
私たちのフォークバンドは1976年夏に結成されて、翌年の秋には解散してしまいました。メンバー二人が卒業するからです。また、ライブ喫茶「イエローサブマリン」がその年の末に閉店するということも重なりました。そこで「イエローサブマリン」でさよならコンサートをすることになりました。観客はそれほどいませんでした。「イエローサブマリン」のマスターとママに聴いてもらえればよかったのです。何を演奏したのかは忘れてしまいましたが、最後に歌った「
風の別れ」だけは憶えています。
その後、私は居酒屋のバイトに精を出すようになり音楽は聴くだけになりました。人前で演奏するなんてことはなくなりました。
「景子」(作詞/作曲:伊藤敏博)は、1983(昭和58)年に発売された伊藤敏博の6枚目のシングルです。伊藤敏博は「
サヨナラ模様」で有名ですね。当時は国鉄の職員で「ザ・ベストテン」の中継では駅で歌っているのを何度か見た記憶があります。でもその後どうしているかは知りませんでした。以前、富山県在住のみん友さんから「伊藤さんの歌声は氷見市役所の電話の保留音で聞けます」と教えてもらったことがありましたが、今でも聞けるのでしょうか。
去年ユーチューブを見ていると伊藤敏博さんの「景子」が紹介されるようになりました。聴いてみると「こんな曲を歌っていたのか!」とちょっと衝撃を受けました。伊藤敏博さんは学年としては二つ上ですが、まあ同世代と言ってもいいでしょう。「サヨナラ模様」がヒットしたのは私が社会人になって2年目でした。「景子」は私が結婚する前年です。スナックに行っては酒を呑んでカラオケで歌っていました、
ネットではこの詞は伊藤さんご自身の実体験なのかなと思う人もいるようですが、それについてはわかりません。ただ当時はフォークソングと恋愛は結びついていました。広く言えば「
神田川」の世界ですね。更に言えば就職や結婚も人生の問題として考えざるを得なかったのです。だからこそ「
さよならコンサート」や「
あの唄はもう唄わないのですか」などを聴くと涙が出てくるのです。
伊藤さんは、1987年3月31日の国鉄最後の日に退職しました。30歳でした。それから地道に歌手活動を続けています。もちろん現役です。これこそフォーク歌手です。
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流行歌研究会 | 音楽/映画/テレビ
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2025/02/05 11:25:59