
「今日は呑むんでしょう?」
「呑みたいけれど、車で来ちゃったから…。」
「そういえば車替えたんだね。なんという車?」
「CX-5と言うんですよ。」
「赤のCX-5か、素敵な車だね。」
「ツゥさんもゆったり乗れますよ。帰りは送っていきますからね。」
久しぶりの食事はこんなたわいのない話から始まりました。食事は美味しく会話も弾んだのですが、楽しい時間はすぐに過ぎてしまいます。
「スカイレストラン」(作詞:荒井由実 作曲:村井邦彦)は1975(昭和50)年に発売されました。別れの悲しさを感じながらも、表面的には毅然としている女性を歌っています。「なつかしい電話の声に 出がけには髪を洗った」という歌詞には多くの女性が共感するようです。私には女心はわかりませんが…。
作詞はユーミンなのですが、この詞は元々は名曲「あの日に帰りたい」のメロディがつけられ、ドラマの主題歌に決定していました。ところが土壇場になって歌詞を変えてほしいという要望で現在の「あの日に帰りたい」になったのです。今では削除されてしまいましたがYoutubeにユーミンが「スカイレストラン」の歌詞で歌っている動画がありました。宙に浮いてしまった「スカイレストラン」の詞に村井邦彦が曲をつけてハイ・ファイ・セットの曲として発売されたのです。面白いエピソードですが、結果として2つの名曲が生まれたわけですから嬉しいことですよね。
「窮屈ではないですか?」
「いや、ゆったりと座れるよ。いい車だね。なんという車?」
「マツダのCX-5ですよ。さっき言ったじゃないですか。酔っているんですか?」
「ごめん、ごめん。これ高いんでしょう?」
「わたしにとってはたしかに高い買い物です。でも独身時代最後の贅沢だと思って、思い切って買っちゃいました。」
「えっ?」
「ツゥさんに報告があります。」
そのあとは心の耳をふさいでいました。
ブログ一覧 |
流行歌研究会 | 音楽/映画/テレビ
Posted at
2013/04/20 07:04:46