
私が小椋佳を知ったのは高校生の時でした。名前は井上陽水の『氷の世界』の中の「白い一日」の作詞者として知っていましたが、何者かは全く知りませんでした。
ある日同級生の家に遊びに行き、フォークソングの話をしていると友人のお兄さんが「こんなレコードを聴いたことがあるかい?」と見せてくれたのが『青春 〜砂漠の少年』と『雨』でした。その場で聞かせてもらったのですが、小椋佳の歌は文学に興味を持ち始めたフォーク少年の心の中に染みこんできました。すぐに頼み込んで貸してもらい、テープにダビングして受験勉強の時によく聴いたものでした。
「少しは私に愛を下さい」(作詞/作曲:小椋佳)は、1971(昭和46)年に発売された小椋佳の2枚目のアルバム『雨』に収録されています。小椋佳の曲の中でもよく口ずさんだ曲です。学生時代に暗い下宿で好きだった女性の前で歌った記憶があります。みごとふられましたが…。この曲は小椋佳が「日本勧業銀行」と「第一銀行」の合併の知らせを聞いたときに作った曲だそうです。時代を感じさせますね。今は何銀行になっているのでしょうかね。
小椋佳の存在は世間の人に徐々に知られていきます。1975年に布施明に提供した「
シクラメンのかほり」が日本レコード大賞を受賞すると知名度が大いに高まりました。でも人前に出ることがほとんどなく、写真や映像で紹介されることがなかったので、依然として謎に包まれていたのです。そんな小椋佳がついにコンサートを開く、しかもテレビで放映されるというので期待してNHKの放送を待っていました。1976年10月7日に放送されました。まだこの時小椋佳は銀行員で、当日早退してコンサートに出演したらしいです。
初めて見る小椋佳にちょっと戸惑いました。「この人が小椋佳?」と思いました。初期のアルバムのジャケットに写っていた人物が小椋佳だと思い込んでいたのです。その人が岡田祐介さんだと知ったのは少し後でした。でも歌は素晴らしかったです。テレビの前で感激しました。本物の歌手という感じでした。それからは小椋佳の曲をそれまで以上に意識して聴くようになったです。
ファーストコンサートを収録したアルバム『遠ざかる風景』が、ケンジさんのレコードの中にありました。「少しは私に愛をください」も入っています。ケンジさんもファーストコンサートをテレビで観て感激したのでしょうね。それにしてももう40年以上も前のことになるんですね。いやんなっちゃいます…。
こんな動画がありました。愛をもらいました♪
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流行歌研究会 | 音楽/映画/テレビ
Posted at
2018/06/15 07:49:21