
藤井聡太棋聖の大活躍は「将棋マンガの主人公みたいだ」「いや、マンガでもあり得ない」「漫画を超えている」などと言われています。
私が読んだ将棋漫画は『5五の龍』と『月下の棋士』です。『5五の龍』は学生の頃ですね。好きな漫画家つのだじろうさんのものでした。『月下の棋士』はつい最近のものと思っていたのですが、もう20年以上が経つのですね。能條純一の漫画でしたが、主人公氷室将介の宿敵の名前が滝川幸次(たきかわ こうじ)だったのには笑ってしまいました。
最近の将棋漫画は知らないのですが、『3月のライオン』は題名だけは知っています。ちょっと調べてみると『将棋めし』『ハチワンダイバー』なんかが人気のようです。『
聖の青春』の村山聖を描いた『聖 -天才・羽生が恐れた男』なんてのもあるのですね。
今回は『将棋の渡辺くん』についてです。伊奈めぐみという人の将棋漫画で、2013(平成25)年6月号から『別冊少年マガジン』にて連載されているそうです。描かれている将棋の渡辺くんとは、現在のトップ棋士の一人渡辺明二冠です。そして作者の伊奈めぐみとは渡辺二冠の奥様なのです。『将棋の渡辺くん』とは渡辺二冠の日常を描いた実録漫画なのです。
私が渡辺明の名前を知ったのは、2000(平成12)年に彼が15歳で四段に昇段した時です。天才の中の天才と言われる中学生棋士の誕生です。当時は加藤一二三・谷川浩司・羽生善治に続く、史上4人目の中学生棋士でした。5人目が藤井聡太くんです。初めて顔を見た時には、とても頭が大きくて脳の中には多くの知識が詰まっているのだろうなと思いました。いつしか将棋ファンの中では「魔太郎」の愛称で呼ばれるようになりました。『魔太郎がくる!!』の魔太郎ですね。私もすぐに納得しました。最近では年をとったので「魔王」と言われることが多くなりました。
渡辺二冠は、棋聖は藤井聡太君に獲られましたが、現役最強棋士であることに間違いはありません。タイトル獲得25期は歴代5位です。特に竜王位は9連覇を含む11期獲得していて、永世竜王の資格保持者です。棋王位も8期獲得していて、永世棋王の資格を持っています。王座・王将・棋聖のタイトルも獲得しています。羽生世代の強豪達と競り合ってですからもの凄い実績です。誰もが羽生善治の後継者と認めるでしょう。でも私は一つだけ瑕疵があると思っています。瑕疵とは言い過ぎだと言われるかもしれません。しかし、もしかしたら本人が一番そう思っているかもしれません。それは、名人位を獲得したことがないことです。加藤一二三・谷川浩司・羽生善治の中学生棋士は、もちろん名人位を獲得しています。
第78期名人戦七番勝負第6局の対局が終わりました。豊島将之名人が投了したのです。渡辺明二冠が4勝2敗で悲願の名人位を獲得しました。
渡辺新名人おめでとう!
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Posted at
2020/08/15 17:39:52