
4回にわたって リーフ の LED ヘッドランプ のハナシをしてきたが、電気自動車という部分が当然ながらクローズアップされている リーフ だが、電気仕掛けで動くという部分もそうだが、そのほかの部分についても、恐ろしく理詰めで作られているクルマなのだ。
しかし、それらの機能が、まさに隠れた才能、隠し味として乗れば、スパイスが効いてああぁなるほどねと思うのだが、外観的に 「機能美」 として訴求性が無い事は実に残念だ。
航空機の世界では、
「美しい機体は性能も良い」
と言われているが、こと リーフ に関しては、あのデザインは、どうひいき目に見ても 「美しい」 、とか 「カッコいい」 とは呼べないモノである。
クルマは、走ってナンボのモノではあるが、如何に見た目にも何かを訴えるモノがなければ、それは正直、成功したモデルとは言えないと思うのだ。
あの LED ヘッドライト も、本当に工夫に満ち溢れたモンだ。だから他がようやく 30W 前後しか消費電力が下げられない中、 23W という破格の消費電力で収まっているのだ。
究極の解析技術と、空力を追求した形状。見た目はパッとしないが、内容は濃いのだ。
リーフのヘッドランプで、唯一、色気を感じるのが、淡いブルーに見える 意匠 である。これは、光量に影響する リフレクター や レンズ に着色を施しているのではなく、直接、光量に影響しない、リフクレクター下部の パネル(日産用語では「フィニッシャー」) をブルーにメッキして、それを リフレクター に反射させて、淡いブルーに見せているのだ。
性能を犠牲にする事無く、デザイナーの希望をみたした創意工夫の、淡いブルー
これだって、見れば簡単なモンだが、これまでの国産車にはあまり見られなかった創意工夫の一つなのだ。
せっかく、良いモノを持っていながら、それが目立たない、見えない、そしてそうした良いモノが全体のぼんやりとしたデザインで台なしになっているリーフの姿は、機能性と見てくれの整合性という、古くて新しい命題を、我々に突き付けているのかもしれない。
ここで、折角皆さんは リーフ の 凄い LED ヘッドランプ の秘密を知った訳だ。ぜひとも、今度 リーフ を間近で見る機会があれば、ヘッドランプ に大いに注目して、その外観や中身をみて欲しいと思うのだ。
そして、ヘッドランプ以外の技術も足踏みすることなく、ますますの進化を遂げることを切望してやまないのだ。
Posted at 2012/01/07 09:34:25 | |
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