
三菱の限りの無いクレームの繰り返し・・
先日もNHKで、例の六本木ヒルズで起こった回転ドアの検証番組が行なわれていた。
コスト、ニーズ、思想・・・
物事を創り上げる・・という作業は、自分の考えた物が目に見える形になって実感できる・・という喜びも得られるが、その反面、本当にこれで良かったのか?良いのか?という技術者としての葛藤も経験する事になる。
自分の思う通りにクリエイトすれば、それはそれで満足なのだが、世の中そうは甘くない。
モノを造って売るからにはコストが重要だ。そして安全性も忘れてはならないファクターだ。
機能を満足しようとすれば、コストが辛くなる、安全性を満足しようとすると、どこか機能に影を落とす・・という事は常に付きまとう現実だ。
一番怖いのは、技術者が想定していない、ユーザーの使い方だ。
こんな使い方はしないだろう・・常識だろう。。が、現実にはことごとく覆されてしまう。
軽量化のために穴を開ければ、人間とは不思議な物で、指や手を入れたくなるものだ。その穴のために怪我をする・・なんていうこともある。
自動車もそうだ。
日本じゃ考えられないが、シベリアでは真冬にエンヂンの上に、使い古しの毛布をかけて運転しないと、たちまち寒さでエンヂンがイカレテしまう。。
アフリカの某所の土は、乾くと砂塵となってエアクリナーをイジメ、ひとたび雨になると泥濘土となってクルマの動きを封じ込め、それが乾くとレンガの様になってハンドルを切る事はおろか、車輪の回転さえ間々ならない状態になってしまう。。
自分の設計した部品を組んだ機械を回した時、変な音がしたり、軋んだりすると・・あ~あそこの強度計算間違ってなかったかな?もっとボルト太い方が良かったかな?いや、何十回も計算したから間違いないハズだ・・と「葛藤」してしまう。。。
無事、試運転が終わり世の中に出たら、今度はユーザーから使い勝手や性能、耐久性について厳しい判断を受ける事になる。
そして、ユーザーに渡った機械が、寿命を向かえ、ユーザーから「よく働いてくれたな、ありがとう・・・」と、その機械に声無き声を掛けられた時に、技術者としての仕事が終わるのだ。
ユーザーを無視し、コストや目先の機能、体裁ばかりを優先すれば、三菱の様なクレームとなって返って来る。。
本当に技術者にはユーザーの声は届かなかったのだろうか?
また、設計をしていて、ちょっと無理かなぁ・・という葛藤は無かったのだろうか?
逆にユーザーの声ばかりを聞いて、装飾性ばかりを追って重量が増え、安全性という機能を忘れても、例の回転ドアの様な悲惨な事故になってしまう。。
開発の時に、人が挟まれたらどうなるんだろうか?子供だったら・・と思わなかっただろうか。。
もしかしたら、回転ドアは危ないモノだから使う人も注意するだろう・・という油断があったのかもしれない・・・
モノを造るという事は、実は果てしなく長く、深い作業なのだ。
その事を忘れてしまっている技術者が、最近多い様な気がしてならないのだが・・・
Posted at 2005/03/29 12:19:20 | |
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