これまで何度か、コンパクトカセットが8トラを駆逐して、主流になって来たことをブログしたが、主流になってくると他所とは違ったモノ、アドヴァンテージのあるものを・・・という方向に向かってくる。
そう、最初はコンパクトカセットが再生できることがアドヴァンテージであったのだが、どこもかしこもコンパクトカセットのデッキなどが出て来ると、差別化をしなければ、価格競争の波に負けて安売りという事態に陥ってしまうからだ。
また、同じ様な機能であっても、パイオニアは、こんなイメージ戦略で他所との違いを強調していた。
パイオニアの1979年頃のカタログの表紙。ロールスロイスが表紙を飾っている。(クリックで拡大)
1979年ころ、パイオニアはロールス・ロイスのカセットデッキの標準採用というトピック得た。まぁ、全ての車種では無く、また、オーナーの選択肢のひとつであったが、それでも、ロールス・ロイスのお眼鏡に適ったという事は間違いのない事実であった。
表紙を開くと、これまたロールス・ロイス!そしてパイオニアが選ばれた事を大々的に書いている。(クリックで拡大)
意外に知られていないパイオニアのデッキが搭載されたシルバー・シャドゥの室内の様子。(クリックで拡大)
そうした中で、コンパクト・カセットの弱点である、長時間再生が難しいという命題に、各社各様にチャレンジしていた事も懐かしい思い出だ。
こうしたオーディオ関係で、いつも気を吐くのは日産、スカイラインで、以前紹介した 「Technics」 の搭載や、
進化 純正オーディオが進化している
⇒ https://minkara.carview.co.jp/userid/124785/blog/31429979/
ダイバーシティ受信も実はスカイラインが最初であったのだが、
装備 R30スカイラインの新兵器たち。。。
⇒ https://minkara.carview.co.jp/userid/124785/blog/2365826/
ダイバーシティの機能を大々的に謳ったカタログ。
カセットの複数装填と自動再生もスカイラインから始まった。その名は
「オートカセット・セレクター」だ。
5本のコンパクトカセットをマガジンに装着。挿入順はもちろんの事、好きなテープをランダムに再生できた。(クリックで拡大)
カセットマガジンが上下する事によって、再生するカセットを選択。(クリックで拡大)
コイツは、コンソールの収納部を潰して5本のカセットを再生するという一品。まぁ言うなれば、この後の時代の CDチェンジャー を先取りした形なんだが、コンパクトカセットと言っても、幅があるので、こうしたスペースをとってしまう形になってしまったと言う次第なのだ。
果たせるかな、最初は物珍しくて人気を博したのだが、やはりスペースを取ってしまう事がネックになり、周りにはあまり広がらなかった。ただ、次世代のCDのオートチェンジャーに影響を与えたという事から、ひとつの時代を造った一品として記憶に留めるべき一品と言う事には間違いないだろう。
この後も、コンパクトカセット・デッキは、どんどんと成熟を究め、見た目やドルビーなどのNRの搭載などの高機能化を突き進み、CDなどのデヂタルメディアの登場まで、クルマのオーディオの春を謳歌したのであった。
Posted at 2013/11/03 13:52:33 | |
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