
11月10日に座間事業所で、恒例の「日産車フェア」があったのだが、フェアと同時にヘリテージコレクションの公開もあって、もちろん僕は、もう何度目かのヘリテージコレクションにも足を運んだ。
ヘリテージコレクションの入り口のホールに置かれていたのが、
「ELGRAND The Sports Premium Concept」
まさか、ここでお目にかかれるとは思っていなかったので、じっくりと眺めて来た。
シャイニーオレンジ のボディカラーに、R35のブレーキが奢られている痩身のコンセプトモデルで、見た目もノーマルより精悍さが増して、この日も多くの人の目を惹きつけていた。
この手の、本当にデカイ系のミニヴァンの先駆者なんだが、ここ数年は後発のオラオラ系の他社ミニヴァンに押されまくって、正直、存在感も希薄。
根本的な商品力の弱体化も気になるが、この手のミニヴァンでありながら、どうしてこんな設計をしたのか不思議でたまらないポイントがある。
そのポイントを改善しなければ エルグランド は未来永劫
「KING OF MV」にはなれないと思っているのだ。
正直、欠陥ともいえよう致命的な気になる点はセカンドシートのシートベルトの位置だ。

セミアニリンのレザーシートは高級感がいっぱいでオットマンも快適なんだが。
具体的に見てみると、

当日、僕がシートに座ってシートベルトをかけたの画。
当日、僕が実際にシートベルトをかけてみた画像を UP してみたのだが、何か気付かれただろうか。
そう、シートベルトがピラーから生えているのだ。
ミニヴァンで、ピラーからシートベルトが出て来るなんて、もはや現代では「時代遅れ」以上の安全性軽視とも取られない問題点だと思うのだが。
一昔前のミニヴァンも、ピラーからシートベルトが生えていたのが当たり前だったけど現代ではねぇ。
確かに一昔前までは、ピラーからベルトが出ているのも不思議ではなかったのだが、現代のミニヴァン事情や安全面を考えれば、シートのスライド量の多いミニヴァンでは、シートの位置や、ちょっとしたシートバックの角度で、
これはフロントシートなんだが、シートの位置でベルトが無意味に。
シートベルトの効力がまったく無くなってしまうのだ。さらに角度も悪さして、
日産の取説より・・・ここまで角度はフツウ付けないだろうが、どちらにしても、これに近い状態に。
安全性にも問題が出てしまうだろう。
じゃぁ現代のミニヴァンのスタンダードはと言うと、特に、あのトヨタに花を持たせるのはしゃくなんだが、直接のライヴァル(相手は、どうもそう思ってないらしいが:閑話休題)の室内の様子を表したカタログで見てみると、
アルファードは二代目からシート内蔵型シートベルトを採用していた。
シート内蔵型のシートベルトが採用されており、これならシートがどこにいてもベルトの位置関係で、ベルトの掛かりが甘くなったり、首吊りの心配がない様になっている。
ゴーンのせいで、開発が遅れて設計次年が古いから仕方ないでは、ちょっと安全性を軽視し過ぎているんじゃあないかと思うのだが如何だろうか。
強度計算、構造計算でかなり難しいのは分かるのだが、こうしたポイントも積極的に見直す姿勢が、ライヴァルと互角に渡り合える商品力の維持という事にもつながると思うのだ、ぜひぜひ日産には見直しを考えて欲しいと願う次第なのだ。
四代目のルノーエスパスでも、シート内蔵シートベルトの様子が分かる。
Posted at 2019/12/04 12:21:39 | |
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