
七夕生まれの君へ
早いもので、13回目の七夕の夜を迎えました。今年の七夕は、天気が良かったのですが雲が多くて、夜空の星は少ししか見れませんでした。
これまで、なんとか病気の進行を抑えて自分の足で歩けていたのですが、去年の秋口から、頼みの綱だった薬が効かなくなって、本当に一気にクルマ椅子の生活になってしまいました。
それまで、ゆっくりだったけど歩けた事が、できなくなって、歩くという事がどんなに大事だったか、クルマ椅子での日常生活がどんなに大変なんだかという事が身に染みた一年でしたね。
そうそう、なんといっても君が中学生になった、いろいろあったけど、周りの多くの人の手助けもあって、通うのはクルマ椅子なんだけど、学校の階段にはリフターを用意したり、介助員さんを増やしてくれたりして、不自由だけど思った以上に自由に中学校の学生生活を送っている姿にホッとしています。
電動クルマ椅子を買って、以前より行動範囲が増えましたが、それでもクルマ椅子ならではの色々なことが分かって怖いことや、ちょっした些細なことが、体の不自由な人にとって大変なんだなという事も分かってきました。
一番怖いなって思ったことは、道路を移動するときに、車いすに乗ると目線がクルマのボンネットの高さになるので、距離があって速度が出ていなくても、クルマが迫ってくると本当に怖いっていう事を知りました。
それからクルマ椅子はクルマから見ると、低い位置にあるので、とても見難いという事。
特に暗くなってからの道路の移動は、クルマ椅子の存在に気付くのが遅くなって、本当に直前になって気づいて急ブレーキをかけるクルマが多いのには驚きました。
そんなこともあって、少しでもクルマからクルマ椅子が見つけ易いように、点滅するLEDのランプを付けたりしましたね。
あと、意外だったのがスーパーなどで買い物をする時、買い物かごが、クルマ椅子だとちょうど目線の高さになるので、顔にぶつかりそうになって何度も怖い思いをしましたね。
買い物に夢中になって、買い物かごが身体から大きくはみ出していると、通路が半分近くふさがれて、クルマ椅子でその横を通ることができないで困ったことも何度もありあしたね。
最近は、そんな時に「すみません、後ろを通らせてください」って自分で声を掛けられるようになって、必然とはいえ、引っ込み思案で、人見知りのする君がちょっぴりたくましくも思えるようになりました。
ただ残念なのは、そんな場面でも、「他を回れ」とか「邪魔だと」いう人が結構いることが悲しいですね。
道路を走っていても、あからさまに「邪魔だなぁっ」っていう人が少なからずいる事にも、やっぱり障害があると身体もそうだけど、精神的なバリアフリーなんてまだまだなんだなって感じています。
そんな不自由な環境でも、どこかへ行きたい、行って何かをしたいという気持ちが強い君は、「すみません」、「ごめんなさい」と声を掛けながらクルマ椅子で、前へ前へ進む姿には、なんだか申し訳ないような気がして。
クルマ椅子での生活が始まった、13歳の今年は、まだまだ色々なことがありそうですが、親子で、そうしたいろいろな良いことや、悪いことを手を取り合って、楽しんだり、乗り切ってゆけたらって思います。
そうした意味から、もしかしたら、どんな親子より親密で、より寄り添った時間を過ごせているのは幸せなのかなぁっても思えるようになりました。
これから、君の身体に合わせて、家の中でもスロープを付けたり、手すりを増やしたり、クルマだってもう少し身体が不自由になったら、考えなくてはいけませんね。
でも、この前、「お父さん、ぼく、今の青いクルマが、カッコよくて好きだから長く乗りたいね」って言ってくれた時は、ちょぴり嬉しくて涙目になったことは内緒です。(笑)
家族で、スタートしたクルマ椅子との新しい時間。
正直、しんどい事や悲しいこと、不自由なことがたくさんあるけど、僕たち夫婦を選んで生まれてきてくれた事に感謝して、家族で毎日を過ごせたら良いなって思います。
まだまだ、これからいろいろなことがあるかと思うけど、家族で笑顔を絶やさずに頑張ろうね。
また14歳の今日まで一年、素敵な13歳でありますように。
七夕生まれの君へ 父より
Posted at 2016/07/09 10:22:25 | |
トラックバック(0) |
七夕生まれの君へ | 日記