
先日、某ビジネス誌で、非常に面白い記事を発見した。
「ソアラ復活でも反省、レクサス発売二ヶ月で昨年分の受注」
と一見すると、「なんのこっちゃ」なタイトルなのだが、これが読んで行くと非常に興味深かった。
つまり、今一番レクサスブランドで注目を浴びているのが、「SC430」だというのだ!
僕たちクルマ大好きな人間からしてみれば、「SC430」なんて「ソアラ」の焼き直し・・としか見ていないのだが、実は購入する多くのレクサス層には、まったくの新車と捕らえられているというのだ。
それは販売実績に如実に現れていて、「ソアラ」だった昨年は年間に「696台」しか新車登録されていなかったのが、なんと「レクサスブランド」に変身して2ヶ月だけで、「約700台」も売れたというのだ!!
確かに「名前」が変わって、細かい部分のリファインをおこなって「約50万円」の値上げをしたにも関わらず、この売れ行きは異常だというのだ。そこで悲劇なのはトヨタの商品販売部門で「ソアラ」を担当した担当者で・・・
「正直言って、ここまで売れるとは思って居なかった。
うれしいような悲しい複雑な気持ちだ」 というまことに正直なコメントをしていた。
なんたって、「ソアラ」は従来全国のトヨペットとトヨタ店の約2000店で売っていて「696台/年」だったのに、全国で約150店舗しかない「レクサス店」で、二ヶ月で「約700台」も売れているというのだから、前出の担当者の悲痛な気持ちが手に取るように分かるというものだ。
しかも、アリストの後継の「GS」は最初は約4000台売れたのに、今では一月1,000台がやっと、売れて欲しい「GS」が早々と失速したというのに「ソアラ」もとい「SC430」がバカ売れでは当のトヨタも「想定外」だったに違いない。
しかし、それでめげる様なトヨタではなくて、冷静に事の分析をしているのが「日産」やその他と違うところだ。。
その分析結果とは・・・
「ソアラとして販売していた頃は、全国で月間平均58台(2004年)しか売れなかった。しかし2000カ所の取り扱い拠点で、1台600万円を超える展示車を置こうという店は珍しかった。」
(中略)
「レクサス店では全店が、取り扱うクルマをすべて展示している。そこで、「SCを全くの新型車と受け止め、評価してくれる来店客が多い」(レクサスの国内販売担当者)という事態が見られる。購入客の年齢は30代から50代以上までと幅広く、ミドル層もオープンカーであるこのクルマの商品力を評価して契約書に判を押すという。」
というのだ。。。
そりゃそうだろう。。。何百万円もするクルマを単純にカタログだけで眺めているのと、実物を見て検討するのであれば、後者の方が説得力があるというモノだろう。。
このことからトヨタでは、「販売するクルマを店頭に並べるのは基本中の基本!この事を教訓に。
トヨタ全体の販売の見直し をする」というのだ。。
まったく、転んでもタダでは起きないトヨタの販売の空恐ろしさを垣間見たような記事であった。。。
Posted at 2005/11/18 15:35:12 | |
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