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「人間晩年図巻 2004-07年 関川夏央 著 岩波書店」を読了。
「人間晩年図巻」という本の存在は知っていました。最初見たときには山田風太郎の『人間臨終図巻』と勘違いしていました。現在までに「人間晩年図巻 1990-94年」「人間晩年図巻 1995-99年」「人間晩年図巻 2000-03年」「人間晩年図巻 2004-07年」「人間晩年図巻 2008」が出版されています。今までは気にはなっていましたが、手に取ることはありませんでした。なぜ今回読もうと思ったのかはわかりません。歳を取ったといことなのでしょう。
著者の関川夏央氏については名前だけは知っています。氏は1949年生まれということですから私より一世代上の作家ということになります。著書を調べましたが読んだことはありませんでした。
2004年に死んだ人々
網野善彦(肺がん・76歳)
ロナルド・レーガン(アルツハイマー、肺炎・93歳)
マーロン・ブランド(呼吸不全・80歳)
フランソワーズ・サガン(心臓疾患・69歳)
本田靖春(多臓器不全・71歳)
2005年に死んだ人々
星ルイス(肺がん・56歳)
阪田寛夫(うつ病、肺炎・79歳)
岡田史子(心不全?・55歳)
ロック岩崎(墜落による心臓破裂・53歳)
貴ノ花(初代)(口腔底がん・55歳)
杉浦日向子(下咽頭がん・46歳)
仰木 彬(肺がん・70歳)
2006年に死んだ人々
茨木のり子(くも膜下出血・79歳)
宮川 泰(虚血性心不全・79歳)
今村昌平(肝臓がん・79歳)
吉村 昭(舌がん、腎臓がんの末期治療中に自死・79歳)
ジョセフ・オツオリ(交通事故・37歳)
青島幸男(骨髄異形成症候群・74歳)
2007年に死んだ人々
宮本邦彦(事故死(自殺しようとした人を助け電車にはねられ死亡・53歳)
石立鉄男(動脈瘤破裂・64歳)
向坂ゆき(老衰・104歳)
ミケランジェロ・アントニオーニ(94歳)/イングマール・ベルイマン(89歳)/小田実(75歳)
谷口千吉(誤嚥性肺炎・95歳)
真部一男(大腸がんの肝臓転移・55歳)
ほとんどの人は知っています。ミケランジェロ・アントニオーニとイングマール・ベルイマンは知りません。映画監督と言うことですが文章を読んでもわかりませんでした。ロック岩崎氏と宮本邦彦氏も知りませんでしたが、文章を読むとわかりました。
向坂ゆき氏は知りませんでした。文章を読んで日本のマルクス経済学者の向坂逸郎氏の妻であることを知りました。この本は標題の人物だけが書かれているわけではありません。向坂夫妻よりも岡崎次郎氏についての記述が衝撃的でした。岡崎夫妻の最期がすごいのです。知りたい人は本書を読んでください。ネットで調べてもわかるはずです。
私のブログでも訃報を扱うことが多いのですが、始めたのが2009年ですからここで述べられている人は当然のことながら取り上げていません。唯一棋士の真部一男氏だけは「
将棋界のプリンス」で書かせてもらいました。作者は「彼が指さなかった最期の一手」というサブタイトルで書いてあるのですが、私も同じことを書きました。
正直なところこの本を読むのは辛かったです。時間がかかりました。途中から「俺の最期はどうなるのかな」と考えながら読んでいました。
Posted at 2022/02/20 14:00:03 | |
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