下らないニュースも多いのであんまりここのニュースはチェックしてなかったのだが、また日産のヨイショ記事キター!と思って読んだら本気ですごい発想でびびらされました。実はモデル図見てもどれがどう動くのかイマイチ分かってないけど、すごい発想である事は事実。この機構は2つの革新的なポイントがある。
まず一つは記事でも触れているようにバルブ機構がそのままスロットル機構を兼ねている点。もう一つは、むしろこれが根本発想だったんじゃないかと思うのだが「カムのリフト量やタイミングが連続可変」と言う事。これまでの可変バルブ機構はタイミングを連続可変する事は出来たがリフトとなると結局複数のカムが必要になっていた(私が知る限りで一番細かいのはF20Cが3つあった気がする、間違いかも知れないけど)。この可能性自体は前から言われていたが、そんな事をやろうと思えばバルブを全部ソレノイド駆動にするしか無いとか無茶苦茶無理そうな案しか思いつかなかっただけに驚きだ。
でも一般的にメリットだと思うのは最初のバルブ機構とスロットル機構の一体化だろう。多分燃費向上技術としてリーンバーン運転時のポンピングロス低減(無論通常時もスロットルの抵抗は無くなるが、ロスは出辛いはずだから)を電スロのような解決ではなくエンジン本体で対策出来る。一方でこれまであったサージタンクのようなスロットル後流のようなタメが要らないのかとも思う。また複雑な動弁機構には違いなく、フリクションの増加や信頼性の低下、コスト高、ヘッド重量の増加、メンテ性の低下などと考えると、これはスーパートロイダルCVTに続く日産のオ○ニー技術じゃないかと言う心配も大いになる。結局理屈上優れていても車と言う一つのパッケージを仕立てる事に関しては日産は既に国内でもドンケツで技術を生かしきれて無いのは周知の事実だ。この技術にしてもコストから考えるとインフィニティーGナンチャラ1車種に実験的に積んでオシマイになるのが目に見えている。なぜなら、仮にこれがすごく効率的である事が実証されても、それが普及される頃にはさすがに内燃機のあり方は換わっているだろうから(と言いつつレシプロは今日も動いている)。そして、上で書いたメリットなんか日産が上得意の成金趣味に媚びた図体だけ大きいデクノボウに積んだら「初代プリメーラの方が良かったね」って程度になるのが目に見えている(さもなきゃコスモ再来の燃費の悪魔の出来上がりだ)。少なくともコレを積んでもハイブリッドほど市内燃費が良くなる事は無いのだから、複雑で意味のない研究を頑張りましたね、でも売らない方が身のためですよと思っている。
そう言えば先日も日産のスカイラインでエコランやって16.5kmだったかやって「スカイラインも燃費いいんです」みたいなキャンペーンを社内チームがやってたようだが、そう言うアピールをする時点でどうかと思う。ライターの方も批判していたが、燃費が良い車を出すのはメーカーの社会的使命だと私は考え日産はその中だと底辺クラスに居ると思うから、スカイラインでそう言う間違ったクラスをさも燃費がいいように売り出すのはマーケットを見てないとしか思えないのだ。まあ、発売後5年、10年してVIPカーになった時には(よくある日産車没落のパタンだが)その時のオーナーは喜ぶだろうけど。
Posted at 2007/03/31 01:45:43 | |
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