
スカイラインのワゴン・ヴァン・エステートを辿る異色の旅も、よいよ今回が最終回。
初代のスカイライン、いや 「スカイウェイ」 も見て見たい、との声に答えて、今回は、最初に初代スカイライン「ALSI」から入って見ましょう。
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これが初代スカイウェイの姿。
基本的にはセダンの容姿を踏襲するが、ちゃんとテールフィンまで残されて、かなりアメ車に当時の日本人が憧れていた事が分かるデザインだ。
このALSIは、初代スカイラインが始めてマイナーチェンジを受けた後の姿。
国産車初の「四灯式ヘットドライト」を備えたモノで、当時の最新のテクノロジーだ。
ベースは、
このセダンとなるが、ある意味ワゴンの方がデザインが生き生きしている様に感じるのは僕だけだろうか?
そして、さらにマイナーを経て最終型は
となったのだが、これも当時の最新のデザインを纏っている。
そう!ヘッドライトがグリルの中に入っている姿がそうだ。それまで、グリルとヘッドライトは別々だったのが、この最終型からグリルに入って、より現代的になったのだ。。
さて、ハナシは一気に現代に近い時代に戻るが、まさにパネルヴァンの様相を呈していた、C110やC210から、国際化を見据えたR30になると、また新たなデザインのうごきが出てきた。
そう、「5ドア・ハッチバック」の登場であった。そこに、スペースを至上とするエステートをどうするか?そうした思いの中から、こんなデザインが生まれた。
デザインの基本は「セダン」。そのセダンのCピラーまでを生かし、「ハッチ・バック」と「エステート」ではまったく異なったデザインを完成させてしまったのだ。
しかし、エステートのデザインはなかなか個性的で精悍だ。
丸目の四灯のグリルといい、大きく切り上がったリヤのハッチ部分のデザインといい、デザイナーの意気込みをひしひしと感じるのは僕だけだろうか?
Cピラーまでのセダンのデザインを残し、良くぞココまで造りこんだと思わずにいられない・・・そう言えるのがR30のハッチ・バックとエステートであろう。
(ちなみに・・・ハッチバックとエステートのCピラー以降を指で隠してみて欲しい。まさにセダン・ベースだと言う事が分るハズだ。)
そして、よいよスカイライン最後のワゴンとなるのが、
R31であった。
(スカイウェイ的に考えれば、R32・33の生まれ変わりが初代ステージアとも言えなくは無いが・・・閑話休題)
なぜかワゴンと言えばの様に、C210で突如として表れて、R30でやはり消えた、310サニーのワゴン「サニーカリフォルニア」で登場した、サイドパネルの
ウッド・パネルは、再びR31でも存在しないが、直線とプレーンな面を基調としていたR31のワゴンには端正な佇まいを感じる。しかし、個性という点では、これぞR31だと感じさせる「色」を感じる事はできないモデルだ。
果たせるかな、この頃流行っていたワゴン・ブームには残念ながら乗る事ができず、何時しか完全に忘れられた存在になってしまった。
初代から延々と続いてきたスカイラインのワゴン・ヴァン・エステートだが、スカイラインの上級化、そして多くのライヴァルの出現によって、その脈絡が潰えてしまったが、R31は除くとしても、どの代も単純に物運びのクルマ、商用車という感性ではなく、しっかりとしたデザインの主張を込めながら造られて来た様に思う。
今やインフィニティ・ブランドとなり、ワゴンタイプの復活は望めないが、スカイランというブランドではなくとも、「芯」のあるデザインで勝負するワゴン・ヴァンが出て来ないものかと、歴代スカイラインのそれぞれを見て思うのであった。
Posted at 2009/02/20 01:21:08 | |
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