
私が二十歳の頃に『彼の初恋』という小説を読んだ記憶があります。当時人気だった小説家高橋三千綱の作品です。内容はすっかり忘れてしまいましたが題名は今でも忘れていません。初恋ではありませんでしたが、熱烈な恋をしていた時に読んだからでしょうか。
社会人になってすぐの頃、テレビから真子ちゃんが歌声が聞こえてきました。真子 ちゃんは「
狼なんか怖くない」「わたしの首領」といった阿久悠・吉田拓郎コンビの曲でスターになったので当然ファンでしたが、この曲はそれまでとは雰囲気が違ったので印象に残っています。
「彼が初恋」(作詞:有馬三恵子、作曲:筒美京平)は、1980(昭和55)年にリリースされた石野真子の11枚目のシングルです。翌年には憎っくき長渕剛との結婚で引退してしまいました。(後に芸能界復帰)
石野真子は『スター誕生!』出身で司会も務めました。ある日曜日の朝『スター誕生!』見ているとこの歌を歌う美少女がいました。のちにキョンキョンと呼ばれる小泉今日子でした。キョンキョンは真子ちゃんの大ファンだったのですね。
実はこの曲は曲名と歌詞の一部は変わっていますが、南沙織の「ふるさとの雨」という曲のカバーなのです。
作詞は有馬三恵子です。南佐織の「
17才」「潮風のメロディ」「ともだち」「純潔」「哀愁のページ」「早春の港」「傷つく世代」「
色づく街」といった初期の曲は全て有馬三恵子さんの作詞です。有馬三恵子さんがシンシアを育てたと言っても過言ではありません。
今日、有馬三恵子さんの訃報に接しました。平成の終わりに昭和に輝いていた人がまた一人あの世へと旅立ってしまいました。シンシアの曲以外にも伊東ゆかりの「小指の想い出」、小川知子の「初恋のひと」、にしきのあきらの「愛があるなら年の差なんて」、伊丹幸雄の「青い麦」、金井克子の「他人の関係」、布施明「積木の部屋」、風吹ジュンの「愛がはじまる時」、浅野ゆう子の「恋はダン・ダン」といった曲をヒットさせています。
謹んでご冥福をお祈りします。
Posted at 2019/04/22 18:11:44 | |
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流行歌研究会 | 音楽/映画/テレビ