
スバルの「ヨンク」と、ブル510の怪しい関係を皆さんはご存知だろうか?
実は、スバルのAWDの原点に、ブルーバード510もひそかに関わっていたというオハナシを・・・・
昭和45年頃まで東北電力では、冬季の降雪時をにらんで、送電線などの点検作業及び巡回用として、シープや国産のジープタイプの、ミリタリー派生型のヨンクを採用していた。
しかし・・・
冬季以外は、走行性や快適性に置いて作業員に苦痛を強いる事が多く、冬季でさえヒーターの効きが弱いなど数々の問題を抱えていた。
東北電力では、そんな作業員の負担を軽減する為に、あるヒントを思いついた!
まずは、当時量産FWDとして発売されていた「スバルff-1」に着目し、富士重工に対して、コレにリヤを駆動するリヤシャフトを付加して、乗用車タイプのAWDができないか?ハナシを持ちかけたが・・・・
当時の概念では、ヨンクと言えば「ジープタイプ」しか無く、市場性が無い・・という判断で、やんわりと断られてしまった。
(実はこの時、富士重工社内でも、同じアイディアがあったのだが、ヨンクは売れないだろう・・・という体勢の声でNGになっていた・・・閑話休題)
それでも諦めきれない東北電力は、スバルのディーラーであった、「宮城スバル」に、「ヨンク乗用車製作」を打診して、「スバル1000バン」に、ブルーバード510のリヤアクスルを装着した、まさにプロトタイプAWD車を開発した。
昭和46年の冬から冬季の山に分け入り、走行試験を繰り返し、さすがにジープタイプのヨンクの性能は越えられ無かったが、快適性や積載性などでは、それまで主流であったジープタイプのAWDとは雲泥の差が認められ、その実績を基に、富士重工へアプローチした結果、本格的な数台の試作車が造られ、商品化への取り組みが始まったのであった。
これらの試作や試験をバックボーンに、昭和47年9月には世界初の乗用車タイプAWDである「エステートバン1400(4WD)」が、そして昭和50年1月にはセダン「レオーネ4WD」が誕生したのだった。。。
どうしてブル510のリヤアクスルが選ばれたか・・・僕が思うに、たまたまスバルも510も、バネとトーションバーという違いはあれどリヤサスが「セミトレ」であったからではないか?と思うのだ。。。
確かにそれでもかなり無理があり、当初の試作車は、センターにドライブシャフトを貫通させるために、
切った貼った をし、室内に剥き出しのドライブシャフトを、カバーを作って覆っていた・・という記録もある。
それでも信念を曲げずに、乗用車タイプの「AWD」を作り出した、努力には頭が下がる思いである。
「必要は発明の母」
とも言うが、まさにスバルの「ヨンク」は、そういった思いから生まれた名車であったと言えるだろう。そして、その影に510の姿が見えるとは、ブルーバード・フリークとして誇りに思える逸話だと僕は思っているのだ。
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Posted at 2008/03/10 00:52:16 | |
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