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杜甫　偉大なる憂鬱　著者　宇野直人・江原正士　平凡社
　
　一週間ほどかかりましたが、読了しました。
　この本の内容は２００７年～２００８年に、ＮＨＫラジオ第二放送の「古典講読」の時間に放送されたものをまとめたものです。
　中国で李白と並び称される杜甫ですが、考えてみますと教科書の知識ぐらいしか知りませんでした。この本であらためて、彼の人となりと人生を知りました。
　彼の生きた時代は中国の唐代、安禄山の乱で国中が乱れていたときでした。苦難の日々を送りながら国を憂え、官でありながら民の目線で世の中を見、多くの優れた詩を作った杜甫、本当に偉大な詩人です。
　同じように李白についてのものもあるようです。いずれ読もうと思っています。

　最後に私の好きな杜甫の好きな詩を紹介します。

　　登岳陽楼

　昔聞洞庭水　　今上岳陽楼
　呉楚東南裂　　乾坤日夜浮
　親朋無一字　　老病有孤舟
　戎馬関山北　　憑軒涕泗流

　教科書でもおなじみですから、このままでも読めますよね。