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2017年11月09日

重圧 クラウン・コンセプト。セダンらしさのグローバル化

重圧 クラウン・コンセプト。セダンらしさのグローバル化  現行型も、デヴューした当時は、あのグリルに賛否が渦巻いたが、今回も、これまでにない軽快な、カジュアルなエクステリアに色々な意見が話題になっている。

 そんな中、僕が大いに注目したのが、これまでトヨタが苦手としていた面の処理、面と面との集合部の処理が絶妙になった事だ。
 特にリヤのピラー付近の処理は、サイド、リヤ、ルーフのそれぞれの面が絶妙に、それぞれの面の勢いを殺すことなく、これまでだったら、おかしなプレスラインでごまかしていた手法が今回は無く実にセクスィだ。

サイドの面も綺麗に大きなRになっており、トヨタお得意のへなちょこプレスラインが無い!!


サイド、ショルダー、ルーフの面構成が集約するCピラー根元の処理がスムーズで破綻が無い。サイドの面も張り出しが自然で躍動感がある。

 実は、このデザインテイストは現代のカーデザインの王道ともいえる手法で、特に今回のクラウンの面処理はBMWのGTに近い、フロントからのショルダーラインの勢いをそのまま生かしたスポーティなものだ。
 ただ、リヤ後端のキックアップを少なめにして、それでもカジュアル感を少しでも和らげようとしている意図もくみ取れる。

 これがアウディなら真っすぐに伸びて、微妙にラインが落ちてゆき、カジュアル感より落ち着いた雰囲気を醸し出す手法は秀逸だ。


人気の独車のサイドの処理を見よう。スポーティなBMWに、スポーティながら落ち着いた雰囲気のアウディの処理。

 しかし、クラウン・コンセプトを横から見ると、どうも落ち着きが無い。

 よくよく見るとCピラー前に、小さな三角窓があって、ピラーが乱立している。

 昔の日本車には、窓を降ろした時に、如何に窓が降りるかという命題があって、ここに三角窓が無いと、窓のガラスが殆ど降りないのだ・・・
 今となっては、そんな心配なんてしなくていいのだろうが、欧州のプレミアムカー達は、そんなデザインのクリーンさから、リヤに三角窓が無いモノが多く見受けられる。
 ちなみにクラウン・コンセプトから、リヤの三角窓を消すと、実にスムーズでクリーンな雰囲気になった。


どうも欧州プレミアムカーに比べて、スポーティだけど落ち着きが無い雰囲気の原因は・・・乱立するピラーが原因の様だ。

 しかも、この小窓があるのと無いのでは、サイドから見たどっしりとした落ち着き感の違いにも差が出てきている。

 さらに、口うるさい旧来からの日本的と言われる感覚を「ヨシ」とする連中から言われているのが、リヤが下っている、Cピラーが希薄だという意見だ。

 この感覚は、「古く」から日本車的美的感覚と言って幅を利かせており、端的な例がセドグロのY31なんだが、デヴュー当時はCピラーに、前作430からのデザインキーワードを残そうと、オペラウィンドゥがあったが、それが、「軽い」、「高級感が無い」、旧来からの感覚から「セダンらしくない」と嫌われて、マイナーで分厚いCピラーに変更されてしまった。。。


430からのデザイン・テイストを求めて、Cピラーにオペラウィンドゥを嵌め込んだのだが、430に比べて丸みを帯びた面構成が、オペレウィンドゥの存在を「蛇足」にしてしまい不評だった。

 確かに、Cピラーがしっかりしていると、そこだけでも落ち着きやショルダーラインから上の「上屋」の存在がしっかりして「セダン」らしく見える。

 実は、そうした高級車、クルマらしいクルマはCピラーがと言っているのは東洋の島国だけであって、国際的にはもはやリヤ周りの処理は実にスムージーになっているのだ。

 アルファのジュリアなんて実に美しくセクスィだ。


欧州車のCピラー処理は、どれも滑らかでクウペチックだ。それでいて高級感も漂う姿は、デザインの処理の「妙」を感じざる得ないモノだ。

 こうした欧州車のCピラーやショルダーラインやルーフラインの処理の仕方を国産車で早くからやっていたのが日産車だ。


無駄なプレスライン一本も無く、しかしサイドの面の張りが陰影を美しく引き立て、Cピラーが寝ていてもスポーティかつ高級感が漂う

 今回のクラウンのリヤ周りの処理は、実は単純なヤングユーザーの掘り起こしという、かつてのクラウンが繰り返してきたモデルの若返りの「策」だけではなく、直ぐには出さないが、グローバルの大海に放り込んでも、十分に勝負できるデザインテイストを具現化したいというトヨタの切なる願いが込められているのだ。

 このまま先細って行く国内需要だけではなく、あわよくば海の向こうの需要も取り込もうという戦略が見え隠れしていると僕は思うのだ。

 しかし、日本という先細りのローカルな需要、Cピラー命、平面直線のクルマがイイという国内の需要が少数だがまだ根強くあるのも事実だ。

そんな、かたくなな需要には、トヨタの資金力があれば、初代クレスタなんて復活させたら良いのでは!?なんて思ったりする。


パキパキの直線と平面でデザインされ、Cピラーもしっかりある。まさに新しいクラウンに満足できない層に受けるだろう。


これなら、真っ直ぐでCピラーがキチッとあって、きっと所有欲を満足させられるはずだから・・・(笑)






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Posted at 2017/11/10 23:47:18

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この記事へのコメント

2017年11月11日 7:09
今回のクラウンコンセプト、私も実車を見ましたがかなりパーソナルユーズに振ってきたなぁと感じました。
三角窓については徳小寺さんの所感と全く同じですね。ちょっと残念なディティールです。
でも、パーソナルユーズに振りながら社用ユーズや個人タクシーの顧客も考えて乗降性も考えるとああなるんだろうなぁ…と。

そのへんバッサリ切り捨てたのが日産(フーガ)ですからね。(笑)

コメントへの返答
2017年11月11日 11:59
これでも、恐らく手加減をしていると思います。
それが件の、小窓だと思うのですね。
今回もピラードではありませんので、細い窓枠があるのですが、ショーファードリブンの使い方をする時に、あそこにピラーが無いと、ドアを手を添えて閉めるときに剛性感がえらく落ちる・・・訳です。
そんなニーズは、もういらないって吹っ切った、どこぞのメーカーとは、まだ、マシ・・・なのでしょうかねぇ。
2017年11月11日 17:30
こんばんは。
このCピラーについては全くもって同意です。
デザイン的には凄いすっきりすると思うのですが、窓が前開出来ないからなのでしょうね。
個人的には、マークXを残して欲しいところです。

コメントへの返答
2017年11月11日 17:42
色々なしがらみがあって、三角窓が付いたのでしょうが、あれが有るのと無いとではえらく雰囲気が変わるんですね。
さらに言えば、グローバルデザインでありながら、国内のユーザーも納得させるのであれば、Cピラーをルーフからトランクリッドまで同じ厚さにするのではなく、だんだんと少しで良いので厚くすればリヤの重圧感が増し良かったかもしれません。
そこだけが、今回のクラウンの惜しむべくところですね。

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