
7月24日、作詞家の山川啓介氏が亡くなりました。72歳でした。謹んでお悔やみ申し上げます。
山川氏のお名前は昭和歌謡の中で数多く見かけました。私が一番最初に意識したのは「太陽がくれた季節」(作曲:いずみたく)だと思います。村野武範主演のドラマ『飛び出せ!青春』の主題歌ですね。次作の『われら青春!』ともどもまさしく私の青春時代に夢中になったドラマでした。いずみたくシンガーズが歌った『われら青春!』の主題歌「帰らざる日のために」(作曲:いずみたく)も山川氏の作詞でした。そして、山川氏の名前が私の頭の中に間違いなく刻み込まれたのがこの曲なのでした。
「ふれあい」(作詞:山川啓介 作曲:いずみたく)は、1974(昭和49)年に発売された中村雅俊のデビューシングルです。雅俊さん自身が主演した『われら青春!』の挿入歌でした。孤独をいつしか売り物にしてさびしがり屋と勘違いしていたあの頃、心にしみた曲です。
実は私にとってこのドラマと中村雅俊という存在は私の人生に大きな影響を与えたのです。なんとなく大学にでも行きたいなと思っていた高校生だった私が、絶対に大学に行くんだと思わようになったのが雅俊さんの存在だったのです。ドラマの中でギターの弾き語りをする沖田先生は私の目標となる存在になったのです。慶應義塾大学に入学して雅俊さんの後輩にはなれませんでしたが…。
山川氏に話を戻します。アニメの主題歌の作詞もたくさんされているそうですが、よく知りません。本名の井出隆夫名義で子供向け番組向けの曲への作詞もしているようです。堺正章の歌った「北風小僧の寒太郎」(作曲:福田和禾子)が氏の曲だったとは今回調べて知りました。この曲はけっこう好きなんです。
でも、やっぱり歌謡曲ですよね。 矢沢永吉の「時間よ止まれ」「チャイナタウン」(作曲:矢沢永吉)も山川さんだったんですね。岩崎宏美の「聖母たちのララバイ」(作曲:木森敏之&John Scott)「家路」(作曲:木森敏之)、八神純子の「Mr.ブルー 〜私の地球〜」(作曲:八神純子)、滝ともはる&堀内孝雄の「南回帰線」(作曲:堀内孝雄)、町田義人の「」戦士の休息」(作曲:大野雄二)、野口五郎の「グッド・ラック」(作曲:筒美京平)もそうなんです。意外なところでは「オフコース」の2枚目のシングル「夜明けを告げに」(作曲:加藤和彦)なんてのも作詞しているんですね。
先日の平尾昌晃氏に続き、昭和歌謡界を彩った方がいなくなってしまいました。昭和はますます遠くなります。淋しいですね…。
Posted at 2017/07/28 21:16:50 | |
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流行歌研究会 | 音楽/映画/テレビ