
僕世代は、クルマもバイクもヒエラルキーというか、順番を追って乗り換えをやって来た。
そうクルマなら、最初は小型の中古車で、次はまぁ頑張ってサニー、その次はブルーバード、そしてスカイライン・・・みたいなモンだ。
それがバブルの時期くらいから、一気に免許を取ってローレルだのセドグロだのに走ってしまう風潮があった。確かに所得も増えて、ある意味クルマもステータスだったから、早く良いクルマに乗りたい・・・みたいな感じだったと思うのだが、小さなクルマにまず乗って、クルマを操る楽しさとか、次はステップアップしての様な楽しみは大いになくなってしまった様な気がしてならない。
「いつかはクラウン」所得も上がって来て、クルマもステップアップして行ったら・・・の代名詞がこれだった。
それはなにもクルマだけに限って言えるのではないのだが、バイクだってそうだ。
原付も以前は、オフロードからレーサー、アメリカンまで選べる楽しみもあった。
以前は、最初に免許が取れる「原付」でスタートして、いやぁさすがに法定速度30Km/hはキツイし、遠乗りもしたい・・・じゃぁ大きいのを、でも車検があると費用がと言う事で250ccあたりで、その次に、250も乗りこなしたし、懐もなんとか暖まったから限定解除でもとなったものだ。
さらに「ローン」も簡単に組める、カードも敷居が低くなった・・と言う事で、ちょっと無理をすればみたいな感覚(錯覚)も持つようになって、中途半端に原付を買うくらいなら、ちょっと高くても法定速度や二段階右折などに縛られないバイクの方が・・・・という気持ちも分からなくもない現象だと思う。
そんな現実と飽和の時代にあって、この二月にホンダから、エンジンからボディーまで新開発した「ダンク」がリリースされた。
ホンダによると、ボディからエンヂンまでオールニューの50ccスクーターは、2002年の『トゥデイ』以来12年ぶりなんだそうだ。
しかも価格は税込みで20万超えという決して安くはない設定なんだが、果たして売れるのか大いに注目されている。
この市場には以前、とにかくメイドインジャパンで安いスクーターをと言う今回とは逆のアプローチで、「チョイノリ」なんていうのがあったが、如何せん、日本製のクセに性能は割切り過ぎて低いし、クオリティも正直、日本製とははばかるくらい、設計段階で問題があって、ある方向性の人達には受けたが、やはり売れなかった。
本当に時速30Km/hしか出さないという割切りで、カムシャフトも樹脂!だったのだが流石に耐久性が。。。
じゃぁ、今の人達に受けるスペックに環境問題もクリアーしてデザインもと「ダンク」は頑張ったそうな。例えばメーターは、スイッチを入れると、一回振り切れるアナログで、燃料、積算、時計の表示は何と液晶デヂタル。
リヤのランプはフルLEDとなって、新型のアイドリングストップが付いて、エンジン始動時のバッテリー電圧を検知し、バッテリー電圧が低下している場合は、アイドリングストップ機能を停止、バッテリー上がりを防ぐという贅沢な仕様となっている。
これが原付!と思わせる装備に仕様がよく分かる動画だ。
これは「今」なんだなと感じたのは、
アクセサリーソケットを備えたグローブボックスに、反対側にはに500mlの紙パック飲料も入るボックスも装備!
フロントには、500mlの紙パック飲料が入るボックスと、なんと携帯やスマホを充電できる「アクセサリーソケット」が装備されているのだ。
デザインも装備も、環境も・・と手抜かりの無い「ダンク」なんだが、果たして今の人達の琴線に触れる事が出来るのか?
カラーも6色も用意されている。最近の日産車よりよっぽど「色」が良い。
2013年の二輪車全体では出荷台数が増えている中、原付一種は減少しているという現実を見ると、如何に30Km/hのしばりに、二段階なんていう右折方法が、原付離れの要因になっているのかを感じてならない。
そうした縛りの中で、いかに原付の光明を見つけるか?「ダンク」は一つの試金石になると僕は感じている次第なのだ。
Posted at 2014/04/10 13:20:58 | |
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