今年の3月に廃校となってしまった足利女子高等学校の取り壊し工事ですが、最終段階になっていました。先月末に確認した時は図書室や音楽室などがあった校舎だけが残っていたのですが、今日確認するとそれも壊されていました。あるのは瓦礫の山でした。1分ほど立ちつくしてしまいました。覚悟はしていましたが悲しくなりました。その時に頭に流れてきたのがこの曲でした。
「廃虚の鳩」(作詞:山上路夫 作曲:村井邦彦)は、1968(昭和43)年に発売されたザ・タイガースの7枚目のシングルです。加橋かつみ(トッポ)がリード・ボーカルを務めていました。ジュリーがリード・ボーカルだった「シー・シー・シー」と「青い鳥」の間に発売されたのですが「廃虚の鳩」はあまり売れた印象がありません。当時小学生だった私にはこの歌は理解できませんでした。不思議な曲と言うことで逆に印象に強く残っていました。
トッポはこの曲を歌った半年も経たないうちにザ・タイガースを脱退してしまいます。その後ミュージカル『ヘアー』東京公演の主役を務めたり、ユーミンの曲「
愛は突然に」歌うなどの活動をしていたのですが全く知りませんでした。1982年にタイガース同窓会としてリリースした「十年ロマンス」や「
色つきの女でいてくれよ」で久しぶりに見ました。それももう40年前のことです。
これでブログを終えるつもりだったのですが何か違和感がありました。何だろうとちょっと考えてみました。「廃墟の鳩」という言葉でした。鳩などいなかったということではありません。今日見たのは廃墟なのかということです。辞書で見ると廃墟とは「建物・町などの荒れはてたあと。」とあります。今日見たのは荒れ果てたあとではなく取り壊したあとなのです。そしてその後には新しい校舎ができるのです。それを楽しみにしたいと思います。
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流行歌研究会 | 音楽/映画/テレビ
Posted at
2022/11/10 20:42:38