お酒を呑んで詩人気どりになりました♪

　「菊姫　吟醸　あらばしり」（菊姫酒造）を呑みました。石川県のお酒です。

　槽かけし醪荒走り今年酒　

　義父がかつて作った俳句です。「ふねかけしもろみあらばしりことしざけ」と読みます。酒造りの工程の言葉が入っていてわかりづらいです。「槽かける」とは圧搾の工程の仕事をすることです。「荒走る」とは醪を絞ると亀口から酒が勢いよく流れ出るのですが、その状態のことです。
　あらばしりということで荒々しいのですが端正なお酒です。生まれたてなのですが奥深さが感じられます。吟醸酒の風味が素晴らしいです。菊姫に惚れてしまいました。
　ラベルには王維の詩がありました。

　　　　送別　　王維
　　　渭城朝雨浥軽塵　
　　　客舎青青柳色新　　
　　　勧君更盡一杯酒　　
　　　西出陽関無故人

　私の好きな漢詩なのですが、違和感を覚えました。題名が私が高校時代に勉強したものと違います。正しくは「送元二使安西」です。書き下し文であらためて紹介しましょう。

　　　元二の安西に使いするを送る
　　渭城の朝雨軽塵を浥す
　　客舎青青柳色新たなり
　　君に勧む更に尽くせ一杯の酒
　　西のかた陽関を出づれば故人無からん

　お酒を呑んだのに頭がさえています。もうちょっと呑もうかな～♪