
LEDバルブへの交換作業の手始めは、内装の引っ剥がしだ。
ウチのLIMITED号は、何度も内装を付けたり外したりをやっているので、比較的簡単に外れるのだが、それでもクリップを外す時に、マイナスドライヴァーを用意せずに素手でやったものだから、逆に時間を食ってしまった。。。
いやぁ。。まったく「手抜き」は、時間も労力も無駄にしてしまうので注意が必要だ。
U14の場合には内装を外すと、まったく見事なまでテールランプの裏側が露になる。
ここで注意しないといけないのは、U14のテールランプは、レンズの真後ろから、バルブを差し込むタイプではなく、レンズの裏側のユニットがごっそりと取り外しが出来て、バルブが斜めに取り付けてあることだ。
バック・ランプは、よくある裏側から真っ直ぐ差し込むタイプなのだが、テール&ストップ、ウインカーのバルブは斜め差込タイプなのだ。
実はこれが意外に曲者で、バルブとレンズまでの距離が結構あって、バルブの光量が意外に求められるのだ。
さらに、ある程度の拡散性がないと、これまたレンズ全体が光らない・・・という「恐怖のサイクル」に陥ってしまうのだ。
まったく、この形状は光の直進性が高いLEDにとって、あまり得意な形状でない・・といえるのだ。
そこで、LEDの中でも拡散性がよいとされる「FluxLED」でさえ、今度はレンズとの距離があるので、光量不足が露呈して使い物にならない・・という悲劇が起こってしまうのだった。。
実際に画像に撮るのを忘れてしまったのだが、LIMITED号に「FluxLED」タイプのタワー形状のLEDバルブを入れると、残念ながら光が満遍なくレンズに行き渡らなくて、白熱球に比べて暗くなってしまった。。。
周りが暗い場合だったら、なんとか視認性も確保できるが、明るい場合や、モロに光を浴びた場合には、まったく光っている事が分からない。。という状況になってしまった。。。
これが良くある、バルブをレンズの真後ろから差し込むタイプだったら、違った結果になっていたと思うのだ。
次に試したのが、とにかく、通常のLEDを許されるサイズの中に並べて「光量」を確保しよう、さらに横方向にも並べて拡散性もなんとか・・・という形状のバルブを試してみた。
これが予想に反して、バルブの前面に並べられた無数のLEDのおかげで、バルブのセット場所からレンズの端まで「光」が強力に到達して、尚且つ、その光が反射して、バルブの向きとは反対の方にも光が回っていたのには驚いた!!
上の画像は、通常のテールランプ時だが、右が「白熱球」、左が「LED」なのだが、若干バルブの方向の反対側、この画像では中央側がLEDの方が暗いかなぁ。。と感じる程度で、殆ど遜色ない事が分かる。
次にブレーキを踏んでみると・・・
これは少々、差が出てしまった。。。。
左側のLEDの方が、バルブの向きと反対の中央側が暗いのだ。
しかし、バルブの向き側は「白熱球」に負けないくらい充分に光量が確保されている。
この対策として、バルブの設置場所の見直しとか、レンズ内の構造を少しイジレば、かなり白熱球に迫れそうな気がする。
かつては、光量が必要以上あるのに、拡散性が無い為に使い勝手が悪い・・なんて烙印を押されて、なおかつ、それを解決する為に、ズラズラとLEDを並べていた事を思えば、格段の進歩をしたと思うのだ。
なにより、これだけLEDを並べたバルブでさえ、消費電力は1/3どころか1/4でしかないのだ。
さらに付け加えるなら、電流が流れて発光するまでのレスポンスが白熱球に比べて何倍も早い事から、ある意味で安全性の向上も測れると思うのだ。
まだまだ、過渡期のLEDだが、これからますます色々な形状や種類のモノが登場して、クルマの光物の歴史を代えて行く・・・と僕は思っているのだが。。。
上の画像は、現行型のセルシオのメーター・・・、俗に言う「オプティロン・メーター」を分解してみたところだが、「チップLED」と呼ばれるLEDが所狭しと、並んでいる事がお分りだろう。
狭い空間で、必要以上かつメリハリのある光を発光するから、あのトヨタお得意の、クッキリハッキリ・メーターが成立するのだ。
これが、これまでの白熱球だったら、メーターのASSYの厚さも厚くなっただろうし、なにより熱の問題で、放熱の対策とかが必要となって、ますます構造が複雑になって、コストだって大変だったに違いない。
そういった観点からLEDを眺めてみると、なかなか面白いと、今回のバルブのLED化をやってみて僕は思ったのだった。。。
Posted at 2005/12/28 02:15:20 | |
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