ついに藤井聡太が29連勝を達成した。とてつもない快挙である。しかもまだ中学生ですからね。昨日のNHKの朝7時のニュースはトップで取り上げられたが、今日の朝は全ての局がこのニュースをトップにするでしょうね。
将棋がこれほど注目されるのは羽生善治が七冠を達成した時以来である。いや、それ以上かも知れない。50年来の将棋ファンとしてはこんなに嬉しいことはない。でも、ちょっと考えてしまう。どのくらいの人が藤井君の将棋の内容まで知っているのだろうか?その前に藤井君以外の将棋の棋士を何人知っているのだろうか?
藤井君が四段、すなわちプロになって初めて対戦した加藤一二三九段は知っている人が多いだろう。藤井特需でテレビにもよく出ている。「ひふみん」の愛称で親しまれているが、偉大な棋士なんです。藤井君の28連勝の前日の対局で残念ながら引退が決まってしまった。
今年の名人戦で対戦した棋士は誰だったでしょうか。名人戦は一番長い歴史を有している。名人位は将棋界の頂点なのである。将棋ファンなら知っていて当然である。
今期の名人戦は佐藤天彦と稲葉陽というともに20代のフレッシュな対決であった。上が佐藤天彦で名人位を防衛した。
名人位と言えば実力制第十二代名人資格保持者である森内俊之が、A級から降級した後フリークラス宣言をしたのには驚いた。小さい頃から羽生のライバルで名人戦でも激闘を繰り広げた名棋士なのである。
次の棋士は、藤井君が対戦してきた棋士です。知っている人はいますか?
豊川孝弘七段 浦野真彦八段 北浜健介八段
竹内雄悟四段 有森浩三七段 大橋貴洸四段
所司和晴七段 小林裕士七段 星野良生四段
千田翔太六段 平藤真吾七段 金井恒太六段
横山大樹アマ 西川和宏六段 近藤誠也五段
都成竜馬四段 阪口悟五段 宮本広志五段
梶浦宏孝四段 瀬川晶司五段 藤岡隼太アマ
澤田真吾六段 増田康宏四段
さすがに全員の顔は浮かびませんが、名前は知っています。AbemaTVの将棋チャンネルや囲碁将棋チャンネルを観ているからね。
さて、神谷広志である。藤井君の連勝記録が注目されるようになるとメディアに名前が出るようになった。藤井君に破られるまで、28連勝という記録を持っていた棋士である。私と同世代だ。もちろん素晴らしい棋士なのだが、タイトルの獲得はない。そのくらい棋戦に優勝するのは大変なことなのだ。
今回藤井君に破られた後のインタビューで「「ちょっと前からこうなることは覚悟していましたが、実際に記録を抜かれてみるとさみしい気持ちがたくさんある。藤井さんに対しておめでとうと言うべきなのかも知れませんが、私はそこまで人間ができていないですね。でもおめでとうと言うべきですね」と言っていた。正直な感想だろう。今回の騒ぎが収まれば忘れられてしまうだろうが、私は忘れない。
それにしても恐るべき14歳が現れたものだ。このまま勝ち進んで竜王位を獲得することはあるまいが、もしかするとと思わせてくれる。これから連勝記録をいくつまで伸ばすのだろうか。羽生対藤井のタイトル戦は実現するのだろうか。これからの将棋界が楽しみだ。
Posted at 2017/06/27 05:39:25 | |
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