横須賀の中古車店にこんな車が止まっていました。
車通りの多い通りに面した中古車店の露天駐車場。
駐車して写真を撮るのが面倒で毎回素通りしてしまっていました。
先日、今度こそ写真を撮らせて頂こうと中古車店の前を通ったら、その車がなくなっていました。
フランスのスーパーカー(スポーツカー)、MVS Venturi(1987-94年)
(1989- Venturi 260、1994-200年 Venturi Atlantic)
フェラーリやポルシェのようなスーパーカーメーカーをフランスで作りたい、という意図で、MVS(Manufacture de Voitures de Sport, Sports Car Manufacturing)という名前をの会社を立ち上げたそうです。
ちなみにフランスでスポーツカーメーカーが育たなかった理由は、馬力課税制度、馬力が大きいほど税金が高くなる、という制度を取っているからだとおもわれます。
だからフランスのメーカーの車は、小さな排気量=馬力(ターボの普及していなかった時代は、基本的に排気量=馬力でした)で如何にスムースな加速を得るかという命題で、Cd値の低い流麗なスタイリングの車が多かった気がします。(シトロエンGSやCXなど、
Pauro Martinの影響を受けたスタイルなど)
この点を1980年代から説明していたのは日本の評論家は徳大寺有恒氏だけだったような気がします。
そして日本でも馬力課税制の導入を検討されているようです。
皆さん知っていましたか?
日本の基幹産業である自動車産業を潰すバカみたいな制度。
日本の官僚など為政者は本当に何を考えているのでしょうか?
MVSベンチュリ。
アルピーヌGTA(日本名アルピーヌV6ターボ)の2.5L、V6ターボエンジンを搭載したミッドシップスポーツ。
ほぼ手作りの少量生産で当時欧州でもほとんど見かけませんでしたが、マニアには有名で、雑誌で取り上げられたり、雑誌の販売欄に掲載されたりしていました。
そんなフランス製希少スーパーカー(のようなスタイルをしたスポーツカー)、当時から希少車に興味があった私が欲しかった車でもあります。
ロータス・エスプリよりエクセル、フェラーリ・328よりモンディアル、ポルシェ・964より944S2、が好きだった私の興味をすごく引きました(^^;;
1990年代中頃は、英国でもスーパーカーが人気がなかった時代で、程度の良いロータス・エスプリやエクセル、MVSヴェンチュリの右ハンドルが日本円で100万円台で購入できた稀有な時代だったのです。
当時右ハンドルの輸入スポーツカーが少なかった日本。
反対側にハンドルが付いている車が嫌で(私の場合、左ハンドル車だと右左折で逆車線に行ってしまう)、バブルの影響が残っている日本と比べて格安だった英国で購入して輸入しようかなと考えて色々調べたりしました。
フェラーリやポルシェに比べて控えめなスタイルのフランス製ミッドシップスポーツカー。
希少車が好きな変わり者の私にはすごく魅力的にでした。
この車の写真を「何してる」に上げたら、当時の日本でこの車を試乗したことがある、というコメントを頂いて、驚きました。
当時日本に入れていた並行業者さんがいると知っていたら、(排ガス検査などが簡単だっただろうから)もっと真剣に個人輸入を検討していたかな・・
その業者さんが当時輸入した車の1台が私が見かけた1台だったのでしょうか。
ヴェンチュリは1992年にラルースを買収し、F1チームのオーナーになっていました。
ドライバーは片山右京とベルトラン・ガショー。
成績は大半のレースはリタイヤで散々な結果。
1992年9月にはベンチュリの資金不足によってチームは売却。売却先の新オーナーは複数殺人犯で、最終的にドイツ警察に射殺されるという酷い結末もつきました。
ちなみに新オーナーとヴェンチュリの経営者は何の関係もありません。
そんなベンチュリ。
ノッチバック風に見えるスタイルもあったのですね。
ノッチバック風のスタイルはオリジナルのハッチバック風より攻撃的です。
個人的にはハッチバック風スタイルが好きだな。
MVSベンチュリ。
英国在住時、及び今の仕事を始めて英国に通っていた1990年代の私、を思い出させてくれた、そんな懐かしい車でした。
P.S. その中古車屋さんの店頭には、今度はまた、日本に正規輸入されていなかった私の欲しかった車が並んでいました。趣味が合うなぁ・・
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街角の名車たち | 日記
Posted at
2024/09/08 00:10:12