
先般、いつもの栃木人と東京で合流し…夕刻からのメーンエベントについては改めて書き連ねるが、合流から夕刻までの間に、話題の表題映画を見る事に。
…まさに事故発生の県に住み、地元も当時の転勤居住地も準原発災害地域とも言える身、やはり思い入れはある。
できれば、そんな映画は近年シネコンも開業した地元で…しかも、あの震災の発生日に見られれば思いも馳せたのだろうが、その頃は東京への転勤話も佳境ながら、自分の準備もままならず…
あの当日も、やっと従来部署の問題に見切りをつけ、引っ越し数日前にして
準備に本腰を入れたところで、とても映画に時間を費やすなんて…って状況。
転勤後もしばらくはゴタゴタ…そしてコロナ騒動で世の中も映画どころじゃなくなり、今回相手から話を持ち掛けられるまで、正直ずっと忘れてたのも本当のところ。
実際、んな栃木人のほうが今回の映画にも思い入れがあり、従来から色んな映画を見てるベテランでもあるので、そこはお任せし…
東京駅で合流ってのもあり、日本で最も有名な映画館である有楽町マリリンで見る事に。
まさか自分が、こんなトコで映画を見る人生に、なるとはねぇ…
あたしゃ未だ映画ったら、窓口でチケット買う経験しかないが、さすがベテランはスマホから端末にピピッとやって終了。
館内には、県内・会津学鳳高校の生徒さんによるという、映画のシーンと富岡・夜ノ森の桜を描いた
黒板アートが。
ここの桜は地元から1時間足らずで行けるが、しばらく市外に転勤しており、その最中にあの出来事で長らく立ち入り禁止となったのもあり、改めて確認すると
最後に見たのは14年前か…
これは地元被災地での映画館でこそ展示してほしいと思いつつ、こうして現物を目にできるのも、都会の映画館に来てるんだなって実感にも。
そして中に突入…
自粛が解除された頃合いだったが、んでも椅子は1つおき。
いくら日本有数の映画館っても、逆に歴史があるゆえ最新のシネコンなどに比べると、設備面で劣る部分もあるのかな?
でも正面の舞台は、試写会などで出演者が挨拶に登壇するような由緒があるらしく、ここでしか得られない感慨深さがある。
そして映画が始まり…
うん内容的には、当事県の者として長らく伝え聞いてきた事を「基本的には」忠実に再現され、映像的にも圧巻で思った以上の見ごたえ。
見たいと思いつつ、どこかで公開を冷めた目で見てた部分もあったが、純粋に見てよかった。
そして、あの日に地元で見れなかったのは残念だが…
その後に世の中は、こんなコロナの状況になり、当時は他県から「フクシマのヨゴレは来るな!」と言われて9年の時を経て、その時に来るなと言ってた地域に自分が赴き、今度はソコで再び他地域から来るなと言われる因果など…いま「汚染地域」の首都圏で見るからこそ、感じる思いもある。
また映画の内容については…まぁこんな題材なので、色んな賛否があるとも知った。
とくに東電(の作業員)賛美が目立ち、責任追及が見えないとか、当時の菅首相を模した人物を明らかに敵視した描き方などの意見が、目についた。
フィクションとはいえ実際の出来事・実際の登場人物も出てるので、もし事実に反する描き方があったのだとしたら、残念。
ってもアタシ自身、震災数年後の一時期は関連する部門にも在籍し、「あの時あの場所にいた」上司いわく、その目で実際に見た事を、「あの菅が来やがって…」なんて映画の印象とたがわぬ言いっぷりだったので、何が正解かは分からないが…
また確かに、一連の問題が見えてこない内容は物足りなさもあるが…かといって何でもかんでも詰め込めば、逆に限られた時間では1つ1つがおろそかになってしまうのも、あるのだろう。
事実誤認な描写があったかどうかは分からないが、ただ作業員たちが命を懸けて日本を救ったのは明確な事実であり、それが当映画の主題。
あまり小難しい事は考えず、純粋に現場の奮闘を描いた極上エンタメとして見るのが、いちばん幸せな見方なのかな…とも感じた久々の映画鑑賞でした。
Posted at 2020/07/11 18:48:52 | |
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