
「そこに山があるから」
「なぜあなたはエベレストに登りたいのでしょうか」との質問への登山家のジョージ・マロリーの答えです。小学校の頃、なんかカッコいいなと思いながらも何を言いたいのかわかりませんでした。
風の「
あいつ」を聴いていたら、さらに昔の歌が頭の中に思い出されました。どちらもなんか違和感を感じていました。
「雪山讃歌」は、1958(昭和33)年にダークダックスによって発売されました。翌年の紅白歌合で歌われました。デューク・エイセスやボニージャックスなども歌っています。また1961(昭和36)年からは『みんなのうた』で放送され、多くの人に知られるようになりました。私が小学校の頃にはみんな当たり前のように歌っていました。
この曲はアメリカ民謡の「いとしのクレメンタイン(Oh My Darling, Clementine)」のメロディに第一次南極観測越冬隊隊長であった西堀榮三郎が詩をつけたものです。1927年(昭和2年)のことでした。西堀氏が所属していた京都帝国大学山岳部の愛唱歌から、徐々に登山愛好者へと広まっていったのです。この歌の発祥の地である群馬県の鹿沢温泉には歌碑が建てられています。冬山の登山はしたくありませんが、名湯である「鹿沢温泉 紅葉館」には浸かりたいものですね。
雪よ岩よ われ等が宿り
俺たちゃ 街には
住めないからに
「いつかある日」は1974(昭和49)年に発売された中沢厚子のレコードです。ダークダックスも歌っていましたが、私が憶えているのは中沢さんの方です。原詩の作者ロジェ・デュプラ(Roger Duplat)は1951(昭和26)年にヒマラヤ登頂中に無くなったフランスの登山家です。享年30歳でした。訳詞をした深田久弥は、名著『日本百名山』の著者です。作曲の西前四郎は英語教師であり、登山家です。みんな山を愛した人たちです。
この曲がヒットしたときは嬉しかった記憶があります。山を歌った曲だからではありません。歌っていたのが中沢厚子さんだったからです。中沢さんは1970(昭和45)年に発売された吉田拓郎のデビューアルバム『青春の詩』の中で「男の子、女の娘」をデュエットしていた歌手なのです。当時はユーミンと並び将来を期待された女性シンガーだったんです。
私は雪山よりもフォークソングが好きなのです♪
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流行歌研究会 | 音楽/映画/テレビ
Posted at
2015/01/10 17:58:55