今日乗ったタクシー、私の嫌いな(頭が天井につかえるから)TOYOTA VIOSだったのだが、さらに悪いことに、シートベルトのバックルがシートの隙間に押し込まれており使用できなかった。乗用車の後席でも、バスに乗ったときでもシートベルトは常に締めているので締めないでいるとかなり気持ち悪い。それでも安全運転ならまだいいが、ベトナムの常で頻繁に急ブレーキがかかるから、いつもしっかり踏ん張っていなければならない。
シートベルトのバックル、隠せない構造にできないだろうか。日本車の多くはバックルを隙間に押し込みやすくしているとしか思えないようなデザインになっている。欧州車や韓国車は金属の棒や板でバックルが立ち上がったまま保持されているか、シートの座面の窪みに固定されていて、隙間に押し込めないようになっている。シートベルトを使わない人の邪魔にならないように隠しやすいデザインにするというのは「お客様の要望により」ということなのかもしれないが、良心的な姿勢とは言えないだろう。
良心的でないと言えば、TOYOTA INNOVA の後席のシートベルトもそうだ。シートベルトがすぐにロックすると「窮屈だ」と言う人がいるのだろう。急ブレーキをかけてもすぐにはロックせず、肩ベルトがかなり引き出された後にロックする。これなら確かに窮屈ではないのかもしれないが、事故に遭遇した場面を想像すると、普通は衝突の前に急ブレーキを踏んでいるはずだから、上体がかなり前に移動したあとにシートベルトがロックし、そのまま衝突することになる。すると、上体の移動量が多くなり、車体と頭部との衝突を避けられなくなるのではないだろうか。この問題はJNCAPの衝突試験では再現されない。衝突試験ではブレーキを踏まないままいきなりズドンと衝突するからだ。前席と違って後席にはシートベルトプリテンショナーもエアバッグもない。ロックしにくいシートベルトが安全なのか、検証したほうがいいと思う。
メーカーは、たとえユーザーが文句を言ったとしても、「安全のためにはこの設計を変えるわけにはいかないんです!」と言い切るぐらいの筋の通ったところを見せてくれるといいと思うのだが。日本のメーカーには難しいだろうか。
Posted at 2017/10/25 00:57:26 | |
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