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徳小寺 無恒のブログ一覧

2020年07月22日 イイね!

思込 横浜限定 muetto(ムエット)

思込 横浜限定 muetto(ムエット)  「官民学」 共同で最強のタッグで出来上がったと思われた 横浜限定車「muetto(ムエット)」。

 その広告にも、こう謳いあげられていた。

前略、200名の幸運なみなさまへ

まさに自信満々に「売れない訳はない」という意思がひしひしと伝わって来る。実は、僕も14年前にこんなブログをUPしていた。

新種 muetto(ムエット)って知ってますか?
 https://minkara.carview.co.jp/userid/124785/blog/1863622/

新しい時代のクルマ像を表している、そんな風に僕も大いに期待していたのだが、当初の想定販売台数 200台 に対して、実際には 8台 しか売れなった らしい。

 どうして売れなかったのだろう。

 当時の記事やインタヴューを読み返してみて、僕はひとつの違和感を覚えた。



はばたくカモメをモチーフにしたフロントグリル。ハマをイメージした「ムエット・ブルー」も印象的だった。

事前にhamawazaのメンバーでマーケットリサーチを行ったところ、こういったところが横浜らしいといいますか、車は用途別に使う、数台所有、外国車を持っているという回答が結構あり、車に対しての考え方が、新車・中古車ではなく、自分のライフスタイルにどう取り入れるかという意識が高い方が多かったのです。

ですので、コンセプトとしては『こだわりの生活スタイルを持ち、自分の生活を大切にする人に贈る、2人乗りのキュートなスペシャリティーカー』ということにしました。




オリヂナルのキューブのショルダーラインを生かしたボディメーク。荷台部分を深く覆うようになっていて人にも荷物にも優しい、実用性もありますよという事だったが。


確かに当時からクルマを複数台保有する傾向はあったが、それは都市部では裕福な層で、しかも、そういった層は「裕福」だけではなく、その費用対効果を非常に重要視する。

確かに中古とか新車ではなく、そのクルマが持つ価値問う事が大事なんだが、そういった層には muetto(ムエット)はどう映っただろうか。

そういった層には muetto(ムエット)は、たしかに他にはない個性を持ったクルマではあるが、所有する所有欲を満たすまでは行かなかったのではないだろうか。

一度、僕も muetto(ムエット)に座った事がるのだが、短い時間でゆっくり座れなかったせいだろうか、どうやってもシートがリクライニング、移動が出来なかったのだ。

デザインの為なんだろうか、これではせっかくの 自分の生活を大事にする人たち に我慢を強いているのではないだろうか。

今どき、シートポジションを決められないクルマなんて軽トラだって、少しは自由度があるモンだ。

 シートポジションどうのこうのは、ひとつの要因なんだが、これ以外にもオリヂナルのキューブとの違いはデザインだけで、正直 「muetto(ムエット)」 は造り込みの部分で、変わった形の「キューブ」から脱し切れていなかったと今になって感じるのだ。

 それでは、作り手が考えた、自分の生活に拘りをもって、裕福な層以外には、このクルマは映ったのだろうか。

 改めて何人かの女性などなどに写真を見せると、「綺麗な青」、「変わった形」と言う声が多かったが、じゃぁ買うかと聞くと、

「二人乗りだと持てないよねぇ」

という声が圧倒的に多かった。



 本来のターゲットであった層からは、クルマを所有する事の価値観を感じられず敬遠され、そうで無い層からは、実用性から敬遠され、muetto(ムエット)は宙に浮いてしまったのだった。

 もともと、こうした車型のクルマは「数」が出ないのが実情なのだが、もっと違った形で横浜を表すことが出来なかったのだろうか。

 そう考えると、「際物」なんて言われていた、光岡は上手い様にコンセプトを作り上げて、単なる元ネタクルマの改造車ではなく、ひとつの個性として成立させているのには流石だろう。

 思いは深く、これなら売れるという自信だけが空回りしてしまった muetto(ムエット)。

 そこには、ある意味クルマ造りの難しさを垣間見た気がするのだが如何だろうか。





横浜限定車 muetto ムエッ ト キューブ
Posted at 2020/07/22 00:06:02 | コメント(2) | トラックバック(0) | クルマ | クルマ

プロフィール

「後視 いやぁこんなに簡単なバックカメラがあったなんて!! http://cvw.jp/b/124785/23876370/
何シテル?   01/04 14:54
無類のクルマ好きで、日産車を愛してやみません。 徳小寺 無恒のHNを引っさげ、かつての愛車、ワインレッド・パール・ツゥートンのU14ブルーバードの話題を軸...

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