらに 少生産車 が二台も並んでいるって、それはそれはスゴイ事なのだ。


スカイラインスポーツ。実は 青い 方は、半端ないくらいレア度が高いのだが・・・


 みんな気付いていなんだが、この二台は、全く違った運命を背負ったクルマなのだ。具体的には、ブルーのクウペは、ミラーが付いていないし、エンブレムなどが微妙に違っている。実は、このブルーの個体は、1960年の ミラノ モーターショウ に出展された、アレマーノ製プロトタイプなのだ。

 ミケロッティ は デザインは出来ても、クルマは作れなかったので、ミケロッティが懇意にしていた、コーチビルダー の アレマーノ で、日本から送られてきた グロリアのシャーシをベースに、完全にハンドメイドで造られたので、量産型とは細部が微妙に異なっているという次第なのだ。

 という事で、生粋の伊太利生まれ、アレマーノ で造られた スカイラインスポーツは、これを含めて 2台 しかないので、そのうちの 1台という、この ブルー の スカイラインスポーツ のレア度は半端ない訳なのだ。

余りに貴重過ぎて 値段 すら付けられない という個体なのです。


本場 アレマーレ で手作りで造られた 2台 の内の 1台 がこれだ!同じスカイラインスポーツでも レア度 は半端ではない!!


 こんなことを知って、こうした ヘリテージコレクション を眺めると実に面白いのだが、残念なんだが、どうも日産も並べるだけで、こうした うんちく を公表しないので、本当にもったいないと思うのだ。

 まぁ、ヘリテージコレクション関係者、日産関係者だって知らない んだもんなぁ。

 当時のミラノのモーターショウの様子を撮影した画像、特に動画はほとんどないのだが、よくよく探すと、モーターショウを紹介した英国の動画に少しだけ アレマーレ 生まれの スカイラインスポーツ が写っていた。


海外の動画を丁寧に探すと、ほんの少しだけど スカイラインスポーツ が写っていた。


その動画を観ると、当時の雑誌の記事で、着物を着た日本女性が スカイラインスポーツ を紹介していたという事が間違いない事が分かった。

 次に紹介するのは、初代 シルビア こと CSP311型 だ。


CSP311 という型式から分かる様に、ベースは フェアレディSP311 だ。

 こいつも総生産台数 544台 という台数で、それが 2台 も並んでいる姿は、スカイラインスポーツには劣るものの、十二分に レア度 が高いクルマと言えよう。

 当時のシルビアの新車価格は 120万円 。こちらも価格を現代的に換算すると、登場が 1965年 なので、当時の大卒の初任給は 23,000円 という事で、現代の価格に換算すると、約1100万円 と言う感じだろうか。

 CSP311 という型式から分かる様に、ベースは フェアレディSP311 だ。


第一回日本GP でクラス優勝を飾った SP310 が、1.5L から 1.6L にスープアップして登場したのが SP311 だ。


 1963年第1回日本GPでブッチギリのクラス優勝を飾った、フェアレディSP310 が、1965年にマイナーチェンジを敢行!
1.5L から R型 1.6L・90馬力 に スープアップ を果たし SP311型 へ。

 その SP311 をベースに、流麗なボディをまとったのが、CSP311 初代シルビア だ。

 ボディ開口部以外の継目は、鉛、パテで埋められ、手仕上げで鏡面に仕上げられた。そんなボディメイキングだったので、価格は高額に、さらに流麗なボディとは裏腹に、フェアレデー SP311 ベースのシャーシは、乗り心地がハードで 音振 の制御も十分ではなかった。

 実用が重視される当時の社会状況が、パーソナルクウペ の 初代シルビア の未来も閉ざしてしまった訳だ。

 そんな 日産 の意気込みと「実」が伴っていなかった、ある意味、一番日産らしいクルマが CSP311 こと 初代シルビア だったのかもしれない。








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Posted at 2025/02/22 00:04:54

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この記事へのコメント

2025年2月22日 12:34
徳小寺無恒さん、こんにちは😊

日産ヘリテージコレクションの展示で、超希少車スカイラインスポーツが、2台も並んでいるだなんて💦
イタリア🇮🇹生まれの青いスカイラインスポーツは、本当に希少価値が有りますね👍

また、シルビアもフェアレディをベースに造られたなんて、知りませんでしたっ💦
お恥ずかしい限りです…🫣

いつも、興味深いブログ、ありがとうございます😊
コメントへの返答
2025年2月24日 13:50
記念車庫時代も貴重なクルマが多かったのですが、最近は寄贈もふえて内容が充実してきました。
あとは記録として、博物館としてどう充実させるかが日産に課せられた課題だと思います。
2025年2月24日 22:14
こんばんは。
社史編纂というのは、テレビドラマなどでは窓際仕事のようにされてしまいますが、企業が信頼を得るための活動としては、大事だと感じました。その企業などで発生したことは、20年も経過すると風化して忘れ去られてしまうようです。人が入れ替わりますので仕方がない面もありますが、頑張ってほしいものです。
コメントへの返答
2025年2月24日 22:32
造る事、ライヴァルに勝つ事に注力して、自分たちの足跡を疎かにする風潮が、というより重視されないのが日本の実情でしょう。
しかし、自分の今の立ち位置や、今後の企業活動を進めるにあたって、自分たちがどう活動してきたか、何を作って来たかが明確になっていないと、現状以上の「進化」は無いでしょう。
日産が今の惨状を呈したのは、そうした歴史感や歴史の実情を無視したり無かった事にした代償に他なりません。
記念車庫からヘリテージコレクションに進化した努力は認めますが企業としての姿勢は大きく注目されていると思います。

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「後視 いやぁこんなに簡単なバックカメラがあったなんて!! http://cvw.jp/b/124785/23876370/
何シテル?   01/04 14:54
無類のクルマ好きで、日産車を愛してやみません。 徳小寺 無恒のHNを引っさげ、かつての愛車、ワインレッド・パール・ツゥートンのU14ブルーバードの話題を軸...

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