私はいつもスマホのGoogle Mapをナビがわりにしている。ときどき道のないところで「左に曲がれ」と言ったり普通に幹線道路を直進しているときに「Uターンしろ」などと騒ぐことがあるが、大抵は無視していればそのうち落ち着きを取り戻して普通に案内を続ける。
しかし、今回はひどかった。突然「右に曲がれ」と言い出したので右に曲がったらそこで大混乱になり、「Rerouting・・・」と独りで悩んで、そのままMapが落ちてしまうという症状が多発。グローブをはめた手で苦労して再起動しても、また5,6分でアプリが落ちることの繰り返しになった。騙し騙し起動しながらGoogle先生の指示に従って走ること1時間・・・「あれ?この景色ついさっき見たような気が・・・?」
なんと、一周1時間ほどの道をぐるっと回らさせられていた。気温35℃の中である。もうぐったりして、新しいルートを試そうという気も失せてしまった。そのままアジアハイウェイ13号線に出て、まっすぐDien Bien Phuに向かった。
帰りもまたやらかしてくれた。ホテルを出発する前に、近くのガソリンスタンドを検索してそこを目的地にしてGoogle先生の指示に従った。すると、田んぼのあぜ道に向かって「左に曲がれ」と言い出した。その交差点の傍には目的のガソリンスタンドではないが、別の会社のガソリンスタンドがある。「別にここで入れてもいいんだけど、まあ最初の設定のところにするか」と思いそのままあぜ道に進入した。
そして、用水路の手前で「左に曲がれ」と言う。見ると、それは用水路の土手の上で、バイクの走れる場所の幅は30~50センチほどしかない。そこを踏み外せば田んぼか用水路に落ちてしまう。「Google先生、ここは道じゃないよ?」と思うが、Google先生はこの土手を200mくらい行って、右に曲がって100mくらい行ったところに目的地のガソリンスタンドがあると言う。
「もうすぐみたいだから」と思って土手を走り、指示どおり右に曲がるとそこは民家の庭先のようなところで、そこに直径5センチくらいのレンガ片を敷いて舗装したばかりの道だった。これがものすごく走りにくい。そんな道を100mくらい悪戦苦闘して走ったところで先生は「目的地周辺です」と言う。
どこをどう見ても畑と民家しかない。それに、そもそもガソリンスタンドが存在するような場所ではない。閉鎖されたとか、休業中だとかいうことは絶対にあり得ないようなところだった。なぜGoogle先生はこんなところに連れてきたのだろう。
気を取り直して別の用水路の土手をたどり、別の民家の庭先を突っ切り、元の国道に復帰した。しばらく走ってからガソリンスタンドで給油できたから問題なかったのだが、かなりのタイムロスになってしまった。これから省道113号線(スーパー酷道)を200キロ以上走って山越えする。出発が遅れたのでハノイ帰着は夜の11時になると先生は言う。まあしかし、アジアハイウェイ13号線に入ってしまえば80キロくらいで飛ばせるから、10時前には帰れるだろうと予測する。
そこから延々スーパー酷道を辿り、国道に戻り、夕方6時前にアジアハイウェイ13号線に乗っかり、「さあ、ここからはスムーズだな」と考えていると、Google先生は「左に曲がれ」と言う。「?」と思ったが指示に従う。すると、しばらくして気づいたが、Google先生はアジアハイウェイ13号線ではなく、「こっちのほうが距離的に近いよ?急いでるんでしょ?」と気を利かせて複数の険しい峠を越えるスペシャル酷道を指示してきたのだった。
あたりは段々暗くなり、急にひんやりとしてきて、峠付近では濃い霧が出てきた。さらに、土砂降りの雨。アジアハイウェイを80キロで帰るつもりが、峠道を40キロ程度でそろそろ走ることに。これでは先生の予想どおり、11時頃に到着することになるだろう。焦って事故してもばからしいので、家にメールを入れて11時帰宅を知らせておく。
結局ハノイ近郊の道で飛ばして挽回して、10時半には帰ることができた。が、今回のGoogle
先生の大ボケぶりは、ちょっと限度を超えていると思う。先生の言うことは素直に聞いてはいけない・・・。
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VERSYS-X300 | クルマ
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2018/04/17 00:50:11