煌々と灯るビンボーランプ。当初は1つ残っていた燃料計のセグメントも今は全部消えた。まさにガス欠の危機。いつものエネオスに駆け込んで満タン給油すると・・・26リットルしか入らない。燃料タンクは35リットルなので、9リットル近く残っていた計算だ。燃料計の設計が悪いので、残り10リットル以下になるとどれだけ残っているのか知る術がない。燃料警告灯が点いてから100㎞は走れる、と認識しているが、いつ点いたのか忘れてしまうこともある。結局、心理的限界で実際使える燃料は26リットルほどである。設計者はユーザーにあまりギリギリまで使ってもらいたくないらしい。
仙台から秋田まで往復すると、距離はだいたい400㎞だ。26リットルの燃料で往復するには、リッター15.4km走ることが必要だ。サンバートラックにはなかなか厳しい数字だ。速度が上がれば上がるほど、燃費は悪くなる。13号線のバイパスや東北自動車道で高速走行すると、リッター15.4kmは達成できない。荷台に背の高い幌などを付けているとなおさらだ。
ところが、今回の秋田往復は燃費が良かった。スタートする時点で燃料計の上1つセグメントが消えていて、これは絶対無給油で往復できないと思っていた。秋田に着いて、燃料計が丁度半分を指していたので、「これはいけるかも?」と思い始めた。高速走行時の「軽さ」が今までとは違う。いままでの幌は音からして「バサバサ」「バタバタ」鳴っていたし、バックミラーに映る幌もエリマキトカゲみたいに膨らんでいた。今度のは無音。バックミラーの中でも幌が膨らんでいる気配はない。風洞に持ち込んで比較したくなった。
今回の幌でいままでと違うのは、ウインドディフレクターである。ぱっと見でも効果ありそうで、実際にも効果が大きい。ディフレクターがないと、幌の前面のキャビンから出ているところに当たった風が、幌の上面と側面に乱流を起こし、幌をバタバタと揺さぶる。しかし、ディフレクターがあると風は幌の上面にスムーズに流れ、幌はバタつかない。その違いが1割以上燃費を向上させているようだ。
自動車のボディ作りは面白い。軽トラックや軽トレーラーは実験台として好適である。軽トラの幌は今回の全高2.1メートルウィンドディフレクター付き仕様がバランス的にベストとの結論に至った。次はトレーラーのトランポ兼キャンパーである。3月中には試作1号機を走行試験にかけたいと思っている。
Posted at 2020/02/29 01:00:48 | |
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