
過去何度か日本の自動車にかかわる税金のブログを上げたが、正直、その事が決定的に今のクルマの社会に、どのような影響を与えているか、僕の思慮の浅さもあって確定的な事は述べる事が出来なかった。
確かに、間違いなく悪影響を与えている。それが、じゃぁどう具体的に悪影響を与え、今のクルマ離れとも、そして日本の経済状況にも悪影響を与えているか?なかなか、まとめ切れなかったのだが。。。
まぁ、この論調も100%ではないだろうが、かなり的をえているな、と思ったコラムを発見した!
そのコラムを紹介する前に、まず、日本のクルマに対する税金がどうなっているか?過去のブログを見て頂いておさらいして頂けると幸いだ。
税金 有名なハナシですがクルマは税金漬けです。。。
https://minkara.carview.co.jp/userid/124785/blog/11202877/
僕がナルホド・・・と感じたコラムは、「ウォール・ストリート・ジャーナル」の「Heard on the Street」のコラムで、
「日本の自動車メーカーの障害は日本政府」
というなかなかショッキングなタイトルのモンだ。以下、そのコラムを要所要所ご紹介したいと思う。
日本の自動車メーカーは、国内市場という重要マーケットの長期低迷に直面している。おなじみの少子高齢化も一因ではあるが、責任の大部分は日本政府にある。
総務省は先月、5年ごとに実施している全国消費実態調査を発表した。そのうちの主要耐久消費財の所有状況には、09年の1世帯当たりの自動車保有台数が、自動車が調査対象となった1964年以来、初めて減少に転じたことが示されている。メーカーにとって利幅が少ない軽自動車(666cc以下)の割合が引き続き増加。中古車を購入する人も増えている。
日本の自動車所有者は、消費税を含め、9種類の税金を課せられ、それが大きな負担となっている。例えば21000ドル相当(およそ180万円)の自動車を購入すると、課税額は9000ドルだ。これには、ガソリン税や高速道路料金は含まれていない。ドイツはこの約半分、米国では6分の1だと日本自動車工業会は説明する。運転免許を取得するためには、教習所に何週間も通わなければならず、その費用も2000ドル以上になる。車検の費用は、車が古いほど高くなる。これでは日本人の自動車離れが進むのも当然だ。
コラムの出だしがいきなり
「責任の大部分は日本政府にある。」 とまったく日本人では思いつかない大胆な出だしでも驚くのだが、ここまでは、正直僕のブログとも大同小異。単純にあぁ、こんなに税金漬けなのね。で終わりなんだが、ここからがハイライトで、確かにそうだ!と思わせた部分なのだ。
改革を目指す政府なら、この点に変化を起こすチャンスを見出すだろう。自動車関連の税収は大半が道路整備に充てられてきた。だがこの種の費用はもはや正当化は難しい。政府は自動車関連税収590億ドルをほかの目的に支出し始めていることを明らかにしている。財政再建の必要性を踏まえれば妥当な方針だろう。だが実際に道路の建設や補修以外に使われるのは20億ドル未満になる見通しだ。
税金と行政手続きを減らすことで、自動車の売れ行きが伸びたり、自動車購入の負担が減った分をほかの消費に回すといった、もっと直接的なメリットも得られるだろう。高い税金によって、結果的にCO2の排出量が抑制されるなど、予期せぬ恩恵がもたらされたことも事実ではある。だが、環境対策としての効果を狙うのであれば、エコカーの購入を優遇するなど、自動車産業を脅かすことのない、もっと賢いやり方があるはずだ。
う~ん、さすが切り口が違うもんだ!と感心したのが、ここまでの件。
特に、
自動車関連の税収は大半が道路整備に充てられてきた。だがこの種の費用はもはや正当化は難しい。政府は自動車関連税収590億ドルをほかの目的に支出し始めていることを明らかにしている。
の件は、特定財源の期限切れで、ガソリンが安くなった!さぁ買いに行くぞという思想しかなかった日本人より、その意義や疑問点を明確にさらけ出している様に思う。
さらに、ちゃ~んと「エコ」というポイントも押えており、なるほどと肯けるものだ。
そうした方法で国内消費が刺激され、製造業の雇用を維持することができるのであれば、道路に多少のへこみがあっても、大きな問題とは言えないのではないか。
まぁ、この辺りは、日本独特の経済構造があって、単純に製造業だけを優遇すればという類のモンでは無いと思うのだが、税金は取り易い所から、ガンガン取って、その影響なんて知らぬぞんぜぬという、今までの税金に対する施策も限界・・という事も指し示していると思うのだが、如何だろうか?
正直、僕の回りでも、クルマを持つ事による、出費の多さを懸念して「クルマなんて買えないよ」という声を多く聞くように思う。
凋落傾向というクルマ産業だが、まだまだ日本の基幹産業に違いない。
これを、どう生かすか延ばすかによって、日本の雇用状況や、如いては技術、(製造、科学など)の維持向上が図れると感じたのだがどうだろうか?
税金と言えば、ちなみに、燃料、ガソリンにも膨大な税金が在る事を、重ね重ね申し伝えたい。。。
軽油 税金と相場に踊らされている軽油価格とは。。。
https://minkara.carview.co.jp/userid/124785/blog/11198002/
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Posted at
2010/12/12 10:21:31