寒い朝でも朝日が当たる頃にはカメたちが陸場に上がってきて日光で暖をとろうとする。水槽の水温は16~18℃であまり変化しないので、暖房を入れて室温が水温より高くなったときと日光が当たって暖かいときだけ陸に出てくる。カメはなかなか賢い生き物である。
うちのkeiはFFだが、軽乗用車には大抵4WDが設定されている。4WDの設定がない車種を探すのが難しいくらいだ。このような4WDの乗用車のことを「生活四駆」と呼んでいるようだ。雪国の生活に欠かせない四駆乗用車というような意味なのだろう。
では、軽乗用車の4WDは雪国の生活でそれほど大きな利点があるものなのだろうか。凍結・圧雪の坂道と15~20センチくらいの深雪の中を走る場面を考えてみる。なぜなら、この二つが冬道で難儀する典型的な場面だからだ。
まず、凍結・圧雪の坂道を登る場面では、4WDは確かに楽である。アクセルを強く踏んでもホイールスピンしないから安定して登れる。だがしかし、軽乗用車は元々FWDなので、そこそこ登坂力がある上に尻ふりを起こしにくい。それに、4WDでないと登れないような坂はおっかなくて下れないので、実は4WDの登坂力が生きる場面はあまりない。自宅の前が4WDでないと登れないような急坂になっているというような特殊な事情がある人以外には「欠かせない」というほどでもない。
次に、深雪の中を走る場面を考えてみる。FWDだと、前進する勢いを殺さないようにしてローギアでアクセルを大きく踏み、激しく前輪を空転させて進む。軽自動車はタイヤ外径が小さいので、タイヤの前にある雪の壁が大きな抵抗になってしまう。それで、前輪を空転させてロータリー除雪車のように雪を蹴散らすのである。後輪は前輪が除雪した轍を通るので抵抗は少ない。一方、4WDだとここで困ったことが起きる。車輪の回転トルクが小さすぎて前輪が空転しないのだ。雪の抵抗に負けて止まってしまったら、MTだとエンストを繰り返し、ATだとエンジンが唸るだけで車輪が回転しない。スタックから脱出するには、主たる駆動輪(前輪)に十分な駆動力を供給してやる必要があるのだが、軽乗用車は非力すぎるのだ。
軽自動車の4WDにスタック脱出能力を期待するなら、軽トラのようにエクストラローギアを設定するか、クロカンのように副変速機を装備する必要がある。軽乗用車の「生活四駆」はあまり生活に役立たないというのが実感である。
Posted at 2013/12/16 23:03:36 | |
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